自宅に電気関係の工事が入ることになり、一部の家具の移動を余儀なくされる。
移動を要する家具は ほんの " 一部 " でしかないのですが、それらを たった数10cm退避させるスペースを確保するのに一苦労。
モノであふれる我が家にとっては一大事でございます。
仕方がないので既にモノで埋まり気味の一部屋を緊急退避場にして、家具の移動にジャマな荷物を とりあえず詰め込んでしまうことに。
現在、この部屋は完全に使用不能となっております。
『断捨離』という言葉を知ったのは確か 2年半くらい前。
TV で紹介されていたのを観て「ふ~ん、ナルホド。」という感じでした。
極論、「捨てることで人生が変わる!」みたいな。
この『断捨離』という言葉、「仏教用語に起源あり」みたいな話をどこかで聞いた記憶もありましたが、どうも違うらしい。
改めてチェックしてみたら提唱者『やましたひでこ』氏の登録商標だそうで。
ほぼ同時期に、我が家の惨状を見た ある知人からモーレツに『断捨離』を勧められたりもしましたが、この知人はどうも「捨てる」こと自体が目的化している印象。
併せて、たまたま TV で知った「流行(?)」に乗っかることへの抵抗感もあり、なんだか素直に「『断捨離』します。」とか言いたくはなかった。
とはいえ・・・。
特にその理念を深く理解したとかいうわけでもないけれど、確かにモノを抱え込んでいること自体がストレスになっている感は否めない。
改めて家の中を見回してみると、以前なら「これは絶対に捨てられない!」と思っていたモノでも、
~ 実は「絶対に捨てられない!」と、今も継続的に " 思い込んでいる " だけ。
なんてモノも多々あるな~ということには気付けた。
なんだかややこしい言い方ですが、要は 今なら案外あっさり捨てられるモノもたくさんある気がして来た、ということです。
「まあ、一度 自分なりにモノの整理はしてみてもよかろう・・・。」
そんな気運が高まりつつあった矢先に起こったのが あの大地震。
地震/津波で多くの人が一瞬にして「すべて」を失ったことを思うと、
~ 今 身の周りにあるモノたちを " 努力 " してまで手放す必要があるのか?
という そこはかとない疑問が頭をもたげて来る。
一旦は『断捨離』流行に乗っかった感じのマスコミのノリも、何とな~くそんな方向に傾いた気がしました。
(単純に「それどころじゃない。」というのもあったと思いますが・・・。)
それから 1年半くらい経ったころ、たまたま あるミュージシャンが語っていた 別の片付け界のカリスマみたいな人物の本が気になりまして。
とりあえず読んでみた。
かなり大雑把にですが・・・。
そのカリスマ氏、子供の頃から雑誌の「収納特集」とかを読み漁り、取り憑かれた様に片付けまくっていた。
しかし、いくら片付けても片付けても終わりが見えないという泥沼にハマっていたそうで。
そもそも他人の収納を真似た所で、自分のライフスタイルに当てはまるはずもなし。
結果、行き着いたのは「捨てる」。
執筆活動以外にもコンサルティングの仕事をされている方で、単に何でもかんでも捨てるというのではなく その捨て方(捨てる基準の決め方)のノウハウを伝授しているわけです。
自分自身の体験や顧客の実例などから「失敗するケース」を紹介する一方、「この方法で一度捨てるのに成功した人は、絶対に後戻りはしない。」と豪語していらっしゃる。
やっぱりこのカリスマ氏も、「捨てる」ことに成功すると「決して大袈裟な話ではなく " 人生が変わる " 。」みたいなことをおっしゃっております。
この本、読み始めの段階では これまた「ふ~ん、ナルホド。」と思わされることも多々あったのですが、読み進むに連れて私自身「確実に失敗するタイプだな~。」と確信するに至りました。
恐らく、「成功&後戻りしない」という域に達するには、このカリスマ氏と同じ高みに登らないとイカンのじゃないかと。
私の性格だと生半可に本読んだくらいでは、そこまで同調し切れない。
ちょっと言葉的にはアレですが、
「むしろ『洗脳』してくれないとムリ・・・。」
みたいな。
つまり、コンサルティングってのはそういうことなのかな~なんて気もして来ました。(違うか。)
今回、緊急退避の途中で ちょっとだけ捨てられるものを捨ててみた。
意味なく溜め込んでいた「履けない靴」とか大量の「空き箱」とか。
そんなモノを捨てたら 10年振りに見えた床面も!
これだけでも意外に清々しい気分。
「見て見ぬ振り」でやり過ごそうとして来たものが、やっぱり無意識裡にストレスになってたってのが よ~く分かりました。
不要なモノといっしょに積み重なってるストレスを一気に払拭出来たら、確かに ある意味人生変わっちゃうかも。
捨てにくいモノまで無理して捨てる必要もないけれど、少なくとも「持ってる意味が無い」と思えるモノに関しては かなりバッサリ行けそうな気がして来ました。
次にお会いする時に 別人格になってたらスミマセン。
それにしても、家の中を真っすぐ歩けるのって こんなに快適なのね。
あと、戸棚の扉がフツーに開けるってのも・・・。
■ FJスズキ ■