ギターは “ 見た目 “ で選んでます。 (前編) | FLOATING JAM の 『続・浮いたり、沈んだり。』

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  FLOATING JAM & FJスズキ の 『日常と非日常』


う~~〜む。
タイトルをどうしたものかと散々悩んで、結局これ ↑ にしました。



私の所有ギターをざっと思い返してみると、決して比喩とかではなく文字通り “ 見た目 “ で選んでいるな~、と。
シンプルに「これ、カッチョいい!」という理由が 九割九分で、“ 音 “ に関しては特に求めるところではなく。(← 多方面からお叱りを受けそうな気が・・・。)
ってゆーか、過去記事でも度々書いてますが、私の耳では どの音が 良いとか/悪い とか判別不可能なのもありまして、「こんな音が欲しい。」といった具体的なビジョンは持ち合わせておりません。
まあ、かなりアバウトに「シングルか?/ハムバッカーか?」くらいのイメージはありますけど。


新品の機体を購入する際は、お店に カタログ/若しくは雑誌の切り抜き などを持参して

 「これ、くださ〜い!」

みたいなノリで発注するのがほとんどです。
店頭で試奏して気に入って購入・・・みたいなことではないので、カタログなどの情報だけで選んでいる時点で確実に「見た目」で判断しているってことになります。

そんな買い方をするのは “ 一目惚れ “ をしてしまった場合がほとんどで、以前は雑誌の記事や広告きっかけで/近年はインターネットの情報にヤラれることが多い。
ただし、あまり衝動的に購入してばかりいると際限が無くなって危険なので、一旦は 少なくとも数日間/長ければ数ヶ月間 は寝かせて充分に冷静な判断を経てから購入することにしてます。
その間に 冷めて/醒めて 終わることも多々あります。
(あと、ネット通販だと「売り切れ」で終了・・・とかも。)


で。
今回の “ 一目惚れ “ 案件は ↓ こちら。

『Fender  PLAYER PLUS STRATOCASTER  (Tequila Sunrise)』




一応それなりの期間寝かせはしましたが、これに関しては最初にネットで画像を見た時点で「購入確定!」でした。
あとはタイミングの問題のみだったので、ネットでバーゲン品的な出物を見付けたところで決断いたしました。
(その後 市場価格の推移は あえて追跡はしておりませんので、実のところそのタイミングが正しかったのかどうかは不明。)


フェンダー の ストラトキャスター は、エレキギターの中では一番好きかも知れません。
「好き」の切り口やら/その時々の気分でも変わるので、あえて英語的な表現で「最も好きなエレキギターのひとつ」ってことにしておきます。(← 「一番」が複数あるってのがどうにも解せない。)

ただ、ストラト なら何でも良いというわけではなく、「好きな ストラト」の要件というのもあります。
その指標は概ね これ ↓ に集約されております。


ジャパン の『’57年 リイシューモデル(フィエスタレッド )』。

具体的に「私の好きな ストラト」の要件とは、

 ・ ポップな単色/ソリッドカラー
 ・ メイプル ワンピースネック
 ・ 3シングル P.U.
 ・ 白ピックガード/1プライ
 ・ スモールヘッド

といったところ。結果的に ほぼ『’57 モデル』の仕様に準じたものになるかとは思いますが、重要なのはやはり「見た目」。細かい仕様は二の次です。
「ポップな単色」の機体を 10色くらい並べてみたい願望があります。



・・・という前提ではありながら。
『Tequila Sunrise』フィニッシュは「単色」ではないものの、一目見て 大ハマリでした。

過去、メーカー問わず『チェリーサンバースト』の ストラトタイプ なら散々見てますが、この「上/下 で 赤〜黄 のグラデーション」という発想には目からウロコが落ちまくり。
例えば、ペイントを自前でオーダーするといった域まで含めれば如何様にでも出来てしまいます。
私の中ではこのグラデが フェンダー社本家による “オフィシャル “ な仕様であり/且つ レギュラーのラインナップであるところがツボでした。(合理的な説明はできませんけど・・・。)


当モデルのターゲットは私みたいな “ おっさん “ ではなく “ ナウなヤング “ であろうことは認識しているつもりです。
『PLAYR PLUS』シリーズは フェンダー の中では廉価なラインの位置付けだし/(所在を見失ってしまいましたが)オフィシャルサイトでは当モデルは『Destroy Boys』というバンドのギャルっぽい(?)ギター・ボーカルの方とのタイアップでしたし。恐らく「ティーンエイジャー向け」のイメージかと。
あと、最近見掛けたギター雑誌の広告のど真ん中にこの『Tequila Sunrise』の ストラト が据えられていたので、やっぱり “ ど真ん中 “ 狙いなんだろうな〜とも思います。


小学生の頃、(例えば レスポール と比べて)ストラト は明確に「嫌い」でした。
当時は “ 本家 “ ではなく国産のコピーモデルのカタログを眺めているだけでしたが、主流だったのは ブラウンサンバーストや/いわゆる 3トーンサンバースト など。子供心に「ものすご〜〜く古臭い!」という印象しかなく、辛うじて「黒単色だったらギリギリ OK。」くらいの感覚でした。(現在は好みが変わっているところもありますけど。)

