2日間きれいな紅葉と美術館で美を堪能し、3日目は公共交通機関もない山道を京都駅から1時間半かけて花背の里へ。
京都で一番予約の取れないと言われる世界のグルメ憧れの店
「摘み草料理 美山荘」へお邪魔してきました。
山に囲まれた広大な敷地に、お部屋は4室のみで、丁寧すぎずさりげなくそれでいて心のこもった温かなおもてなしの宿です。
摘み取った季節の草花や旬の野菜に魚を取り入れた美しい料理は、立原正秋や白洲正子、司馬遼太郎など多くの文化人から愛され、京都から「門外不出」ともいわれてきました。
私の大好きな、心休まる所で、先回は山が芽吹く春 その前は晩秋と2年置き位で来ています。
今回も事前に予約できて、京都駅からレンタカーを借りての枯葉舞う初冬の花背の里へ。
山道横には数年前に起きた台風による大雨と強風、土砂崩れの跡がまだ残り大木が沢山倒れて片付けられていない所も数箇所、車がすれ違えない所も数箇所ありますが、それでも美山荘へ行きたい客は変わりません。

到着する車の音で、屋敷からお迎えに出てこられ、二間続きの谷川沿いのお部屋へ。
ちょっとだけ大きめに編んである網代天井
正面奥に
掛け軸と
紅い烏瓜
川沿いには大きな丸い下地窓
丸窓の下地の菱形の竹組みが、障子の枡目と相俟って鄙びた中にも美しさを演出しています。
部屋からは
見慣れた谷川が
私の来るのを待ち侘びたかのように
散り紅葉と共に
初冬の挨拶
聞こえてくるのは
谷を流れる川のうた
時々聞こえる鳥の声だけ
せせらぎを聞きながら
花背の
初冬の季節の
つみ草料理をいただきます。
栗の枝を削った箸
お酒
錫の銚釐が格好良い。
この素晴らしい造りは、また清課堂製だね。
京都清課堂製の不昧公好みのちろり
(不昧公は出雲国松江藩の第7代藩主松平 治郷で、財政難の藩を建て直し、形式や道具にこだわる当時の茶の湯を批判し、わびの精神を説き不昧流茶道を創立し、茶道美術工芸の振興も図り、陶芸や漆工、木工、作庭等多大な影響を与えた)
清課堂は京都寺町通りにある錫製品専門店で、とても素晴らしい錫細工の酒器や工芸品を製造販売している。
お店に入ると魅力的なものが多くて欲しくなってしまうが、出来が良い分値段も良い。
(銚釐(ちろり)とは酒を温める際に用いる金属製の容器で 一般的には円筒形で、一方に注ぎ口がある)
朱の盃に伊根の酒を注いでいただく
⚫︎銀杏の朴葉焼き
あちゃら漬け
(唐辛子を入れた甘酢に野菜などを漬け込んだもの)
⚫︎椀物
里芋の御手洗団子の白味噌したて
白味噌の甘さ
いい味 いい感じ
⚫︎お造り
谷川の岩魚に菊花ゼリー
おろしにスイートレモン
⚫︎八寸

りんご胡桃 花びら茸
紅葉の天ぷら
菱の実と落花生の焼き
むかご
柿の天ぷら
柿のフライ
卵黄
蒟蒻のあられ揚げ
どんぐりのケーキ
柿の天ぷらとても甘くフライはちょっと中国風?
むかごも嬉しく
みんな素朴で 何気に美味しい地元の味わい
紅葉の天ぷらはカラッと揚げてあり チョリチョリしてほのかな苦味
お酒
早瀬裏
ここから山越えして福井県美浜の酒
早瀬裏は良い酒を醸す
酒のワラビと筍の柄の土瓶がまたいいね
⚫︎女将が「手折ってきた栗の枝の楊枝で食べてくださいね」と
松葉に
カタツムリ
菊芋
香茸
大徳寺納豆も唐揚げになって
松葉も唐揚げにしてある
松葉は添え物だが食べてみた。
ちょっと我慢すれば食べられるから、もう少しカラッとあげて蜂蜜やメープルをつけるといけるかも。
菊芋は柔らかくなっているからしっかり時間をかけているんだ
カタツムリと言ってもこのお山にいるものではなくて エスカルゴでした
⚫︎大きな焼き石に
猪
黒舞茸
山葡萄
石が熱くまだグツグツ入っている
地元の山で獲れた猪
山葡萄の酸味と黒舞茸が野趣にとんでよく合う
⚫︎鶉肉に餅米をいれたもの
汁の出汁は雉と黒文字の枝で出汁を取り
なめこ等の菌茸
丹波黒の枝豆
まったり濃厚な汁
⚫︎紅もみじの下に鯉の唐揚げ
鯉の唐揚げの上に鯉の卵
鱗も一緒に揚げてありチョリチョリっといい感じ
季節的に脂を持ってくる時期ではあるし、美山荘の鯉はいつも泥臭さは全くなくて美味しい。
⚫︎唐黍文の蓋物
蕪に柚子味噌
中に菊菜 茸
上に唐墨
⚫︎もってのほか
紫紅色のもって菊と子持ち鮎の炊き込みご飯
名前の由来は、「天皇の御紋である菊の花を食べるとはもってのほか」とか「もってのほかおいしい」といったことから付けられたといわれる山形村山地方に伝わる歯ごたえシャキシャキの菊。
美味しい炊き込みご飯ですが、ほんの一口いただきました。
先回は残りご飯をおにぎりでいただき、山で食べた思い出があります。
⚫︎デザート
赤スグリの飴
麦わらアイス
洋梨
藁を干して煮出した汁のアイス
乳粥(ちちがゆ)、ミルク粥(ミルクがゆ)乳糜(にゅうび)ともいう
米と牛乳を煮た感じの粥
ゆったりとした場所に人の声はありません
料理を運ばれる時もしずかに歩かれ
あるのは
渓谷の水の囁きと時々聞こえる鳥の声
最後にお薄をいただき
3時間ほどかけてゆったりといただきました。
帰りの靴箱の上
古く色の抜けた藍染に端切れの束ね熨斗柄がなかなかいい感じ。
熨斗は、祝い事に使われる吉祥紋様の一つで、重ねることで更に祝福がつながり長寿の象徴灯されます。
静かさという素晴らしいご馳走と
美味しいお料理
心も体も癒された満足感です
ごちそうさま
帰りはこちらの車が見えなくなるまで玄関外で見送ってくださっていました。
ありがとうございました。










































