(第90回)蹴れ!
京都南部、けいはんな地区のケーブルテレビの番組を作っている。先週は木津町の少年サッカーチームの撮影に行った。
なんとなく予想していたのだが、小学生のテクニックの高さには、ほんとうに驚いた。ドリブル、スルーパスはもちろん、スペースの作り方、体の寄せかた、ダミープレーなど、Jリーグで見るようなプレーを、体のちっこい小学生たちがやっているのである。パワーとスピードは確かに大人に劣るが、テクニックや試合観という点では本当に驚くべきプレーを見せてくれた。
僕が小学生の頃などは、よってたかってボールに集まってゴールに押し込む、というのがサッカーであった。オフサイドのオの字も知らなかった。
それからかれこれ25、6年、昔はなかったJリーグもでき、日本代表の試合の放送、海外のトップチームの放送がテレビで頻繁に見られるようになった。子供たちもハイレベルな試合を見る機会が増えて、自然と試合観やテクニックを覚えたのだろうと想像する。とともに、日本サッカーの底上げに尽力している指導者の方々に頭が下がる想いである。
子供たちに好きな選手を聞いてみると、「大黒選手」「中田選手」「小野選手」など、やはり日本代表で活躍中の人気選手が多い。
ちなみにこの少年サッカーチームには70人の小学生がおり、うち5人、女の子が含まれている。そのうちのひとり小学6年生のRちゃんは、好きな選手は「宮本恒靖選手」ということであった。宮本といえばごぞんじガンバ大阪の選手。日韓ワールドカップでは日本代表として鼻骨骨折しながらも黒いサポーターを顔に装着して出場、「バットマン宮本」と呼ばれて大活躍した。
昨年中国で行なわれたアジアカップでは、語学力を駆使したキャプテンシーを発揮し見事チームを優勝に導いた。ひじょうに男前でもあるし「ツネ様」と女性ファンから黄色い声援も飛ぶ。それにしても小学校6年生の女の子にまで「好き」といわせるとは、ツネ様やるな。
さて、未来のなでしこジャパンRちゃんは、男の子に混ざってサッカーをしているにもかかわらず、非常に無口で奥手な子であった。しかしいざグラウンドで走り出すとめちゃくちゃはつらつとして、楽しそうにボールを追いかける。
「この子は本当にサッカーが好きなんだなぁ…」
と、見ている方も嬉しい気分になった。
とにかく、子供たちが元気に走り回っている姿を見ると、ああ、未来のジャパンも安心だ!と思う。
日本の未来に対して暗いことをいう人が多い昨今、何が必要かというと、フレッシュなパワーである。その源が、走り回る子供たちの姿であると僕は思う。
ということで、ボールを追いかけ回す少年少女の姿をふんだんに使って番組の撮影、編集をしたが、局のエラい方からは
「サッカーのシーンが多すぎ」
というようなことをいわれた。いえいえ、そんな凝り固まったオヤジの意見は蹴らせていただきます。子供たちが思う存分ボールを蹴られる環境が、これからも失われませんように!
2005年8月1日号掲載

ペレ 1940~
ブラジルの元サッカー選手。17歳という若さで世界デビュー。神業的なプレーで「サッカーの王様」と呼ばれる。
| 追記・・・元気な子供を見ていると、本当にパワーをもらいます。これはスポーツに限ったことではありません。とにかく子供の目が輝いていること…それが未来の日本のために必要なのだと思います。 |
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