認知的複雑性 ─考えの堂々巡り─ | きんつう相談室 〜線維筋痛症、慢性疼痛、疲労に悩む方へ〜

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イメージイラスト。夜、ベッドに入っている女性が枕を抱えて悶々とした表情をしている

 

 

 

悪いことを考えるのはやめよう、と一晩悶々として眠れないという経験は多くの人にあると思う。いやなこと、マイナスなことを忘れようとすればするほど頭から離れない。

 

マイナスに考えないようにすればするほどマイナス思考の泥沼にはまっていくパラドックス。

 

明日の試験うまくいくだろうか、と心配な時、「きっとうまくいく」「だめかもしれない」そんな思いが頭にこびりつく現象を解決することはできるだろうか。

 

脳は意外に単純なので、同一線上のものは右でも左でも、同じ頻度で扱ってしまう。

つまり線上の左に「うまくいく」、右に「失敗する」を置いて考えよう。

 

 

 

脳にとってこれは同一の線上にあるものだから同一だと判断される。「うまくいく」「うまくいく」を繰り返し考えれば同じ数だけ「失敗する」が思い浮かぶのだ。

これでは泥沼にはまり悶々とする。

ここできっぱり「うまくいく」と確信して迷わない人はそれで良い。

 

「うまくいく」と念じるのはかえってよくない方法だともいえる。

つまり同一の線上にある対義語を用いるのは良くないということだ。

脳は対義語を同一線上において、セットにして覚えているようだから、一方を考えれば他方も出てくるというわけだ。

 

ではどうすればよいかというと、同一線上ではない言葉や概念を使って考えること。自由に考えることだと思う。選択肢は他にもたくさんあり発想を自由にすればよい。

 

明日のテスト「うまくいく」「失敗する」とは関係ないこと、「会場の付近は素敵な街」「同じ夢を持った人が大勢来るんだろうな」「帰りにはおいしいもの食べられるかな」など何でもよい。

 

いろんな観点から考えることができれば、一つの考えにはまってしまうことは避けられる。


同一の線上で考えてしまうことはよくある。「私ってこれでよいのだろうか」「病気は治るのか」など。これでよいとか悪いの問題ではなく、線維筋痛症に関しては治るか治らないかの問題でもない。もっと複雑なものであるから、単純な考え方では答えが出ず、泥沼にはまる。

 

複雑というと難しいように聞こえるが、「いろんな面から」ということに過ぎない。いろんな視点、考え方、価値観があるということなので、いつでも自由に複数のそれらを使えればよいのだ。

 

そしてこれは練習で身につくことだと思う。

もともとの自由度が高いか低いかは人によるけれども、練習すればよいのだから。

 

(代表:橋本 裕子)

 

 

 

 

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