東京ディズニーシー・ファンタジースプリングスホテル(ファンタジーシャトー)をレポート | The Wonderful World of Disney

 

2024年6月6日にグランドオープンした「東京ディズニーシー・ファンタジースプリングスホテル」(ファンタジーシャトー)に宿泊してきましたので、館内の様子などをまとめていきます。トイ・ストーリーホテルの特集でも触れたのですが、人のいない光景を撮影できましたので記事化しました。館内の光景を載せていますので、ネタバレを避けたり楽しみにされている方は、閲覧されないことをお勧めします。

 

ファンタジースプリングスホテルは、東京ディズニーシーにオープンした新エリア「ファンタジースプリングス」内に位置するパーク一体型のディズニーホテルであり、魔法の泉のほとりに立ちます。ファンタジースプリングスのコンセプトのもと、「魔法の泉が導くディズニーファンタジーの世界」を感じながら滞在できるのが大きな魅力となっています。

 

東京ディズニーシー・ファンタジースプリングスホテルは、2種類のホテルタイプで構成されており、東京ディズニーリゾートでは初となるラグジュアリータイプの「グランドシャトー」とデラックスタイプの「ファンタジーシャトー」があります。デラックスタイプは、ホテルミラコスタと同程度の位置づけとなっており、ディズニーホテルとしては高価格帯に位置します。グランドシャトーについては別格のため、本記事ではファンタジーシャトーに関してを取り上げます。

 

(参考)

デラックスタイプ:ディズニーアンバサダーホテル、東京ディズニーランドホテル、東京ディズニーシー・ホテルミラコスタ

モデレートタイプ:東京ディズニーリゾート・トイ・ストーリーホテル

バリュータイプ:東京ディズニーセレブレーションホテル

 

 

東京ディズニーシーにあるディズニーホテルではありますが、最寄りはディズニーリゾートラインのベイサイドステーションになります。ベイサイドステーションの裏手には、東京ディズニーシー・ファンタジースプリングスへの専用エントランスが設けられていますが、ホテルの入口は左手にある階段または専用のエレベーターを使って向かうことになります。

 

 

現在はオープン直後ということもあって、ホテル館内へは宿泊確認またはバケーションパッケージ等のレストラン利用の確認が取れないと中に入ることはできません。時間帯によっても変わりますが、この専用エントランスの敷地内に入るときに宿泊確認を求められる場合もあれば、階段・エレベーターを上がった先で確認されるかのどちらかでした。また、各ディズニーホテルと同様に、宿泊当日であっても朝6:00にならないと館内には入れません。

 

 

 

エレベーターは2基あり、ホテルロビーと同じ3階までを結びます。このエレベーター区画には化粧室も用意されています。

 

 

 

階段またはエレベーターを使い、1階から3階まで上がると、ホテルのメインエントランスが見えてきます。11時頃に到着したときはこの場所で、予約確認をするキャストが立っており、宿泊確認を受けました。

 

 

 

こちらがメインエントランスになりますが、その先に進むと見えてくるものがあります。

 

 

「ジャックと豆の木」をテーマにしたミッキーとミニーのロックアートです。

 

 

今のところ、宿泊者だけが見ることができますが、そのうち宿泊確認なく入れるようになれば、誰でも見れるようになりそうです。リゾートラインの車窓からは死角となっていて見ることができません。

 

 

【東京ディズニーシー・ファンタジースプリングスホテル】

 

ホテル館内に入ると、トンボの装飾が出迎えてくれます。このホテルは、旅と冒険を愛する「ダッチェス」という女性がトンボに導かれて魔法の泉にたどり着き、その近くに別荘(ホテル)を建てたのが始まりという背景があります。「ダッチェス」の家紋にもトンボがあり、館内の絵画や装飾にもトンボが描かれています。

 

右手に進むとラグジュアリータイプの「グランドシャトー」への専用通路が、正面に進んで左手方向の階段に進むと「グランパラディーラウンジ」と「ファンタジースプリングス・レストラン」、左手に進むと「ベルデスク」、「ファンタジーシャトー」、「ローズコート」、「ジョイフルスプリングス」(コンビニエンスストア)があります。

