文系と理系 | 読書セラピー(幸せのページ)

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木に吹いた風が緑色になるように
花に吹いた風が芳香を運ぶように
風に言葉を託して届けます。

日本における
「文系」「理系」と
いう考え方は
明治維新で日本が
新しい政府になったとき
一般化されたものです。

日本で最初の大学「東京大学」
(→帝国大学→東京帝国大学
→現在の東京大学)が
設置されたのは1877年。

法学・医学・理学・文学の
各分科が設けられ
入学準備として
当時の旧制高校において
「文科」「理科」の区別が
生まれました。

そのような流れの続きが
今日の現状です。

たとえば東京大学の入試区分は
「文科一類・文科二類・文科三類」
「理科一類・理科二類・理科三類」
とされ、この区分に応じた
勉強のため高校生が
「文系」と「理系」の
クラスに分けられる。

つまるところ
文系・理系は入試への
対応策として生まれた
一時的な概念に
過ぎません。

両方の現場を体験した
茂木さんは語ります。

「人間の知性は
『ここまでは文系』
『ここから先は理系』
なんて、きれいに
分けられない。
そもそも知性とは
総合的なものだから。

大人になったら
この区分けを超え
十全に学び
可能性を広げてほしい」

出典:『ひとり遊びのススメ』(茂木健一郎、講談社、pp.84-85)