散歩道の端で、とても元気に伸びる野草を見つけました
‘ととき’という山菜名で知られる ツリガネニンジン(釣鐘人参)です
「山で美味いはオケラにトトキ
里でうまいはウリ、ナスビ
嫁に食わすも惜しゅうござる・・・」
なんて歌ったのは、昔の長野県の里人だそうですね
実際には、仲良く舌鼓を打ったんでしょうけれども・・・(笑)
少し摘むと、みずみずしくやわらかい茎からは
ミルクのような白い液がほとばしりました。。。
手に持っていると、春らしい青葉の香りがしてきます
随分、美味しいという噂をたくさん耳にしながら、
意外に食べる機会がこれまでありませんでしたので、今日は初挑戦(笑)
見るからに、天ぷらにすると美味しそうでしたが、
準備の間がありませんでしたので、
フライパンにお湯をわかしてさっと湯がくと、若緑色がさらに鮮やかに
薄く塩味だけで口に含むと、
かむほどに独特のコクと香り がひろがります
確かに、他の野草にない美味しさですね 醤油にもよくあいました
少しタラノメに近いコクかも知れません
もともと私は、この野草の花が好きなので、以前、秋に花の写真をご紹介しました
名前の通り、小さな釣鐘形のお花がかわいいですよね
。○・ 。○・ 。○・ 。○・ 。○・ 。○・ 。○・ 。○・ 。○・
これだけ、味よし、姿よしの野草ですが、
最近は農家でもあまりご存知ない方が増えたようです
おそらくこれは、草刈り道具の進歩が原因かな、と感じます
私はときどき、原始的に 手鎌 で草刈りをしているのですが、
手で刈っていると、いろんな草や虫が目につきます
美しい花が咲いていたり、お気に入りの草が芽吹いていたりすると、
手心を加えて 刈り残してしまうのが人情ですよね(笑)
あとから見て、「やっぱり、ちょっと見栄えが悪いかな」 なんて悩むのですが(笑)
その点、電動草刈機では、スピードが速すぎて、
個々の草花(生き物)に目をとめることが ほとんどないのです
・・・また、もし目に留まった草花があっても、
それだけ刈り残すという器用な細工は、電動草刈機には無理難題です
結局、「ま、いいや」 と、全部区別なく刈り取る・・・
そうするうちに、だんだんと、畦の草に関心を失って「全て雑草」となり、
電動草刈機に耐えられない種類の草達は、静かに消滅していくのです・・・
・・・もったいないですね
現状は、とても「手刈りの時代に戻る」ことができない
(高齢化&人手不足)ことはよくわかっています
でも、道具に助けられることで、
逆に自然を見る目を失い、文化を失っていくのは 惜しいですね
悩ましいところです・・・
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