こんにちは、タロット占い師・守田のり子です。

 
前回の続きです↓

「父はどこへ行った?(2)」

 


ずっと、母に確かめたかった疑問。

「お母さん、なんであんな男と結婚したん?」


しかし、
・聞いたら母を傷つけつる。。。
・母を責める事になる。。。
と思っていたし、
自分も、辛い事には向き合いたくない。

そんなモヤモヤした気持ちが、混在していました。



実は、今まで、母がどうやって
父と知り合ったのかさえ、
聞いたことがなかったんです。

 

でも、高齢の母が亡くなってしまえば、
永遠にチャンスを失ってしまいます。

ボケ対策のためにも、
ここは聞いておかなければ!



 

で、勇気を出して、聴いてみました。

「お母さん、なんであんな男と結婚したん?」

 


母の答えは実にあっさりしたものでした。

「人を見る目がなかった。選び間違えた。」

 
 

ん?
それだけ??



事情を聴くと、母は、生命保険のおばちゃんの勧めで
父と見合いし、結婚を決めたそうです。

 

当時、父は公務員だったそうです。

見合いした時は、そんなに悪い人にも見えなかったし、
大丈夫かなと思ったと。

 

その答えは、意外とすんなり、私の中に入ってきました。
 

こんなに賢い母でも、間違いを犯すのだ。
単純な事だったと。



しかし、その後に続いたの母の言葉に、
私は驚きました。
そして、涙を止められなかった。


母 :
「結婚して、専業主婦になってみて、分かったんだけど。。。
人の稼いだお金で、自分のものを買うのに、
私はすごく抵抗があって、息苦しかった。

 

でも、あの人が居なくなったおかげで、
私は働かざるを得なくなった。

 

最初は貧乏だったけど、
自分の稼ぎで自分のものを買えるのは、
本当に嬉しかった。

 

お金が足りなくて、好きなものが買えないなら、
自分がもっと頑張って、稼げばいいだけやん!
って思ったわ。
(事実、母は、クリーニングの取次店から商売をスタートして、
最終的に、生徒数120人の学習塾の経営者になったのです。)

 

しんどかったけど、嫌じゃなかったなぁ。
一人になったおかげで、
私は自分の能力をフルに活かす事ができた。

そうしないと生きてこられなかったし、
あんたたちを育てる事も出来なかった。

 

たぶん、自分が持って生まれた
能力以上のチカラを発揮して、
精いっぱい、今まで生きてこられたと思う。

 

もし、あのままお父さんが居たら、
私は一生、専業主婦のままで、
自分の能力に気がつく事もなかったやろう。

 

だから、あの人が居なくなったおかげで、
私は大満足の人生を生きる事ができたんよ。

 

もしかしたら、お父さんが逃げたのではなく、
私(の潜在意識)が、
お父さんを追い出したのかもしれないね~。」

 

 

 

えええええええ!!!!!!!
 

 

私にとっての『過去の意味』
ひっくり返った瞬間でした。

 

 

「父の不在」という『過去の事実』
変えられません。
でも、その意味は、
それまでとまったく違うものになりました。


 

今まで自分にとって、
『マイナス要素』だった父の不在が、
一気に『プラス要素』に変換しました。

 

 

母が、自分の人生に満足しているなら、
父の失踪も意味のある事だったのだ。
母が幸せを感じているなら、
それでいいじゃない、と。

 

それから、今まで聞きにくかった事や、
曖昧なままにしていたことを、
少しずつ聴けるようになっていきました。

 
 

明日は、私にとって、これも長年の疑問だった
「なぜ、母は、私が子供の頃、
本当の事を言ってくれなかったのか?」

について、書きたいと思います。


「父はどこへ行った?(4)」へ、つづく。
 


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