夏休み特別企画の「講座を受けて実習したら、そのまま夏休みの自由研究として提出できる資料付」日本の色の伝統と藍染め講座を開催致しました。
日本には独自の色の文化があります。
でもその色の文化は、今のような化学染料で簡単に得られたものではなりませんでした。
現代社会は、化学染料でカラフルな色が溢れていますが、江戸時代より昔は、色を得るのは大変なことだったのです。
江戸時代に愛された「粋」ですが、町人は華美な暮らしを禁止され、その「地味」な色合いの中から、おしゃれを楽しんでいました。
さかのぼって戦国時代では、武将は戦場で目立つような派手な装いをしたこともありました。
さらに昔、平安時代の貴族は色で階級を表したり、季節を感じさせる装いを楽しみました。
そんな色の文化の一部をお話し、今好きな色を選べることは実はすごいこと、昔はできなかったことだということを知ってもらい、身近な材料や昔からある染色材での染色を知ってもらう講座です。
まずは
■色の基本 から。
そして
■日本の色の文化の歴史
■植物染色
について学び、つまみ細工にも親しんでもらいます。
平安時代のかさねの色合わせを通じて、当時の人の感じていた季節の色を知ってもらい、自分ならではの色合わせも作ってもらいます。
親子向け講座では、夏休みの自由研究にそのまま提出できる体裁の資料をご用意し、書き込み形式の部分を埋めたり、ワークをしながら資料を完成させて行きます。
講座内で作ったつまみ細工のヘアピンと一緒に、そのままファイルに入れたら、自由研究として提出できます♪
今回の参加者は、4歳~小学校4年生までの全員女子!だったのですが、平安時代の色合わせをイメージして作るヘアピンでは
「壺菫」「移ろい菊」「花薄」などなど、渋めの青系、紫系を皆さん選択され、ピンク系が一つも出ませんでした!
最近の女子は大人っぽいんですね。。。
さて、お楽しみの藍の生葉染め。
まずは、葉を茎からむしります。
染まるのは葉だけなので、しっかりたくさん葉をゲットできるかどうかが、染まる色を決めますので頑張って!
前回、男子ばっかりだった時には、男子は逃げて行ってしまい、あまり葉の量がなかったために薄い青にしか染まらなかったのですが、今回は、真面目な女子と素敵なパパの大活躍で、すごくたくさんの葉が♪
今年は葉の育ちもよくて、立派な藍だったので、どんな色に染まるか楽しみです。
「こんな緑の液で青くなんて染まるの~」
と懐疑的な小4女子。
しめしめ!その言葉待ってました!!!
「そう思うでしょ~♪それがどうなるのかお楽しみだよ!」
(ママから「ほら!そんなこと言って、先生、まんまとそのセリフ言ったな、みたいな顔してるよ!」と突っ込まれていました(笑))
さあ、どうなるのか、浸けてみましょう♪
「えー、浸けても緑のまんまじゃん・・・」
・・・・・・・・
「あれ?ちょっとだけ青くなってきてる???」
じゃじゃん!!!
あの緑の液体から、こんなに青く染まりました!!!
最初、緑の液体に疑惑の目を向けていた小4女子さまも、
「もっともっと青くする!ずっと浸けて置く!!!」と喜んでくれました♪
最初に入れた生地は本当に真っ青です。
後から入れたものはだんだん薄くなります。
今年は皆さんが頑張って下さったので、こんなに真っ青に染まりました。
特に、花びらの講座ではほとんどいらっしゃらない男性参加者であるパパが、すごくたくさんむしって下さいました♪
ありがとうございます!
グラデーションで並べてみました。
左が一番濃い青です。
今は少し緑が残っていますが、干すとさらに青くなります。
そして残った葉。
黄色いところはあまり青が取れないのですが、緑の葉もちょっと残っていますね。
自由研究バージョンは実習が多めで、ワークもこなしながら、資料を作っていく感じなのですが、8月15日の大人バージョンは、時代と色の関係を掘り下げていき、作品つくりの色合わせにも役立てて頂くとともに、ちょっとだけ紅花染めもみて頂こうかと思っています。
藍の生葉で染められるのはこの時期だけの贅沢なので、やってみたい♪という方はぜひどうぞ。
また、化学染料を使った生地と染色の基本講座、応用講座やキレイにカットする理論を知るカット講座も、今年は10月10日、13日が最後となります。
次回は来年なので、染色やカットに興味がある方はどうぞ♪
参加者の方へ、ご希望あればちょっと古いのですが講座で種を差し上げようと思っていたのですが、どちらにしても蒔くのは春だしな~と思い、やっぱり今年の秋にとれる新鮮な種を後から送らせて頂くこととしました。
染色講座の参加者で欲しい方がいらっしゃれば教えて下さいね。
今年は紅花もすごくたくさん収穫できた(母がせっせと毎朝取ってくれたのです・・・。ありがとう、ママ)ので、色々な色を染めたいと思います。
赤子が寝ているうちに頑張ります♪