それから大分経って(高校生の頃)チェリーサンバーストの ストラト がカッチョいいことに気付き、更に後(大学生の頃)「ポップな単色」の機体を見て ようやく ストラト のデザイン自体が「ものすご〜〜くポップ!」であったことに気付きました。
あるエレキギターに関するムックの中で、

 〜 『レオ・フェンダー』が、営業サイドから ストラト に( ‘54年当時の感覚で) “ 伝統的なギターらしさ “ を求められてブラウンサンバーストというトラディショナルなフィニッシュを採用した。

みたいなエピソードが語られてました。(著者の憶測の域を出ないお話の様ですが。)
これが事実なら、やっぱりこの ストラト のデザインが当時の市場に受け入れられないであろうという懸念を生むくらいに先進的過ぎたってことでしょう。
青色系単色の限定モデルなどは満を持しての「ポップさ解禁!」の結果なんじゃなかろうかと勝手に想像しております。
’60年代の 3トーンサンバーストに関しては「レスポール のチェリーサンバースト人気に対抗(便乗?)して『赤』を入れた。」みたいな話を聞いたことがありますが、もしこれも事実だとすると あの “ 取って付けた様な赤 “ が腑に落ちる気がいたします。

(あ、今はけっこう好きです、3トーンサンバースト。)


私の中では、「ストラトの見た目のポップさ」に欠かせない要素として『メイプル指板』があります。
上のリストでは『メイプル ワンピースネック』と書いてますが、「メイプル ワンピース」か/「貼りメイプル」か というのも実は “ 見た目 “ に関わるところなので私の中ではヒジョ〜に重要なのですが、細かくなるので差し当たり “ 表側 “ のお話に限定して『メイプル指板』ということにしておきます。
いずれにしてもここは本来 プレイヤビリティとか/音質とか に大きく影響するところとだと思うのですが、私的にはやっぱり “ 見た目 “ 重視で。
ポップなボディカラーと白のピックガードに似合うのは、断然『メイプル指板』・・・だと思いますので。

今回ゲットした『Tequila Sunrise』フィニッシュは、「メイプル指板」の設定のみ。
『PLAYER PLUS』シリーズ全体、廉価版ゆえなのか 各フィニッシュごとに「メイプル指板」/若しくは「パーフェロー指板」のどちらかのみに振り分けられていて、選択は不可能です。
グレードが上の 例えば『American Professional II』シリーズだと、フィニッシュによって「メイプル指板/ローズ指板」が選べるものと/どちらかのみに固定されているものと 両方があります。

・・・ってことは、フェンダー社自身が各フィニッシュごとに「見た目重視」で指板仕様を割り振っているとも解釈出来る。
そう考えると、私の「見た目重視」での仕様選択も そんなに罪ではない気がします。



新品のギターをカタログなどで取り寄せる場合、いざ現物が届いてみたら「あれれ?」という事態は往々にして発生いたします。
今回の機体はネット通販でしたので、事前に見ていた商品情報は ↓ こちら。(フェンダー のオフィシャルサイト。リンクが切れていたらスミマセン。)

https://www.fender.com/ja-JP/electric-series/player-plus/guitars/player-plus-stratocaster/0147312387.html

ネット画像を見た限りでは、「赤」部分が

 〜 グンゼ産業(現 GSIクレオス)の『シャインレッド』

若しくは

 〜 タミヤの『ブライトレッド』

くらいの色目であろうと想定しておりました。ちょっと蛍光成分が入っていそうなパッと明るい赤。(← 私の中の 30年前くらいの記憶。)
実際に発注した楽器店の通販サイトの画像も、印象的には ほぼ同様でした。
当記事 冒頭の現物写真は、最近導入した ↓ この『バルミューダ フォン』にて撮影していて、こちらもオフィシャル画像に近い「赤」になっております。

 

 


ところが、現物を肉眼で見た印象は『iPod touch』で撮影した ↓ こちらに近い。


「赤」が思っていた赤とは違ってかなりドス黒い!


もし「ドス黒い赤」単色であったなら私の思う “ ポップ “ には当てはまりませんので購入対象にはなり難いのですが、それでもこの『Tequila Sunrise』に関してはグラデーション込みで「合格!」です。

もちろんネットの画像(再生環境も含めて)の色調が必ずしも現物ズバリでないことは重々承知の上ではありますが、ちょっと恣意的な “ 演出 “ が加えられている感もなきにしもあらず。
あと、今時のスマホのカメラアプリもデフォルトの状態で けっこう “ 補正 “ されているってのが改めて確認出来ました。

実は、ジャパン の『’57 モデル』の方でも似たような経験をしておりました。
その件はまた別の機会に書いてみたいと思います。



今回購入の ストラト の仕様について。
「赤」の色調の問題は別として、購入前に既に私の好み的にちょっと気になる点もあったので、早々に手を入れております。
その辺り、次回書きます。




『中編』に つづく。)

 




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