脳内会議 | 「魔法使い」の弟子

「魔法使い」の弟子

シロートの、シロートによる、
シロートの為のオンガク日記

脳内会議。

議題。
師匠のドM仕様レッスンについて。

だよなー??
ひどいよなー?!
だってさ、音階をやって来ただけでも素敵♪のレベルの人間なんだぜ?こいつ。
ひとまずはそこ、認めるべきだよなー?

ぱちぱちぱちぱち
(拍手する脳内裁判員)

もう、楽しくないことするのなら、オトナ仕様を認めて楽しくやるべきだと思います!
(おーー、と歓声があがる)

曲だってさ、飽きてんだから先に進むべきだと思う!
そうだよ!
やりたい曲ならいっぱいあるんだ!
そうだ!
勝手にしれっとやりたい曲を持っていこう!!
えいえいおーー!!
(口々に叫び、次にやりたい曲をYouTubeで探しだす)

そうそう!これだ!
ベリオ、バレエの情景!!

いい曲だよな!
できるとこから、無理してでも・・・





あ。

わかった。
無理だわ。オトナ仕様じゃ。この曲。

音階やアルペジオをあのスピードで駆け抜けられない。
いまできている音階じゃ、アーモールやバッハはいけてもベリオは無理だ。
この先、自分にできそうな曲だけをチョイスする「オトナ仕様」なら、音階なんかやらなくていいと思う。
でも、ぼくが弾きたいのはクラシックで、それもロマン派。しかもコンチェルト!!
いまは無理でもベリオ弾きたいし死ぬまでにメンコンも食らいつきたい。
それも、ちゃんと弾きたい。テンポめっちゃゆっくりでとか、一応音が並んでる、とかじゃ嫌だ。曲想こめてきちんと仕上げたい。

楽しいだけの練習じゃ、ベリオもメンコンもチャイコもブラームスも(なんか増えとるぞby師匠)弾けない。

ぼくが弾きたい曲。憧れの曲。
それを見て、師匠が組んだあのドM仕様の音階レッスン!!

なんてこった!!
すべてお見通しじゃないか!!

(パリーーン、と壁が割れる音)

よし、今日も音階、身をいれて頑張るぜ!!!
ベリオのために!メンコンのために!!!

(突っ走って舞台袖に消えるふーた。)

(と、背景の大木の影から現れる人影。金髪ロングヘアの美男)

「ふ。単純だな。」

(金髪をなびかせふーたが消えた方向と逆の舞台袖に消える)


THE END

解説:音階に萎えてもう楽しくない練習は嫌だって思ったけどやりたい曲を見てみたら音階や分散和音の羅列(しかもちょっぱや)なことに気づいたので真面目に考えて練習するよ。

もう音階やらないなんて~(フェルマータ)言わないよ絶対~♪
(もう音階なんてしないby槇原敬之)