 

 

まずは、今回の宿泊では利用しないエリアに関して。館内に入って右手に進んだ先に窓のない白い扉が見えてきます。

 

 

こちらがこのホテルご自慢のラグジュアリータイプの客室「グランドシャトー」の宿泊利用者のみが立ち入ることができる区画となっています。この先に、専用ラウンジがあります。原則、カードキーがないと扉が開かないのですが、稀に近づいただけで扉が開いてしまうことがあり、その際はお偉いさんが立ち番をしていることがありました。

 

最低でも1泊30万円以上するわけですが、都内の高級ホテルと比較すると、専用ラウンジでカクテルを飲むこともできなければ、SNS上ではディズニーファンを中心とした利用者から厳しい声が多数上がっており、運営側が想定しているラグジュアリー体験と利用者側が期待している体験との乖離があるせいか、未だに安定していない状況が伺えます。できれば、価格改定する前に一度味わっておきたいところですが、個人的にはまだ抵抗が強くあります。そのうち、行ければと思いますので、その際はレポートします。結局は対応するキャストさん次第で大きく変わるらしいんですけどね。

 

 

 

さて、館内に入って正面に見えるのが、「グランパラディ・ラウンジ」というレストランになります。

 

 

朝6:00~11時頃までは、グランドシャトー宿泊者向けに、ウェルカムドリンクを提供、お昼12:00~22:00でレストラン営業となります。前者は右手の階段を降りた先で、後者は左手の階段を降りた先から入る形になります。

 

 

レストランの入口前には、空きスペースがあり、ここにはウォルト・ディズニー氏が描かれた絵画が飾られています。このレストランは、ホテル宿泊者であっても予約を取るのが難しいレストランであり、当日枠を求めて整列ができるときはこの場所に列ができることもあるんだとか。今回は運良く予約が取れたので、当日枠の取り方については割愛します。

 

 

 

【グランパラディ・ラウンジ】

 

 

厳選された紅茶が美味しいと評判のレストランで、デザートセットやケーキセットに関しては予定在庫が売り切れになるくらい人気があります。なお、紅茶に関してはロンネフェルトを使用しているとのことでした。

https://www.tokyodisneyresort.jp/hotel/fsh/fcu/restaurant/grand_menu.html

 

 

紅茶がメインだったのですが、おやつ程度に「マルゲリータ カルツォーネ」を頼んでみました。

 

 

トマトベースのスープと野菜つきです。野菜は少し苦味があったのですが、カルツォーネはトマトとチーズの相性が合うサクサク食感でした。リクエストすれば、写真のようにカットしてくれるので、複数人でシェアすることも可能です。

 

中央の窓からは、ファンタジースプリングス内のソーサラーミッキーのロックアート...の裏側が見えます。

 

 

 

 

ここまでの光景から最新のディズニーホテルらしからぬ、ディズニー要素が少ない印象がありますが、ところどころに隠れミッキーがあったりで、そこはちゃんとディズニーマジックが込められていました。(上の写真、下側の雲に横向きのシルエットが見えますね)

 

 

 

このレストランの予約は、バケーションパッケージが枠を抑えているらしく、もともとの予約枠が少なく設定されています。また、次にグランドシャトー宿泊者向けに枠が回されるため、ファンタジーシャトー宿泊者が入れられる予約の枠は微々たるものです。時間制限があるわけでもなく、座席配置に余裕があるため、もう少し詰めてでも回転率を上げた方が良いのでは?とも思いました。

 

 

 

【ファンタジースプリングス・レストラン】

 

ファンタジースプリングスホテル内にある2つ目のレストランが「ファンタジースプリングス・レストラン」です。メインエントランスから入って正面にある左手の階段を1階まで降りると入口があります。逆側の階段を降りても、1階部分を通って到達することができます。

 

グランパラディーラウンジと違って、比較的予約は取れやすい傾向にありますが、それでも予約枠に限りがあります。

 

 

このレストランの入口を入った先に会計レジがあるのですが、その区画に東京ディズニーシーへと繋がる専用エントランスがあります。

 

 

