パートナーは怖いか優しいか・・・藤の花の縁 | 美味しく、楽しく、生物多様性ブログ!~NPO法人森の都研究所

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生態系の専門家である前に一人の平凡な父親として、豊かな自然を子や孫に伝えたいから、処方箋を皆さんと一緒に考えていきたいと思います・・・

丹波市市島町の古刹‘白毫寺(びゃくごうじ)’には、


  九尺藤(くしゃくふじ)という見事な藤があります


    藤は美しく房がたなびく花ですが、それが文字通り、


      九尺(2m以上)に達することがある藤の木なのです・・・


       (毎年五月五日は九尺藤まつりが開催されています)



白毫寺の藤棚は、その九尺藤が50mほども連なっていて、


  祭りの会場一面に、甘い香りがただよっていました・・・



この藤の花が、古来パートナーとして選んできたのが、


  皆さんがよくご存知の くまんばち(クマバチ) です・・・



森からの贈り物 ~森の都研究所・丹波 ~楽しく暮らして生物多様性保全&地域再生?!-kumabachi


 黒に黄色の威し模様を纏い、美しい花々のまわりに陣取って


   ぶんぶんと空中戦を繰り広げる様子は、とても勇ましい蜂です



   なぜ美しい藤のパートナーがこの蜂かというと・・・



まず、このクマバチは、ミツバチの遠い親戚(花蜂)、というところから、物語ははじまります


    クマバチの雄も雌も、花の香りに惹かれ、蜜を味わい、花粉で育ってきたのです・・・



一方、藤は、素晴らしい香りと豊富な蜜を用意しますが、


   とても頑丈な花の中に蜜を隠してしまいます ・・・


     大抵の花蜂たちは、香りがしても、蜜にたどりつけません・・・



 さてここで、クマバチは、実は他の花蜂たちの数倍頑丈な首をしています


   これは、クマバチが、枯れ木に穴をあけて巣を作り、子育てする蜂だから


    (英名は、大工蜂 carpentar bee です)



そして、クマバチは、この固い花の真正面に立って、丈夫な首でノックします


   すると、花がぱっと開いて、美味しい蜜と豊富な花粉があふれだします・・・!


     藤の花は、自分を忠実に愛してくれるクマバチの訪れを待っているのです!



    ・・・ 自然界のやりとりは、鮮やかな調和の中にありますね ・・・



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最後に、クマバチたちへの誤解を解いておきたいと思います


  勇ましく空中に止まって ぶんぶんなわばりを張っているクマバチは、刺しません


    可愛い顔で女の子を待っている蜂の男の子なので、針を持っていないのです


      (蜂の世界では一般に、美しい女性だけが針を持っていて刺すのです<笑>)



     ・・・今日も、うちの子やお友達は、


        くまんばちの男の子を手づかみして、


         大はしゃぎしていました (いじめてごめんね~)



            めでたしめでたし・・・(笑)