早食い競争に参加していた。4人でテーブルを囲む。しかも膳に乗った飯や味噌汁など、普通の食事で速さを競う。さらに食後、審判を笑わせなければならないという、意図が分からないルールがある。審判が笑わなかった場合は白飯をまたよそる。
僕は最高のギャグを思いついたつもりでいた。椀を箸で指して「このお米ふわふわだよ」というギャグを。ウケないはずはないと自信を持っていたが審判はクスリともしない。それでも確信があった。他の挑戦者も笑わせるのに失敗している。飯を再度盛って2度目、さらにリアクションを大きくして「このお米、ふわっふわだよー」って今にして思えば何が面白いのかさっぱり分からない。審判は口元が少し緩む。これは押し通すべきだと判断して3度目、顔の表情と声色も派手に「このお米、すごくふわっふわだよー」といって寄り切り、一抜けを果たす。次の関門へ向かった。
前後が思い出せない。なぜそのような催しに参加しているのか、次に待ち構えていたのは何か。最たる疑問符はそのフレーズのどこに面白さが含んでいるのかということ。
低○中中○○高○ 1st
高○○高高○中中 2nd
中中○高中中高○ 3rd
知っているククのリズムは3つあった。聞けば5つか6つあるらしい。ポピュラーなものだけに各地で広まり、地方によって変わってくるとのことだった。残りの内の2つを伝授された。
中○中中低高高○ 4th
これは割と簡単だった。他のリズムに持っていかれることもない。難易度でいえば3rdのほうがはるかに上だ。僕の中では難しい順に3>2>4>1である。
中○中○中中○○
高○高○高高○○
高○低○中中○○
高○低○中中○○ 5th
4回分に相当して長い。1小節と2小節の頭はそれぞれトゥルッ、タラッという感じでダブルスラップを適用する。またこれも解釈はさまざまのようで、他のリズムと頭をどこで合わせるか、見解は複数ある。正解はないというのが僕なりの答え。




