フットハットがゆく! -116ページ目

(第29回)ひとやすみ3

 
 僕は言葉の音感が好きだ。語呂とか言い回しもあるが、単に「響き」として面白くて好きな言葉を並べてみる。

『ガチャピン』…言わずと知れた、人気子供番組に登場する着ぐるみキャラの名前。「ガチャガチャ」しているようで、「ピン」と一本筋が通っているというか…キャラも好きだが、名前の響きが好きだ。

『ポチョムキン』…1925年に旧ソ連で製作された無声映画「戦艦ポチョムキン」より。エイゼンシュタイン監督の映画史上に残る革命的作品。シリアスな内容に対し、「ポチョ」とか「キン」という間の抜けた響きが、僕は笑けてしようがない。「ム」を抜いて『ポチョキン』としても、音感としては面白い。

 ロシアの『ポチョキン』に対し、日本には『ポテチン』という言葉がある。冷凍焼き芋のことで、レンジで「チン」して食べる「ポテト」だそうだ。


 続いて人の名前シリーズ。何年か前に皇室の方が亡くなられた時に、弔問に訪れたアフリカの国の大使館員の名前が『モショイショイ』であった。…不謹慎な話だが、テレビに大きく名前テロップが出た時は、思わずズッこけた。「恰幅のよい黒豹」といった体躯に対し『モショイショイ』とは…そのギャップも面白かったが、「ショイ」が二回繰り返されるところが、かなりポイント高い。

 名前シリーズを続けると、アルゼンチンのサッカー選手の名前が僕は好きだ。
『アジャラ』『ガジャルド』『ゴンザレス』、『ベロン』『オルテガ』『ガブリエル』など、どう聞いても「ウルトラマン」に出てきそうな怪獣の名前にしか聞こえない。

 東南アジアのプロボクサーにも面白い名前が多い。
『ウィラポン』『パショネス』『シリモンコン』。いずれも、先日復帰した辰吉選手が対戦した、タイ、もしくはフィリピンの選手達。タイの選手には、『チャチャイ』『サラペッチ』『プルンチット』など、一度覚えてしまうと、なかなか忘れられないリングネームが多い。


 音感ではなく「意味」的に面白い名前を集めてみる。
『ババヤロ』…ナイジェリア代表のサッカー選手。決して「馬鹿野郎」ではない。
『アホネン』…フィンランドのスキージャンパー。決して阿呆ではない。
『トンマージ』…イタリア代表のサッカー選手。決して頓馬ではない。


 どうでもいいような文章が続いたが、これらの面白音感語を並べて呪文にすると、落ち込んでいるのが馬鹿らしくなったり、緊張した時などにリラックスできるから不思議だ。

 皆さんも自分なりの好きな言葉を集めて、マイ呪文を作ってみては?


 ポチョキン・ポテチン・モショイショイ。

 ガチャピン・ガジャルド・ガブリエル。

 ババヤロ・アホネン・シリモンコン。

 チャチャイ・パショネス・バケラッタ…。

2003年1月16日号掲載 


一休
一休 1394-1481
室町中期の禅僧。禅宗の腐敗を痛罵して自由な禅のあり方を主張。

追記・・・さいごがなぜバケラッタなのかよく分かりませんが…(笑)。こういう音感というのは、ハマるとハマってしまうのですが、人に伝えようとしても共感を得られるかどうか、難しいところですね。


戦艦ポチョムキン戦艦ポチョムキン
(2003/06/20)
アレクサンドル・アントーノフ

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