『宇宙のマニュアル』 著・グレッグ・ブレイデン
今日の科学がすべての答えを持っていないとしても驚くにはあたらない。
前世紀の量子の発見は、わたしたち自身や宇宙の働く仕組みに関し、これまでとは根本的に異なる、びっくりするような新しい見方にわたしたちを導いてきた。
この新しい考え方は実際にとても革新的なので、ほぼ300年間、科学がわたしたちに信じ込ませようとしたことに真っ向から対立する。
新しい発見の数々は、宇宙の働く仕組みについてこれまで前提としてきた考え方を根本から見直すよう科学者たちにせまってきた。
ある意味で彼らは出発点に戻らなければならなかった。
おそらく、最大の転換は、物質自体――万物を作っている物質 ――が、 従来、わたしたちが思っていたような仕方では存在しないことを悟ったことだろう。
量子論は宇宙を、お互いにほとんど影響を及ぼさない個別の「物質」――例えば原子 ――から成っているとは考えない。
宇宙やわたしたちの身体は絶え間なく変化するエネルギーの場から作られていると主張する。
それらのエネルギーの場が相互作用して、確実なものとしてではなく「蓋然性」としてしか説明できない仕方で世界を生み出すというのだ。
このことはわたしたちにとってきわめて重要である。
というのも、わたしたちは相互作用するエネルギーの一部だからだ。
自分が、創造を行うエネルギーのダンスの渦中にいることを認識すれば、自分自身や宇宙、世界の見方が一変する。
それだけではない。
おそらく最も重要なのは、その認識が、 わたしたちの役割を受け身の観察者から、万物を生み出すエネルギーと相互作用して変化を生み出す強力な媒介者に変容させることだろう。
量子論を元に、感情や信念といった自分の内面が、現実にどれだけ影響を与えているかを書かれている。
新しい視点を与えてくれる面白い記述が沢山あった。
量子論が当たり前になった時、「常識」がどのように変わるのか興味深いなぁ