フットハットがゆく! -106ページ目

(第83回)シーン上々!

 
 4月になると、暖かくなり花も咲きなんとなくウキウキするが、なんといってもプロ野球が始まるのが嬉しい。

 僕はいわずと知れた縦縞のチームが好きなのだが、今年気になるチームといえばやはりパ・リーグの楽天イーグルスかな。
 35、6の同い年くらいの選手が多いので、ついつい試合結果が気になってしまう。ぜひとも頑張ってほしいチームだし、今年から始まるセパ交流戦では、虎 対 鷲の試合は見逃せない。

 阪神の交流戦相手として対戦が楽しみなのは、西武の松坂大輔投手。
 ちなみに僕がなま松坂選手を見たのは、1998年の夏。僕はボクシング辰吉丈一郎選手のファンだったので、横浜アリーナまで世界タイトル防衛戦を観に出かけた。新横浜の駅を降りるとなにやらものすごい人だかりだったので、尋ねてみると、
「横浜高校が凱旋してくる」
 ということであった。この日の前日、松坂大輔率いる横浜高校が夏の甲子園で見事優勝したのであった(松坂投手のノーヒットノーランというおまけ付き!)。
 ミーハーの僕は少し待って、新幹線から降りて来た松坂選手を間近に見た。今と同じ爽やかな笑顔、という絵が今も頭に残っている。

 交流戦が楽しみなもうひとつのカードは、対 日ハム戦。元阪神の新庄選手が古巣に対してどのようなパフォーマンスを見せるのか楽しみである。

 新庄選手は、阪神の試合で数試合。そしてメジャーリーグに在籍した頃に1試合生観戦した。
 今からちょうど3年前(2002年)のGW、僕はニューヨークに遊びに出かけた。NYといえばゴジラ松井のヤンキースだが、その時はまだ在籍していなかった。
 新庄選手の試合を見たのは、ニューヨーク・メッツ対サンフランシスコ・ジャイアンツである。NYにはヤンキースとメッツという二つのチームがあり、リーグが異なる。
 メッツといえば現在、リトル松井に元ドジャースの石井投手が活躍中だが、僕が見た2002年の前年まで新庄選手が在籍していた。彼は2002年にサンフランシスコに移籍、初の古巣との対戦…という試合を僕は見たのである。
 サンフランシスコにはあのバリーボンズ、メッツには元ドジャースで野茂選手の相棒として日本でも有名になったピアッツァ捕手。スーパースターと肩を並べて野球をする新庄選手を見て、それだけで僕は興奮状態。あまりに舞い上がってビールを飲み過ぎて、試合内容はほとんど覚えていない。
 ひとつ覚えているのは、新庄の第一打席でメッツのファンからあたたかい拍手と
「シンジョ~、カム、バ~ック!」
 の声援がとんだ事。いまや敵チームとはいえ、SHINJOはメッツファンに愛されていたのだ。NYにいると、日本人などアジア民族はよく小馬鹿にされたり、差別されたりする。そんな中ニューヨーカーに愛されたSHINJOの姿を見て、なんとなくジーンと来た。

 そして、シーンが上々のムードとなった中、彼は軽快にヒットを飛ばしたのだった。

2005年4月16日号掲載 


新庄剛志
新庄剛志 1972~
プロ野球選手。阪神タイガース、MLBを経て日本ハムファイターズへ。

追記・・・メジャーリーグのエッセイを書く時に、誰がかつてどのチームに在籍し、現在、どういう経由でそのチームにいるのか、それを説明しないとその時の感動が説明できないことが多々あり、野球に興味ない人にそれを説明するのには本当に苦労します…(笑)


新庄語録—メジャーリーグ“ニューヨーク・メッツ”新庄剛志新庄語録—メジャーリーグ“ニューヨーク・メッツ”新庄剛志
(2001/12)
目津 幸太郎

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