キュビズム展2024/05/17
京セラ美術館
今回の京都二泊三日の目的は、
1、京セラ美術館の50年ぶりの盛大なキュビズム展
2、嵐山の福田美術館の美人画の系譜展
3、京都「丸福樓」任天堂旧本社と安藤忠雄氏設計監修の建築が融合したホテル館内ツアーとディナー
まず最初に行ったのが、キュビズム展です。
『パリ ポンピドゥーセンター キュビスム展
美の革命 ピカソ、ブラックからドローネー、シャガールへ』
日本でキュビスムを正面から取り上げる展覧会はおよそ50年ぶり
パリ・ポンピドゥーセンターからは約140点の重要作品が。
おそらく50年前には上野か京都で観ているとは思いますが、遥か昔、もう記憶の外にありました。
絵画の歴史は、宗教画から風景や人物の写実へと向かい、その後写真の発明は絵画界に革命的な影響を及ぼし、肖像画や写実画、具象画を描いていた者は不安の時期。更に家屋内で書かれていた絵は、チューブ入り絵の具の発明により、戸外で絵を描くことができるようになった。それにより微妙な陽光の印象派が生まれます。
ちょうどその頃セザンヌが現れ新しい世界への模索が始まります。
キュビズムの始まりは、それは具象画から抽象画へとの大きな革命とも言える美術史の転換点です。
印象派セザンヌから始まり、第一次世界大戦や、プリミティブアート、アフリカンアート などの影響。 ピカソとブラックで大河となり、他と合流して消えていったとばかり思っていましたが、さらに世界各国へ広がり、裾がどんどん拡大していったのです。
この展覧会を見て当(まさ)に「濫觴(らんしょう)大河を造る」でありました。
それまでの絵画とは景色や人物などすべて具象が当たり前の世界。
セザンヌで微かに芽生えていたキュビズムは
20世紀初頭、パブロ・ピカソとジョルジュ・ブラックという2人の芸術家によって生み出され、西洋美術の歴史にかつてないほど大きな変革をもたらしました。
その名称は、1908年にブラックの風景画 が「キューブ(立方体)」と評されたことに由来します。
今回の展示は
前半は、ポール・セザンヌやアンリ・ルソーの絵画、アフリカの彫刻などキュビスムの多様な源泉を探る「キュビスムの起源」から始まり、ピカソとブラックが2人きりの緊密な共同作業によって全く新しい絵画を発明する軌跡を追います。
後半では、その後のキュビスムの展開に重要な役割を果たすフェルナン・レジェ、フアン・グリス、ロベールとソニア・ドローネーら主要画家たち、キュビスムを吸収しながら独自の作風を打ち立てていくマルク・シャガールら国際色豊かで個性的な芸術家たちを紹介します。
また、第一次世界大戦という未曽有の惨事を経て、キュビスムを乗り超えようとするル・コルビュジエらのピュリスム(純粋主義)や、合理性を重視する機械美学が台頭してくるまでを展覧しています。
3時間ほどかけてじっくりと勉強させていただきました。
キュビズムの誕生から丁寧に表されている とても貴重で本当に素晴らしい展覧会でした。 皆さんも是非 ご覧くださいね。
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2024年3月20日[水・祝]~7月7日[日]
京都市 京セラ美術館
京都市左京区岡崎円勝寺町124
電 車:地下鉄東西線「東山駅」から徒歩約8分
京阪電車「三条駅」から徒歩約16分
音声ガイドは山田五郎氏も話されていて、これもよかったです。