Y十M(ワイじゅうエム)~柳生忍法帖 (1)(2)

せがわ まさき, 山田 風太郎
Y十M(ワイじゅうエム)~柳生忍法帖 1 (1)
ずっと「Y十M」の意味が分からなくて、なんだ、どんな暗号が隠されているんだ、と思っていましたら、たんに柳生十兵衛三厳の頭文字だったのですね。。「んふっ」が口癖の十兵衛とはこれまたずいぶん可愛らしい。
舞台は三代将軍家光の時代なのですが、この時代における私の史観は隆慶一郎に毒されているんですよね。ですから吉原惣名主、庄司甚右衛門のいかにも女衒の頭然とした俗物表現は耐えられなかったりもするのですが、まあこれは仕様がないですか、この作家毎による多面性が時代劇のダイナミズムでもありますから。
物語は娘七人による、悪鬼七人に対する復讐劇なのですが、今回の二巻分ではまだ序の口程度で、流転の展開はこれからよって感じでしたねえ。つかみの残虐性、十兵衛のヒロイズムなどは十分なんですが、ちょっとエロスが足りないですかね…。
原作付きにこんなことを云うのもアレなんですが、助っ人が十兵衛ではなく柳生左門友矩でしたらもっと燃えたかも。なよっとした柳枝の剣が知謀策謀を凝らす。最後は家光と友矩のラブラブを見せつけて完結!うひー。
(帽子を取り)取り乱してしまいました、今回は「バジリスク」と比して割と人間的な戦いをしていますよね、これがぶっ壊されるのか、ドラマ性が上がっていくのか、次巻を心待ちにしたいと思います。
ヒートアイランド

垣根 涼介
ヒートアイランド
ストリートギャング<雅>のヘッド、アキとカオルはその才覚で渋谷のトップに君臨している。ある日、彼らの仲間が大金を持ち帰ってきた。それは、裏金強奪のプロフェッショナルがヤクザのカジノバーから奪った金だった。
ストリートの少年たち、強奪犯、ヤクザによる金を巡る戦いが渋谷を舞台に始まった…。
もう面白くてたまらない、の一語で尽きてしまうのですが、久しぶりにトイレに立つのも面倒くさくなるようなスピード感でした。
娯楽性を高めるために、ありがちな人物の表裏は出来るだけ抑えて、ひたすらに事件を描いているんですね。
登場人物の立場的な限界の設定も絶妙なさじ加減で、先は読めないわ、だのに事態はどんどん進んでいくわで、もう読者としては、アキ、マジ頑張れ、と願うだけでしたよ。ストーリーと人物、両方にしびれてしまう作品でした。
「ギャングスター・レッスン」「サウダージ」と、その後を描く姉妹作があるのですが、Amazonでの評判はイマイチなんですねえ。
いやいや、アキに再会できるという誘惑に勝るものはないのです、それだけのパワーがこの作品には確かにありました。
センセイの鞄

川上 弘美
センセイの鞄
38歳のツキコは、70代のセンセイと飲み屋で言葉を交わすようになった。彼は高校の恩師だったのだ。二人は飲み屋で、道すがらで、言葉を重ねていく。
そうして、ぽつぽつと続いていく会話の行き先に、二人の強い結びつきがあった…。
そっとなでるようになでるように触れていくと、いつしかそれは抱きしめあっているような。とても艶めかしく、とてもユーモラスに二人の距離を正確に描写されていきます。ツキコが興奮して云った言葉の裏には彼女の冷静さが隠れていますし、彼女の少し冷めたところには激しさが隠れているのです。
これは大人の恋愛などではなく、まぎれもない初恋なのですね。順番が最初だからといって初恋などでは決してなく、戸惑い燃え上がり喪失していくものこそが初恋なのだということが、この二人から身に沁みるように伝わってきます。
川上弘美は頭の中のイメージをそのまますくい取る人だと思うのです。そしてそれはとても深遠で形もあやふやなのですが、勇気を持ってそのまま描き出すんですよね。これは相当に恐ろしい方法ですよね、いったん共感のスイッチが入ってしまえば、あとは完全にからめ取られてしまうのですから。。
まったく知らなかったのですが、ドラマ化されているんですねえ。せっかくイメージからすくい上げられて文章になったというのに、またイメージし直すというのは少々無粋な気もします。が、まあ、見たくないといったら嘘になるのですけれど…。
隠の王 (1)

鎌谷 悠希
隠の王 (1) Gファンタジーコミックス
ずっと本屋で見かけては、この表紙の女の子可愛い、とは思っていて、先日目当ての本が売ってなかったので、今日はこの娘にレッツビギンだと1巻を購入。
少年でした。
よく見たら男性の制服でしたね。。内容は現代に生きる忍者モノ。2巻はですね、また目当ての本が売り切れていたときに…。
休日に繁華街を一人で歩くと異常に疲れる病
朝の7時に起きてエウレカを見ようとしたら、レントンがミノモンタンに。。木曜日でした。疲れている…。でも、妄想だけは元気でした。
航空チケットを買いに新宿のH.I.Sに行ったのですが、まあ海外旅行コーナーの盛況なこと。
「なんだ、あんたら年末年始は海外でゆったりか。ゆったりかああ」
という目つきだけして、そそくさと帰ってきました。
紀伊国屋で楳図かずおの「森の兄妹」を買おうかどうか1時間ぐらい迷って買えませんでした。今買い逃すと後悔するのは分かっているのですが、3800円ってのが…。たけーよー。

楳図 かずお
完全復刻版「森の兄妹」「底のない町」
航空チケットを買いに新宿のH.I.Sに行ったのですが、まあ海外旅行コーナーの盛況なこと。
「なんだ、あんたら年末年始は海外でゆったりか。ゆったりかああ」
という目つきだけして、そそくさと帰ってきました。
紀伊国屋で楳図かずおの「森の兄妹」を買おうかどうか1時間ぐらい迷って買えませんでした。今買い逃すと後悔するのは分かっているのですが、3800円ってのが…。たけーよー。

楳図 かずお
完全復刻版「森の兄妹」「底のない町」
