山梨県甲府市下曽根町 甲斐銚子塚古墳 | 古墳探訪記

古墳探訪記

関東中心に古墳を巡っています。現存している古墳、削平してしまった古墳を含め、すべて写真で記録していきます。時々、神社や地形についても触れていきます。1000年以上も続いた古墳のある風景、後世に残していきたいものです。

前回触れた丸山塚古墳のすぐ隣にあるのが甲斐銚子塚古墳です。

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↑甲斐銚子塚古墳 東側より

 

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↑甲斐銚子塚古墳 右手奥が「前方」、手前が「後円」

墳丘長約169メートル、「後円」部の高さは約15メートル、4世紀後半築造の前方後円墳。現在の笛吹市に位置する銚子塚古墳と区別するため、甲府市にある方は「甲斐」銚子塚古墳、笛吹市の方は「岡」銚子塚古墳と呼ばれます。築造の順番は甲斐銚子塚古墳→岡銚子塚古墳とされていますが、どちらも4世紀後半、古墳の形式も似ていることから双方の首長は盟友関係にあったものと想像されています。

 

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↑「前方」から「後円」を臨む

 

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↑「後円」から「前方」を臨む

 

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↑「後円」部の墳頂 竪穴式石室の位置が再現されています。

 

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↑石室の解説

三角縁獣文帯三神三獣鏡(三角縁神獣鏡)が発見されています。

 

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↑「後円」からの眺め、甲府市街地方面です

 

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↑「後円」部北側、周濠から半円形に張り出した「突出部」が再現されています。古墳における「マツリ」の場として考えられています。

 

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↑最近、破片を見つけるのに慣れてきたので、「あっ!このあたりにありそう!」って所を探してみたら、やはり見つけました。埴輪の破片か土器の破片かは区別できません。

 

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↑葬礼で使用されたと思われる木柱が再現されています。周濠から多くの木製品が発見され、発見された木柱の年輪を調べた所、3世紀前半の伐採というのが判明しています。3世紀前半・・卑弥呼の時代です。3世紀前半に伐採→古墳の完成が4世紀後半、なんだか間隔が開きすぎのような気もします。

 

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↑おまけの写真、昼ご飯。

山梨県立考古博物館の道路を挟んだ向かいにある食堂で豪華な定食を食べてきました。