日本経済新聞 2011/03/02 夕刊 9面 「さらりーまん生態学(いきざまがく)」
「この十ン年、苦労続きの経営者Sが、新聞で見た就活学生のコメントに失笑をもらした。
『自分に合った仕事に就くことはもう諦めて、どこでもいいから就職したい』だとよ。仕事の中身もろくに知らないくせに、自分に合ったも合わないもないだろう。」
何年か組織で仕事をしたことがある人ならうなづく言葉と思います。
このあと、人気の「創造的な仕事」について筆者の江波戸哲夫氏とS氏とのやり取りが続きます。
大学を卒業しても就職しない(しなくてもよい)という風潮は90年代後半から増えてきているように思います。
自己分析のしすぎで自己愛が増大してしまったのか。
情報に流されて就活が自己目的化してしまったのか。
自分に合った仕事を探すというのも価値観ですが、まずは社会に出て自立して働くのだという意思を持つことが就職活動の第一歩だと、40歳前のおじさんは思うわけです。