お寿司の後

『彼等は、夜景が見たいと言ってるけど、何処か知らない?藻岩山は、もう上がれない?』
と、ウィに言われ


『夜景か…藻岩?ロープウェイが何時までかわからないけど、みんな行きたいの?』

『夜景が見えるとこなら何処でもいいから、任せますよ。』

あたしは 何処がいいかわからないので、男友達に電話してみた。人数も多いし、出来れば もう一台車欲しかったし。

彼は仕事で来れなかったけど、ラベンダー園ってお勧めの場所を聞いて 電話を切ったら…


『テレビ塔に行きたいって言ってるから、先に行って下さい』 って… おいおい…
ホントに彼等が 言ったのかよぉ!
本人達は、楽しそうに写真撮りあっこしてるし。

と、その前に イスラム教である彼等は お祈りの時間だから、今から急いで モスクに行くと。
本来ならば、イスラム教の彼等は お祈りしてるお肉じゃなきゃ食べれないのに、散々食べてたよ? そんな彼等が ホントに、こんな時にまで モスクに行くんだろうか…と、思いながらも 先導して モスクに着くと…


モスクに行ったのは、ほんの数人。あとは、あたしの車でタバコ吸って待ってたり、お喋りしてる。

『Go to Mosuc?』←モスクのスペルわかんないけど

と 一応 声かけたら 眉間に軽く皺寄せて


『No~!』と。

あたしが見るところ、1番楽しいのは ウィではないのだろうか???
リサイクルショップで1番最後まで 買い物してたし、寿司好きだし、モスクの自慢もしたいだろうし。

まぁ、あたしは 彼等と話せて楽しいけど、振り回されるのは ごめんだ…。


お祈りが終わった人達が 戻ってきた。

さぁ、テレビ塔に出発!

大通りの地下駐車場は、22陣までだから、充分間に合うだろうと 駐車して、テレビ塔に向かったはいいが…
エレベーター代は 一人¥700。 金額を知って彼等は 驚き 乗らなくてもいいと… それなら ラベンダー園行った方が良かったのに…
と ウィに言いたかったけど我慢。

