こんにちは、タロット占い師・守田のり子です。


今日も、昨日の続きです↓
「父はどこへ行った?(3)」


以前にも書きましたが、
私が、父の失踪理由を知ったのは、
ごく最近です。


子供の頃は、母から言われた事を、
そのまま鵜呑みにしていました。

が、やがて、おかしいなと思い始めた。

でも、母に確認しなかったのは、
聞いてはいけないと思っていたし、
聞くのも怖かったからです。


私は、一度も事実確認をしないまま、
大人になるまで、
こんな憶測を組み立てていたのです。


(保育園の頃):
「お父さんは、交通事故にあって、
遠くの病院で療養中。そのうち帰ってくる。」



(小学生の頃)
「どうもおかしい。
何年経っても帰って来ないやん。
もう死んじゃったのかもしれん。」


(中学生の頃)
「いや、いくらなんでも、死んだら言うやろ。
本当は、おばあちゃんが嫌で、
出て行ったのかも。。。
実の息子も逃げ出すくらいやからな、
有り得る!」

(ここでもまた、
おばあちゃんを『悪者』仕立てました(≧▽≦))
でも、これは結構まじめに信じていた仮説です。
後々、全く関係ないと知りましたが)



(高校生の頃)
母に裁判所からの召喚状が来て。
「そうか、女が出来て逃げたんか!
それで、父は逃げたのか!」



(大人になってから)

一度、母に確認。
その時初めて、父の失踪の原因が借金だと知らされる。


しかし、この時、母は嘘をついたのです。

「友達の借金の保障人になり、
その肩代わりをさせられた」
と、私に説明したのです。

父を被害者に仕立て上げたのですね。



巡り巡って迷走したこれらの考えは、
すべて私の憶測でした。



そして、今回、母に話を聴いて、
ようやく、事実が分かりました。



借金の原因は、ギャンブル(麻雀)でした。


なんや、結局そういう事か。。。


結局、父の失踪には大した理由などなかった。
ただ、ギャンブルで作った借金を返せずに
逃げ出しただけでした。

「当時は、まだ
“サラ金”というものが無かったので助かった」
と母は言います。

お金は、すべて親戚や同僚から
借りたものでしたから、
厳しい取立てもなく、
皆さん、気長に返済を待ってくれたのです。


私:

「じゃあ、なんで、
本当の事を言ってくれなかったん?
最初から事実を教えてくれていたら、
私はあれこれ悩まずに済んだのに!」


母に対して、正直、
腹立たしい気持ちがありました。

で、聞いたみたのです。


母 :
「お父さんに対して、
マイナスの先入観を持って欲しくなかった。
もし子供の頃に事実を知ったら、
あんたら(私と弟)は、
お父さんを嫌いになるし、憎むやろう。

お父さんを軽蔑するという事は、
自分を卑下することに繋がる。

事実を知るのは、
あんたらが大人になって、
自分で判断する力がついてからの方が
ええと思ったんや。


本当は、私もすべてをぶちまけたかった。

嘘をつくのも、何てことないフリをして我慢するのも、
相当しんどかった。
本音を言えたら、どんなに楽やろうって
思ったよ。

でも、私が、
あんたたちの父親に対して文句を言うのは、
絶対に良くないって思ってん。
だから、私は一言も、
お父さんに対して文句言うた事ないやろ?」


母の言うとおりです。

私は母の口から、
父に対する怒りや悲しみを
一言たりとも、聞いたことがありません。

お母さん、凄いなぁ~
と思いました。


ただ、ここで私はお互いの“想い”の違いを
感じました。


母の行為は、私たち姉弟の事を思ってのもの。

母の言う事は正論やけど、
それでも私は、
“もっと早くに事実を知りたかった”と
今でも思っています。



母のボケ対策として、母から聴き始めた、
私の知らなかった、家族の話。

やはり、私が懸念していた通り、
我慢して表に出していない“想い”が、
母の中にはたくさんあることが分かってきました。


これからも、
せっせと出してもらわねば!



「父はどこへ行った?(一応最終回)」へ、つづく。



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