東京ディズニーシー・ダッフィーグッズ発売で大量購入が話題に | The Wonderful World of Disney

 

2024年1月15日、「ダッフィー&フレンズのハートフェルト・ストロベリーギフト」というイベントに関連して、東京ディズニーシーでダッフィー関連のグッズが発売されました。

 

 

 

ですが、相変わらずというか商品購入する方々が色々盛り上げて頂いた結果、Yahoo!ニュースやテレビのニュース番組でも取り上げられる事態に発展しました。

 

 

 

 

Twitter(現X)でも多くの画像や動画が出回っている光景には中国人を始めとする転売目的の大量購入している様子が多く写され、ネット上でも波紋を呼んでいます。こういった光景は今に始まったわけではなく、コロナ前を通り越して十何年と続いていることですので、そう珍しいことではありません。Yahoo!ニュースの記事にはご丁寧に「こうした行為は発売初日に多く見られるという。」という一文が書かれていました。(やっと広く知れ渡ったかという感想です)

 

今後の対策としては初日1人3個まで買えた商品に対しては、1人1個の制限に見直したとのことです。初日に行った人と2日目に行った人で買える個数が違うのであれば、初日に買えた人が得をするだけの対策です。今回の対応が初めてということではなく、過去にも2日目以降の制限を1人1個までとしたケースは何度もあります。結果的に発売初日に人が殺到するのは言うまでもありません。買えた者勝ちです。

 

販売する店舗を限定し、入店制限を実施するまでは良いのですが、グッズを1点だけ買う場合であっても、カゴいっぱいに大量買いする人も同じレジに並ばないといけません。前に並ぶ人のカゴに入っている量を見極めて並ばないと、何分経っても前に進まないなんてザラにあります。1つの商品に対して個数制限があっても、何十ものの商品を上限分カゴに入れていればそれだけレジでの対応に時間がかかります。結果的にレジの回転効率が落ち、店内に入れられる人数が狭まってしまうため、後続のスタンバイパス保持者が時間になっても店内に入れない事態or想定を超える混雑が発生します。こればかりは何とかならないのかと思い続けていますが、一向に変わる気配はありません。現場でのトラブルやクレームはアルバイトのキャストが全て受けているわけですから、本当に毎度可哀想だなとしかみれません。スーツを着ている社員は遠目で見守るだけです。

 

 

東京ディズニーリゾートで販売しているグッズは、需要に合わせた在庫を確保していないため、人気度・注目度が高い商品から順に売り切れていきます。イベントの初日どころか、販売開始した午前中に売り切れた商品もありました。再販売するどころか、受注生産という形も取りません。特に季節のスペシャルイベントは2か月しかありませんので、イベント期間内に追加で発注して再販売するというのは時間的も間に合わないため、売り切れたらそこで終了です。機会損失なんて考えられていません。そのため、発売初日に人が殺到します。

 

それであれば転売(大量購入)対策として、チケット情報や個人情報を紐づければ購入管理を行って1人でも多くの人が買えるようにすれば良いと思われますが、そういうシステムを作るのもそれなりのコストがかかります。何も対策しなければ売り上げた利益が100%手にできるところを、利益にもならないところにお金をかけて取り分が減るようなことをするわけがありません。なので、見かけ上対策してます風の対応として、3個から1個という制限に留まって終わるだけです。それでも在庫はそう多くはないので、人気のある商品が売り切れるのは時間の問題です。

 

さらに最悪なのが、運営会社内でも連携が取れていないあまり、売り切れてしまった商品をテレビ番組や公式SNSで紹介してしまうなんてケースもあります。グッズの売り切れ情報は、SNS等では通知されないので、公式アプリやホームページを逐一確認しないと分かりません。なので、グッズの売り切れを知らずに入園してくれれば、運営サイドにはその分チケット収入が入ります。夢が叶う場所ではなく、情報弱者が泣きを見る場所です。小さい子供が手にできずに悲しもうが知ったことではないのでしょう。

 

 

今回ターゲットとなったダッフィー関連のグッズは、東京ディズニーシーに入園しないと購入できません。さらに、発売初日はグッズを購入できるショップに対してスタンバイパスという先着順による入店整理が行われます。また、グッズの人気度・注目度によっては、ディズニーホテルの宿泊特典にもなっている「ハッピーエントリー」を使って通常開園前に入っていないとスタンバイパスが取得できないケースもあります。そこに行かないと買えないだけでなく、人気商品に関しては購入するまでの下準備が必要というわけです。転売目的で買い求める連中はルールの裏の裏をついてきますし、手段は選びません。個数制限があるのであれば人手を雇ってでも買い求めます。これだけ転売のニーズが揃ってしまっていますから、なおさらです。

