東北新幹線「Magical Dream Shinkansen」が12/22より運行開始 | The Wonderful World of Disney

 

東北新幹線を運行する東日本旅客鉄道株式会社と東京ディズニーランドを運営する株式会社オリエンタルランドが、東京ディズニーリゾート40周年イベントのグランドフィナーレを記念し、2023年12月22日(金)から翌年3月末ごろまで、特別ラッピング車両「Magical Dream Shinkansen」を運行することを共同で発表しました。

 

 

 

プレスリリース(東日本旅客鉄道株式会社との共同リリース):

https://www.olc.co.jp/ja/news/news_tdr/20241214_01/main/0/link/20231214_1.pdf

 

◆車両

 E2系1000番台(1編成 10両/J69編成)

 

◆運行区間

 東北新幹線 東京~仙台(やまびこ号・なすの号)

 

◆運行開始日

 2023年12月22日(金)  やまびこ132号 仙台 9:44発 東京 11:48着

 

◆運行期間

 2023年12月22日(金) ~2024年3月末ごろまで運行予定

 

◆運行情報(運行期間の間、毎日22時以降に更新)

 https://www.jreast.co.jp/magicaldreamshinkansen/

 ※日によって充当される列車・運転時間は変動

 

 

該当のE2系1000番台の車両は、東北新幹線の八戸延伸の際に、当時最速種別だった「はやて号」に充当された車両で、現在の最速種別「はやぶさ号」は、緑色の車体が特徴のE5系という車両が使用されています。最速種別および主力車両の座はE2系からE5系へとバトンタッチしており、E2系についても年々引退して数を減らしています。E2系は上越新幹線の新潟駅まで運行されていたことがありますが、2023年のダイヤ改正にて車両がE7系/W7系に統一されたため、上越新幹線の運用から離脱しています。そのため、臨時列車として運行されない限り、上越新幹線や東北新幹線の仙台以北へ乗り入れることはなく、東京駅と仙台駅の間を各駅停車タイプで結ぶ「やまびこ号」として運行されます。また、搭載機器や車両規格の関係で、北陸新幹線(高崎~金沢)・山形新幹線(福島~新庄)・秋田新幹線(盛岡~秋田)を走ることができません。

 

東海道新幹線でいう「こだま号」に相当する種別が「やまびこ号」にあたるわけですが、東北新幹線には各駅停車タイプとして「なすの号」が設定されています。これは那須塩原駅に車庫がある関係で、那須塩原駅を発着する各駅停車タイプは「やまびこ号」とは言わずに「なすの号」として運行されます。「やまびこ号」および「なすの号」では、2019年のダイヤ改正をもって車内販売が終了しているため、車内でのワゴン販売は実施されていないのが少し不便を感じるところです。

 

ラッピングに充当されたJ69編成は、来年3月で運行自体を終えて引退(廃車)が宣告されている車両とのことです。車でいう車検が切れるタイミングがこの時期らしく、検査を通さない場合は廃車・解体となってしまいます。東北新幹線の主力車両は前述したE5系になっているため、E2系が存続する可能性は非常に低いと言われています。鉄道ファンからは批判的な目が向けられていますが、ディズニーファンからしたら最後の雄姿がこうしたラッピングで飾られるのは良いことなのではないでしょうか。

 

2030年より先の話になりますが、東北新幹線と直通する北海道新幹線の札幌延伸が控えており、その際はE5系の後継車両が登場することが示唆されています。新幹線の速達化や車内設備の向上など、入れ替わりが激しいのが新幹線車両の宿命なのかもしれません。その頃にはE2系は残っていないでしょう。

 

 

仙台駅に発着するやまびこ号の大半は、東京~福島 間を山形新幹線へと直通する「つばさ号」と連結して運行されており、東京駅には原則連結した状態で到着します。連結するのは仙台寄りの10号車と決まっています。つばさ号は、共通して白い塗装がされた車両が使用されますが、1本だけ復刻塗装として登場時を再現した銀色の車両(通称「銀つば」(銀色のつばさ号)という車両が存在します。

 

 

12/22の運行1便目は、あからさまに運行担当者が狙っただろ?と言わんばかりに、40周年のラッピングと銀つばが連結したことで鉄道ファンからもかなりの注目が集まりました。山形新幹線と東北新幹線、それぞれ1本ずつしか存在しない組み合わせですから、かなりレア度があります。やまびこ号もつばさ号も1日に複数回連結を行いますが、運用毎に連結する車両が異なります。

