山梨県甲府市白井 表門神社古墳 | 古墳探訪記

古墳探訪記

関東中心に古墳を巡っています。現存している古墳、削平してしまった古墳を含め、すべて写真で記録していきます。時々、神社や地形についても触れていきます。1000年以上も続いた古墳のある風景、後世に残していきたいものです。

今月3日の古墳探訪。最後に訪れたのは表門(うわと)神社古墳です。

DSC_2374.JPG

↑表門・・「うわと」って読めないですよね

 

 

 

リムジン前山梨県立考古博物館を出発して「表門神社」を目指し、途中、お神輿が通過するのを待っていたり、ナビでは案内できない細い道を進んだり・・完全に道に迷ってしまいました。ふと右手を見ると、いかにも神社古墳な墳丘を発見。

DSC_2372.JPG

↑文珠古墳(文殊稲荷大明神)

 

DSC_2370.JPG

↑車の中で見つけたのが、神社裏手のこの墳丘

 

DSC_2373.JPG

↑文殊稲荷大明神

山梨県甲府市上曽根にあります。八乙女山古墳群に属するのか?築造年代など、詳細は不明です。文殊古墳の墳丘上から表門神社が見えたので、あらためてリムジン前出発。

 

 

 

DSC_2375.JPG

↑表門神社 拝殿

表門神社の例祭の日だったようです。そうすると途中で通過するのを待ったお神輿の行列は、どうやらこの神社の神輿だったのでしょう。

 

DSC_2376.JPG

↑表門神社古墳の墳丘 拝殿から続く階段上にある本殿

 

DSC_2377.JPG

↑本殿

皆さん神輿で出払っているようで、誰もいませんでした。おそらく、この本殿も例祭だったので開いているものと思われます。

 

DSC_2378.JPG

↑墳頂に竪穴式石室が開口しています。西側の壁が抜けています。

 

↑石室内部 全長5.15メートル

 

「後円」部の直径約45メートル、高さ約7メートル、「前方」部の長さ約17メートル、5世紀末~6世紀初頃の築造、帆立貝式古墳です。八乙女山古墳群は以前57基もあり、東の岡・銚子塚古墳と西の甲斐・銚子塚古墳のほぼ中間点に位置しています。ちなみに、この表門神社古墳には高貴な婦人が葬られているとの地元の伝承があります。

 

この表門神社、別名は八乙女神社。須佐之男命(スサノオ)の娘、大国主の妻である須勢理毘売命(スセリビメ)≒八乙女が祀られています。現在の中央道境川PAのあたりは以前、八乙女山と呼ばれおり、そこには古墳2基(馬乗山1号墳・2号墳)が存在していました。

DSC_2366.JPG

↑馬乗山1号墳の再現された石室(山梨県立考古博物館)

 

DSC_2367.JPG

↑馬乗山1号墳石室の解説文(山梨県立考古博物館)

 

古墳には高貴な女性・・、地名も八乙女・・、もしかして5世紀末くらいのこの地域、首長は女性だった!?そんな想像もできますよね。歴史学者もなく考古学者でもないので、根拠のない「想像」できるのが楽しいところ。

 

DSC_2380.JPG

↑やはり見つけた土器系の破片、これは土師器かな?