 

商品によってメルカリ等のフリマサイトに出品される相場は異なるのですが、例えば定価5000円のグッズがあって倍額の10000円で出品されても、欲しい人は買います。在庫には限りがあるので、商品が完売してしまうとその商品にプレミアがつきますが、それでも転売を通じて買う人が後を絶ちません。それはなぜか?特に地方在住の方にニーズがあるからです。新幹線や飛行機、高速バスという選択に加えて、宿泊費やチケット代が加わりますので、お住まいの地域によっては数万円から10万円以上はどうしてもかかってしまうでしょう。たった1つのグッズの為に何万円も支払いますか?という話です。グッズを買いに行くよりもフリマサイトで買った方が安く済みます。海外のディズニーパークで発売されているグッズも同じです。往復の航空費や宿泊費等が浮きます。だから、転売を通じて買う人が一定数いるわけです。わざわざ朝から並んだり、複雑な購入プロセスを経るくらいなら、手間賃として払う方も少なくはないでしょう。

 

新型コロナで臨時休園して以降、特例措置として入園しなくても公式アプリを通じて園内で販売しているグッズを購入することが可能となりましたが、ダッフィー関連やスペシャルイベントのグッズは例外として当日パークに入園したチケットがないと買えない仕組みになっています。運営目線で言えば、入園して買って欲しい思いは読み取れるので分からなくはありません。なので、転売のニーズがあるのはこういった商品が中心となり、プレミアの金額をつけても買う人が一定数いる以上は、転売行為はなくなりません。運営的には売った商品がどうされようと、購入者の勝手ですという姿勢ですので、それ以上の取り締まりはできません。そのため、売る側の仕組みを大きく変えないと根本的な改善には至りません。

 

 

解決策としては、東京ディズニーリゾートが需要に合わせた潤沢な在庫を保持し、それを適切な方法で販売すれば済むだけの話です。ニーズがあるのであれば、受注生産をしてでも求める人の手元に届ける、そんな姿勢を見せてこそ「夢が叶う場所 東京ディズニーリゾート」のあるべき姿ではないでしょうか。誰かを落胆させるような場所ではないはずです。ディズニーホテル宿泊特典のハッピーエントリーや京葉線始発前の時間に並んだ人だけが買えるような仕組みではなく、求める人全員が平等に買えてこそではないでしょうか。

 

改善する兆しは全くありませんが、今の在庫量で転売対策をするのであれば、パーク内でのショップでは売らずにオンラインで1人1つ、ディズニーアカウント・個人情報・顔認証の紐づけを行って管理・販売する徹底ぶりを見せて初めて対策をしていると言えます。意図しない買い方をしたら購入を取り消してペナルティを科せば良いだけです。このことを何年も十何年も対策に踏み切らないんですから、結局は同じです。運営会社の都合など知ったことではないですが、あからさまに売れ残りを回避するためにあえて数を絞っていることは読み取れますが、それでもイベントを迎える前のグッズ発売初日で売り切れ・完売が出るのは異常としか思えません。それであれば短期間のイベントすらやらない方がマシです。何もやらなくても集客には困らないわけですから。

 

問題が起きたから、少しは対応変えてますという世間に良く見せようというアピールでは効果がありません。雑踏事故が起きたり、殴り合いが起きるまで放置するつもりでしょうか?こうした惨劇をメディアやインフルエンサーを通じて世に発信してもらわない限り、運営会社は大きく動かないのでしょう。運営的には売れたらそれで良いのかもしれませんが、せっかく開発された商品もこういう買われ方をするのをみてどう感じているのでしょうか。夢を与えなければいけない小さい子供たちにこういう光景を見せてしまって良いのでしょうか。何を言っても変わらないんでしょうけども、また忘れた頃にこうした惨劇が繰り返される未来が想像つきます。1つ言えるのは、正規ルートで買いに行って売り切れでした買えませんでしたというショックを食らうくらいなら、グッズにはあまり強い関心や興味を持たれない方が良いというくらいですかね。あくまでも個人的な意見ですが。