現在は、宿泊者しか予約できないのですが、ゆくゆくはファンタジースプリングス内のレストランとしても気軽に利用できる日がくるのかもしれません。なお、このエントランスはレストラン予約がないと使えません。ファンタジースプリングス・エントランスから出るとぐるっと迂回しないと客室区画に到達できないので、ここから入退園ができると凄い便利なんですけどね。

 

 

両脇には、アレンデール王国(アナ雪)とコロナ王国(ラプンツェル)の絵画が飾られていました。ブレックファーストの時間はこのエントランスが開放されていないので、ランチまたはディナーの予約がないとこの絵は撮れません。

 

 

 

気軽に予約が取れるわけではないため、開店一番乗りができず、客席や食事の写真を撮ることができなかったため、いずれリベンジします。ランチとディナーでは、シュリンプタワーが目を引きます。

 

 

 

アナ雪の世界観にちなんでか、北欧系の料理が多いのですが、一部和食のメニューも揃っていました。飲み物もフリードリンクでお代わり自由で、ウーロン茶などのソフトドリンクからコーヒー各種まであります。唯一欠点を挙げるなら、日本茶(緑茶・ほうじ茶)のレパートリーがないくらいです。

 

 

また、お皿などの食器類が重いことを考慮して、お子様向けにトレーカートが置いてありました。

 

 

食事台と同じ高さなので小さいお子様は手が届かないところもありますが、大人の方と一緒に料理を選んで運べるのは非常にポイントが高い部分だと感じました。

 

 

宿泊なくレストランだけの利用ができるようになれば是非ともリピートしたい、そんなレストランでした。個人的にもリピありです。

 

 

 

【ベルデスク】

 

ベルデスクは、館内入って左手に進むとあります。ここでは、スーツケース等の荷物預かりや、「1デーパスポート:ファンタジースプリングス・マジック」の販売はここで行われています。後ろに飾られている絵には、夜空に上がる光を夢見る髪の長いプリンセスが描かれています。

 

 

 

【ローズコート】

 

 

「ローズコート」は、ファンタジーシャトーのフロントにある一番奥にある扉から出られる中庭です。扉を出て左手に進むと、中庭にたどり着けます。ホテル館内に入れれば誰でも入れます。

 

 

 

扉を出た先にあるバルコニーからは、ファンタジースプリングスの一画が見下ろせます。木々が邪魔してしまうので、そこまで景色は良くないです。とはいえ、ここがパーク一体型ホテルということは確かということが分かります。

 

 

 

 

ディズニーアニメーション映画で「バラ」が登場する作品「美女と野獣」のロックアートがこの中庭にあります。

 

 

季節が違うので、そこまで咲いていませんでしたが、この庭園にはバラの花が多く植えられているとのことです。アリなどの虫が多かったのは仕方ない部分ですかね...。

 

 

 

【ファンタジーシャトー】

 

前述した通り、デラックスタイプの位置づけになる「ファンタジーシャトー」を紹介します。フロントは、メインエントランスから入って左手に進んだ先にあります。

 

 

 

フロントでは、チェックインやチェックアウト等の各種手続きの対応をしてくれます。カウンターの左側に見える通路が客室へと繋がっています。

 

 

 

待合いスペースとしてソファー席があるほか、小さいお子様向けにディズニー映画を鑑賞できるスペースもあります。

 

 

客室エリアへは、フロント左側にある通路を進みます。

 

 

 

 

通路の途中には、「ジョイフルスプリングス」というコンビニエンスストアがあります。東京ディズニーリゾートのグッズの取り扱いはなく、パーク内の「ファンタジースプリングス・ギフト」に行く必要があります。他のディズニーホテルと同様に、ディズニー税として1~2割程プラスされた料金設定ですが、買い足ししたいものが多く揃っています。アイスクリームもありました。

 

 

 

 

 

通路を抜けた先に、3階から9階までの吹き抜け空間が現れます。

 

 

 

ファンタジーシャトー宿泊者を出迎えるのは「藤の木」と「孔雀」です。この通路を抜けると4階から9階および1階の駐車場へアクセスできるエレベーターに出れます。ただし、エレベーターは4基しかないので、ピーク時間帯と重なると1回では乗れないこともありました。特にチェックイン・チェックアウト、パーク開園前は混雑が集中していました。

