今の世は 採る人もなき 山栗も いにしえよりの たいせつな幸 ... この投稿をInstagramで見る 今の世は 採る人もなき 山栗も いにしえよりの たいせつな幸 栗は生でも食べられ、長期保存も出来る素晴らしい食糧。 縄文時代は 1万2000年という有史以来最長の時代ですが、縄文時代の食物調査で花粉量検査をすると、驚いたことに縄文初期から日本各地で栗花粉がどんどん増えていって一番多いそうです。 縄文人は栗の特性をつかみ、保存できる食糧確保の為に栗の木を増やしていったのです。そう日本最古の栽培植物でした。 栽培というと米を思う方が多いと思いますが、米が日本に来る何千年も前に栗栽培は始まっていたのです。 物語のある料理 「野の花料理・恵那の野山の 蕎麦懐石」は3週間程前に予約を頂いています。 三週間もお時間をいただくのは、今の季節の恵那を感じ食べていただきたいから。 予約をいただくと恵那の野山へ旬の幸やお迎えする花を観じに行き、その後に来られる日に合わせたお品書きなどを考え、料理を用意していきますが、 自然相手ですから目を付けていた山の幸を猪や山鳥などに先に取られてしまいお品書きを変更ということもあります。 今回もまた予約を頂き、早速車で郊外の山の方へ出かけました。 コスモスの群生や曼珠沙華等が咲いている横を車で更に奥に。 山柿を見つけましたが、まだ青く小さな実で使えません。 代わりに山栗がありました。丁度実り 落ちる時期でした。 「野の花料理・恵那の野山の 蕎麦懐石」は自然の恵那を味わっていただきたいから人の手の入らない自然の栗しか使いません。 栗のイガは針よりも鋭利でちょっと触るだけでとても痛い。すぐにチクッと刺され 採っている最中に藪蚊が寄ってきて大変です。 今年は藪蚊が多いのか、数カ所刺されて 痒い痒い。 前門の虎後門の狼(ぜんもんのとらこうもんのおおかみ) ですね 山栗は小さいので現代人は誰も採りません。 栽培して剥くのも楽な大きな大味の栗を食べて 自然の栗の美味しさを忘れています。 採ってきたばかりの山栗は、もう20年ほど前からやっている方法ですが、冷蔵庫で2〜3週間程、氷温で寝かせて栗に冬を感じさせ、春の発芽の為の甘みをじっくりと出させてから使います。 山栗はそのままでも栽培された栗より甘みも旨味も濃いのですが、これで更においしくなります。 (0℃でたった2日間置くだけでも糖度は2倍、20日以上置くと糖度は3、4倍になります) じっくりと寝かせて甘味の充分出た山栗の殻を剥きますが、 小指や人差し指の先位の 小ささで剥くのは本当に大変。 写真の大きな栗はスーパーなどで販売している栗の中でもやや小型のものですが、私が山で採ってきた山栗はその六分の一から十分の一しかありません。 焼き栗は剥いた後数日間 半乾燥させて更に味を少し凝縮させてから蒸します。(蒸すのは、湯掻くと大切な旨味も出てしまう為) 蒸した後しばらく乾燥させ、低温のオーブンで1時間以上焼いて完成。 その他、ビンテージもののラム酒と絡ませたものなど、その時々で趣向を変えて用います。 恵那の秋が凝縮した濃厚旨味の山栗は、その他の野山の自然な幸や、手挽きの日本一超粗挽き十割蕎麦と共に 「野の花料理・恵那の野山の 蕎麦懐石」で味わっていただきます。 周之介(@shunosuke_yoshida)がシェアした投稿 - 2020年Oct月31日pm6時02分PDT