実は海軍の軍歴自体がないの? | 無駄話。

無駄話。

鬱病・適応障害持ちが書く与太話です。「下劣な党派心」による「あら探し」が多いので、合わない方はご遠慮願います。

 昨日も午前0時頃に寝て寝起きは午前5時半頃だった。

 日本橋の丸善で渡辺清の「戦艦武蔵の最期」を初めて買った。勢古浩爾の「大和よ武蔵よ」によると「渡辺清の自伝的三部作を、夫人は「ノンフィクション・ノベル」といっている」との事。グイド・クノップの「ヒトラーの戦士たち」で大体書かれている赤軍の捕虜になってからのパウルス元帥について「新ネタ」みたいに書いた大木毅の「歴史・戦史・現代史」と同じ角川新書で刊行されて7月には「海の城」が出るそうだ。これでいくと実は昭和50年頃に執筆されたという偽日記「砕かれた神」も出るだろう。朝日選書のオンデマンドは高いし岩波現代文庫は絶版だ。この男は「大和よ武蔵よ」によると海軍特別志願兵制度が出来る少し前の「昭和一六(一九四一)年五月一日」に入団して海兵団訓練を終えると何と砲術学校へ短期入学したそうだ。そんな超優秀な水兵さんの「詳しい軍歴が分かっていない」との事で武蔵より先に沈んだ駆逐艦で終戦を迎えたそうだ。勢古浩爾は渡辺清を持ち上げる本を書く為に取材する過程で、この男が称している範囲の軍歴の矛盾に気がついたので、それとなく書いているようだ。「軍艦武蔵」の筆者の手塚正巳の「『軍艦武蔵』取材記」には武蔵の元乗員の遺族から貰った「「武蔵」のことが書かれた数冊の蔵書」(「どれも「武蔵」本としては広く出回っているもので、私も所持していた」とあるので渡辺本や吉村昭の本?)には「ページを繰っていくと、多くの個所に赤線が引かれていて、余白には訂正の文字が踊っていた」、「何気なく裏表紙を見ると、そこにはこれも赤色の太いマジックペンで『ウソばっかりだ!これでは死んだ者も、戦った者も、浮かばれない!』と大書してあった」とある。手塚正巳は学研の「歴史群像」の講演会で渡辺清について質問されると内容は忘れたが激しい口調で批判していた。なるほど渡辺清は文章力がある。おそらく武蔵の最後を書いた戦記類を読んで構成したのだろう。昭和18年に師範卒で短期現役兵として入団した人物が出て来る。この時期の短現と言うと普通指すところの短期現役士官制度を指して短期現役兵制度は昭和14年に廃止されたそうだ。昭和19年当時29歳で「十二年にわたった」上級兵曹は昭和7年に17歳で入団した事になるが、これ陸軍の志願兵じゃないの?ひょっとしたら渡辺清は海軍の軍歴自体がないのではないか?「大和よ武蔵よ」には渡辺清の水兵姿の写真が掲載されているが柘植久慶が変なグリーンベレー姿を自分の本に掲載したみたいなコスプレか?ベ平連が解散すればポル・ポトの楽園が登場しようと野となれ山となれな鶴見俊輔の解説が転載されて埼玉大の一ノ瀬俊也大先生が渡辺清を絶賛している。一ノ瀬俊也大先生は手塚正巳の本や「大和よ武蔵よ」を読んでいないか読んでも無視しているのだろう。一ノ瀬俊也大先生は「航空ファン」の編集者出身で21歳年上の渡辺洋二如きと比べられるとヒスを起こす大学者先生様なのでイデオロギー上はともかく同僚の長谷川三千子なら構わないだろう。