エレベーターに乗らないなら 来た意味無いぢゃん!
ま、外から写真撮るくらいだね。
あたしとエスは、大通り公園の噴水で 写真を。

みんなは あちこちで撮ってた。
大通り公園散歩位かと思いきや…

『彼等は、ススキノに行きたいって言ってます。』

『はい? 車どうすんの!? 22時で駐車場終わりだよ?時間ないよ?』

『じゃぁ、どうします?』

『エスが、みんな連れてススキノ行って、あたしとウィはススキノの駐車場に入れ直すのが1番最善だと思うけど』

ウィは駐車場まで行くのが面倒なのか

『大丈夫ですよ、最悪、間に合わなかったら、その時は戻って来ればいいよ。』

ススキノからタクシーで戻る方が面倒だけど…。
と思いながら、エスと二人で先導するように歩きだした。

かなり後ろから みんなは のんびりしながら 写真を撮りまくりながら 付いて来た。

その間 あたしは、ススキノ行くって事は、何処かお店にも行くんだろうなぁ… 12人もいきなり入れてくれるお店あるかな? 土曜日だから混んでるし…

と思いつつ、何しに行くかわからないススキノまで の~んびりエスとお喋りしながら歩いた。

ススキノ付近まで着くとウィが
『明日、空いてますか?』

『あぁ、ごめんねぇ…明日は、娘の誕生日で、イクの家にインドネシア人の友達たくさん集まってくれてパーティーなんだよねぇ。』

ウィが、みんなに通訳してくれると、何やら話し合いのような感じが…

『みんなが、明日行きたいって言ってますよ』

ウィには あまり来て欲しくなかったので、一瞬返事に詰まったけど

『みんなが来てくれるなら、歓迎するよ!』

『でも、人数も多いし迷惑なんじゃない?』

『大丈夫!イクとあたしは、友達だもん、あたしがOKならイクも歓迎してくれるよ!是非、来て!』

『でも多分、行かないと思いますよ』

『なんで?』

『だって、インドネシア人はジョークが好きですから』

……
また阻止された気分になったが、負けずに


『みんなが来たいって言ってくれたんでしょ?だったら、あたし達は歓迎するよ?』

『でもパーティーする家は、イクの家でしょ?イクがOKじゃなきゃダメじゃない』

『大丈夫!イクは歓迎してくれる人だし、明日はたくさんの人が来るんだよ?』

『人の気持ちはわからないですよ。口ではOKでも、心の中はわからないでしょ』

何を言い出すんだ!? と思った。結局、その場は それで諦めた。

しかも、ウィの旦那が休みだから 小樽にでも連れて行くって言い出すし。

夕方からなら、時間取れるだろうから、車が必要な時は 必ず言ってねっと 約束して、ウィは Coffeeが飲みたいと ケンタッキーに入った。


ウィに対して、気疲れとストレスで ほとほとくたびれました。
彼等とは、土曜日の夜に逢う話になっていた。

前回逢った時に、土曜日に逢う事になった事をウィに話す。

『多分、みんな行かないと思いますよ。だって、土曜日は仕事だと私は車の中で聞いていますから。インドネシア人は、ジョークが好きなので、あまり信じないで下さい』


『あたしは、車の中で休みだと聞いてるけど?みんなでクラブに行こうって話たよ?ジョークなの!?』
あたしは、腑に落ちなかった…。
『明日は、夕方からなら予定空けれるから、何かあったら連絡ちょうだいね』
と、ちょっとガッカリしながら言った。

翌日の13時に携帯がウィから鳴る。

『みんな待ってますよ~!早く来て下さ~い』

あたし、昼間はムリだって言ったぢゃん…。

『今すぐは、行けないよ…多分、15時か16時じゃなきゃ行けないわぁ…』

『そうですか、じゃぁ みんなで待ってますね』

電話を切った後、こんな中途半端な時間からどこに行くんだろ?と思い、折り返し電話をした。

『みんな待てないって言ってるんだよねぇ。早く来て!』

ムリだって言ってるのにメチャクチャだな…

『いやぁ~、今からはムリだよ。で、今日は何処に行くの?』

『う~ん、何処か考えて下さいよ~』

何も考えてないんかいっ!?

『あたし行けるの夕方だから、時間中途半端だよねぇ。どうする?』

『みんなは、買い物したいって言ってますから、タクシー使って先に行ってますよ。後から迎えに来てね』

『とりあえず、終わり次第電話してすぐ行くから』

と、16時近くに ようやく電話した。

車で30分程で行ける場所にいたので、飛ばして20分で到着。
駐車場に着くと、お店の入口が見えて… あきらかに彼等が、暇そうにダラダラしてるし…。
急いで行くと、女性のサンは 遅い!って怒ったけど、事情話たら納得してくれた。
ちゅ~かね、あたしが遅くなる理由みなさん知らないって、どういう事!?

そして、店内ではウィが買い物中。あれ? 隣にはエスが!? 12人って…また車オーバーだよ…。どうすんだ!?

あたしは、ロビーでみんなと居たけど、な~んかみんな つまらなさそうだよ?

ようやくエスとウィが来て、車オーバーだと言っても、返って来る言葉は

『大丈夫よ~』

何が大丈夫なんだか。
案の定、ギュウギュウ詰めで乗る。


ウィいわく、彼等は回転寿司に行って どんなもんか見てみたいと。
で、近くの回転寿司に行ったんだけど…。
2階が 食べるとこなので、あたしはサッサとエスカレーターに乗ったら、入口付近のメニュー見て みんな顔が…しかめっ面。ホントに回転寿司に、来たかったの!? なかなかエスカレーターに乗らないじゃない。

あたしもウィもエスも2階に上がったもんだから、彼等も来たんだけど… 座って食べる気配無し。 ウロウロしてるだけ。

ウィは、エスとボックスに座ったので、あたしは あえて隣のボックスに。
だって、ウィとエスとは しょっちゅう回転寿司行くから、彼女達は段取りわかってるけど、彼等は わかんないわけだしね。
で、女性二人とウィ達4人で 一つのボックス。
あたしのボックスに、6人って…暑苦しいし狭いし…。
隣のボックスには 残りの2人が。
生物を食べない彼等は、から揚げとポテトとおいなりさんを繰り返し食べてただけ。

女性陣は、楽しくあれこれ食べてるのに、あたし…
みんなのお茶入れたり、説明したりで 何も食べれません…。その前に、狭くて暑苦しくて…。 しかも、辛党なので 全てに山のように一味をかける。 見てるだけで、ごちそうさま…。
でも、みんなに食べるよう勧められ、いくつか頼んだけど…
お寿司を一口で食べる事に 笑われ驚かれ、あたしが 口に運ぶ度に 5人が身を乗り出してジーッと見る。

味わってなんて食べれませんよ…。

普段は、手で食べる週間の彼等は ハシを上手に持てない。
ハシを使うあたしにも 関心を示し

(こんなにも文化の違いがあるんだなぁ)

と、暑苦しい中思った。

因みに、トビッコはインドネシアにもあるから 食べれるだろうと注文したら、お皿に二つしかないのに、5人のハシが寄って来て… 見事にトビッコだけ 味見され、情けな~い姿の軍艦巻きを 食べたとさ…。

さて、ウィは店を早々に閉めて 帰る支度をする。

みんなも楽しそうに話しながら お店を出て行く。


私は… 車、どうするんだろ?と、そればかり考えながら…とりあえず、みんなの後に着いて行く。


ウィは、車取りに行って来ると言って 足早に歩いて行ってしまった。


さて、その場をどう乗り切るか!