 

 

 

エレベーター内は花の絵が描かれていました。ディズニーホテルらしからぬ、音声はキャラクターボイスではありませんでした。

 

 

階層によっては、かなり迫力がある建築美を拝むことができます。そして、客室へと続く通路には、4種類の絵が描かれており、隠れミッキーならぬ隠れトンボが潜んでいます。

 

 

 

 

 

 

 

【客室】

 

今回は、「ローズコートサイド スーペリア・アルコーヴルーム」に宿泊しました。定員4名で、レギュラーベッド2台と引き出し式のトランドルベッド1台、そして壁のくぼみにあるアルコーヴベッド1台があります。アルコーヴベッドには、ラプンツェルの落書きが描かれており、これまでのディズニーホテルと違ってこのアルコーヴベッド区画に自分で光量を調節できるライトスイッチが設けられています。カーテンがあったら秘密基地みたいになりますね...。

 

 

客室のレイアウトは他のデラックスタイプのディズニーホテルと基本的には同じ作りになっています。強いて言えば、ミラコスタよりも浴槽が狭く浅いのが気になりました。また、シャワーに関しても水量調節のレバーが固くてタオルを挟んで掴まないと回せないくらいでした。(最初のうちだけだと思いますが)

 

 

 

 

 

同じ客室タイプでも、位置によって大きく景色が変わるのですが、今回のお部屋からはギリギリパーク内が見えました。

 

 

前述したローズコートを囲むように配置された客室の1つです。窓を開ければほんの少しだけパークのBGMが聞こえる距離感です。これがグランドシャトーになればパークのすぐ近くになるのも、写真からお分かりいただけるかと思います。

 

 

9階の客室になると景色が良い一方で、現実の国「浦安市」の市街地も見えてしまうのが欠点です。逆に低層階だと客室によってはそういった光景が遮られるのがメリットかもしれませんが、逆に言えば他は何も見えないってことですね。

 

 

宿泊した感想としては、初の滞在ということもあって新鮮さは大いにありました。レストランの予約が取れたこともあって、そこまで大きな不満は残らず、体験できたという点ではプラスでした。デラックスタイプのディズニーホテル、そういう視点だと正直アンバサダーホテルと同等かなという感想でした。ホテルのエントランスから客室までの動線が長いので、どうしても不便さを感じてしまいます。

 

SNS上でも度々話題に挙がるのですが、ファンタジーシャトーに関しては通される客室とキャストの対応、レストランの予約が取れるかどうかで評価が大きく変わってきます。特にキャストに関しては当たり外れが大きく、ディズニースピリッツを理解しているのかと疑いたくなるような対応をされる方がそれなりに多かったのが実態でした。それは背広を着たお偉いさんも同じです。噂通りだなって感じです。

 

居ないはずだと期待していたのですが、ファンタジースプリングス・レストランでは神奈川県の某高校の制服を着られたJKさんを見かけ、ホテルの没入感(魔法)を綺麗に吹き飛ばして現実に戻してくれましたし、なんちゃってコスプレのようなバウンドコーデを意識したラプンツェル風な方も目撃しました。いずれも禁止されている格好ではないですし、そういう格好をするのが楽しみという方もいらっしゃるのでしょうけども、ファンタジースプリングスの雰囲気を感じられるコンセプトを期待しているわけですから、現実戻しイメージ崩しな格好はどうしてもマイナスにしか感じられないのですが、これはあくまでも個人的な感想に過ぎません。これがハロウィーンのコスプレ期間になれば、相当カオスな光景が広がることでしょう。グランドシャトーではないので、ドレスコードをお願いする程ではないにせよ、もう少しお客さんの雰囲気もあって良いのでは?と思うところではあります。このホテルに限った話ではないんですけどね。

 

とはいえ、良かった部分もありますし、また行きたいと思える要素はあったので、ホテル運営の改善には期待しつつ、その頃を見計らってリピートしようかなと思います。良いアップデートがあれば、記事化する予定です。