 

ラッピング面は光沢がある関係で、駅の照明を反射してしまうため、駅構内での撮影にはあまり向かない気がしました。極力光の反射を抑えたいのであれば、太陽が出ていない曇りのコンディションでかつ対向ホームから撮影できる駅を選択した方がきれいに撮れるのかなと思います。そこまでこだわって撮影される方は別として、比較的停車時間の長い仙台駅と東京駅で撮影するのがベターです。駅の入場券を購入すれば、駅のホームで撮影できます。また、東京駅~仙台駅の各駅にはホームドアがないため、車体のラッピングを撮影することは難しくありませんが、先頭車付近と連結しているつばさ号が停車するホームには転落防止のための柵が設置されています。その日の発着番線によっては、向かいのホームから撮影した方がきれいに撮れる場合があります。

 

車内はオリジナルのチャイム(舞浜駅2番線東京方面ホームの発車メロディと同じ)が流れるほか、車内に掲示された広告は全て東京ディズニーリゾート40周年のもので統一されているとのことです。車外・車内ともに東京ディズニーリゾート40周年でジャックされています。

 

※ラッピングされたキャラクターですが、実際にパークで会えるキャラクターよりも1.1~1.2倍ほど大きいサイズとなっており、実寸大にはなっていませんでした。参考までに。

 

 

E2系は、東京~仙台 間での運用に絞られており、営業運転に入る運用は7つあります。JR東日本のホームページに当日の運行情報が更新されますが、鉄道ファンのサイトを参考にすると、翌日や2日先の運用を特定することが可能です。

 

●参考サイト

 

●上記サイト内に掲載されたE2系の運用ページ

https://munexpress.web.fc2.com/skse/unyo/2023/ZJ201-20230318.pdf

 

ただし、冬季期間は降雪の状況によって山形新幹線や秋田新幹線の運用が乱れることがあり、その場合は車両運用が予告なく変わることがあります。あくまでも参考程度に捉える必要があります。なお、JR東日本では運行情報をホームページでお知らせしている関係もあるため、駅窓口で駅員に聞いてもラッピング車両の運行情報は教えてくれない傾向にあります。人によります。なので、列車を利用される際も、駅構内で撮影される際も、あらかじめ停車時間・発着番線を調べた上で向かうことをおすすめします。

 

新幹線ホームに立ち入るだけであれば、駅の入場券(初乗り運賃)を購入すれば改札を通ることができます。旅客車内に立ち入ることができない点や購入から2時間を超えて出場した場合はその分の入場券代がかかる点は注意しなければいけません。例えば東京駅の入場券であれば連絡改札を通ることを条件にJR東日本の新幹線ホームだけではなく、東海道新幹線のホームや在来線のコンコースの行き来も可能となります。(補足までに、JRの前身である国鉄時代の名残で、東京駅・品川駅・新横浜駅・小田原駅・熱海駅は、入場券1枚でJR東日本とJR東海のそれぞれの駅構内に入ることができます。不明点あれば各駅の駅係員に確認してみてください。)

 

◆参考

 

 

 

 

 

 

 

 

 

東京ディズニーリゾート40周年のグランドフィナーレを盛大にお祝いする、ここまでは良いのですが、肝心の東京ディズニーランドではグランドフィナーレに関するイベント展開は現時点では発表されていません。一部グランドフィナーレのグッズの発売は予告されていますが、グランドフィナーレというイベントとして実施される情報は出ていません。既存のエンターテインメントプログラムにテコ入れすることも一切言及されていません。発表されているのはパルパルーザだけです。

 

言い方を変えれば、グランドフィナーレはパーク外で盛り上がらせるので、パーク内ではやりませんと言っているようなものでして、これが40周年の最後で良いのか?という疑問が残ります。あくまでも新幹線のラッピングは「広告」ですので。

 

東京ディズニーリゾート20周年のグランドフィナーレにおいても、当時引退間近だった200系新幹線を使ったラッピング車両が運行されていましたが、40周年のデザインよりは非常に簡易的な内容だったものの、東京ディズニーランドでは盛大なキャッスルショーが開催されていました。20年経つとこれが逆転して広告は派手に、パーク内の演出は控えめに、コロナ禍を踏まえても少し疑問が残る40周年の最後となりそうです。