彼らはインドネシア語ばかり…  緊張するよなぁ…お願いだから、話かけないで!と思いつつ、何気に彼らから離れる。

寒い日だったので、立ってるのは辛い。車のエンジンでもかけるか!

目の前にある車に乗り込みエンジンをかけると、愛想のいいボニが寄って来る。

そして、助手席に乗り込む。それに続いて、後ろに男4人がギュウギュウで乗り込む。


定員オーバーなんですがあなた達…6人は 狭いってば!

とにかく、後ろを見るのもイヤいなる程 体格のいい男達が 細くなって乗っている…。

っちゅーか、車沈んでない!?パンクしないでしょうねぇ…。


そして、ウィの車が後ろについた。

女性二人が 彼女の車に乗る。

それって、変じゃね!? なんでこんなに人数いるのに、あたしの車に片寄ってんの!?

でも、あたしの不安をよそに、さっさとウィは 車を走らせる…。

何処に行くのかも聞いてないしあたし…。


後ろから付いていくのはいいけど、セフティすぎるウィは40キロ…。

ま、あたしの車 重量オーバーで沈んでるからいいけど… それにしても、遅くない!?

いい加減、何処まで行くのかもわからないし、車内は彼らの体臭?臭いし、みんなの会話はさっぱりわからないし、ちょいとイライラ気味だったあたしは、車線変更してウィの車の隣に 赤信号を見計らって つけた。

何故か、ほんの少しアクセル踏んだだけなのに、彼らは


『お~~っ!!』と 驚いた声をあげる。

ボニは隣で楽しそうに

『I like you!』と。  なんじゃそりゃ!?



『何処まで行くの?場所教えてくれたら 先に行くから~』とウィに窓を開けて言うと


『もうすぐだから大丈夫』

また大丈夫かよ…。と思いながらも、後ろにつく。


なんとかお店に着いたけど、そこはリサイクルショップ。

へ???ここ???と、疑問に思いながら 車から降りてウィに


『なんで?ここ?』と聞くと


『日本は高いから、インドネシア人はセカンドショップの方が喜ぶんです』


な~るほど…。


お店では、みんなバラバラに色んな物を物色してる。

あたしは買う物が無いので、女性陣達の方に行ってみる。


子供服を物色してるから、きっと子供がいるんでしょう。

英語が出来ないあたしは


『Your child?』と聞いてみる。


サンは 『Yes! One boy and one girl』


『Oh! How old?』


『5 years old and 1 year old』 と、小さな女の子の服をあたしに向かって見せて

『Good!good!』と言った。

でも値段を見て

『Expensive.』と、顔をしかめた。値段は\1100だった。


男性陣が時計を見ているので、どれどれ…

なにやら、ショーケースから 出して見せてくれと言ってる。


でも、店員さん さっぱりわからないようで 黙って見てるだけ。


『これ、見せてくれますか?』と言って出してもらうと

彼らは あたしの肩を抱き 『Thank you! Thank you!』と。


選んだ時計は女性物で、値段は\1600。 ブランドじゃないし、あたしには買う価値がわからなかったけど、みんなは それを気に入ったみたいだ。

どうして動いてないんだ?との質問に、店員さんは


『見た目だけで買い取ってるので、買い取った時点では動いていましたが 電池が切れているんだと思います。でも、電池を入れて動く保障はありません。』と。


そんなの買って、万が一動かなかったらどうすんの!?

と思うのは、日本人のあたしだけのようで… 彼らは、何を根拠に言うのかわからないけど


『OK!OK!』と…。  奥さんに買うのかと聞いたら、ベビーシッターやお手伝いさんに買うんだそうで。


まぁ、OKと言うんだから それ以上はあたしには 何も言えず…。

次から次と動かない時計を 何本もまとめて買っていました。

っちゅーかね、レジで必ずあたしが呼ばれるのよ。

そして、あたしの耳元で


『Discount』 と囁かないでほしい…


一応、値引き交渉するんですけどね、そこのお店では無理でしたよ…ハイ。

何故かみんな 顔をしかめるんですがね… 


他にもジャケットや靴なんかもたくさん買ってました。


2時間半が あたしには長いのなんの。

途中、車に戻って タバコ吸いながら友達に電話したり、店を出たり入ったりしてました。


帰りはもちろん、トランクには山のような荷物が。

そして、また ギュウギュウの状態でホテルまで送ってあげました。


彼らからはとっても喜ばれて、ホテルの前で また逢おうと約束して帰ったわけですが、疲れた夜でした。