半壊アパート 近くの古びた社員寮と社宅が解体されている。先月くらいまで生活していたように思われ、仕事が早い。さっそく早朝潜入を敢行する。

僕はずっとアパート、マンション暮らしである。厳密に言えば、生まれて間もない頃は借家に住んでいたそうだが、全く記憶にない。半壊されたアパートから整然と並ぶコミューンが望む。この淀みのない直方体は、改めて見ると異様で不気味で怖さすら感じる。どのドアも鍵がかかっておらず、中にも入ることができた。子供がいる家もあっただろう。トイレやバスルームに貼られたくまのプーさんのシールがもの悲しい。

屋上に行くと給水塔にカラスがいた。仲間を呼んでいるらしく、そこにいる1匹が鳴くと群がってきた。テリトリーは荒らさないから。陽が長い季節の早朝が好きだ。

エンパイア 自転車で10分の三軒茶屋で、良さげな服が軒先に並ぶ店に入る。Tシャツでも買おうかと物色していると「よろしかったら鏡で合わせてみてください」と後ろから声をかけられた。そちらを見るでもなく「はい」と適当に答える。それから数分後、先ほど僕に声をかけたと思われる男の店員が近づいてきた。僕が見ていた棚のものではない品物を手にして「このTシャツなどはいかがでしょうか」と薦めてくる。どこから持ってきたのだ。「お似合いだと思うのですが」と差し出したのはバックに刺繍が入ったもの。僕は派手好きである。ギリギリ感がたまらない。これはスカジャンのようなプリントがいかす。

それはキープしておいて、パンツや小物も見ることにした。彼が後ろをついてきて説明してくれる。店員にありがちなことだからいいのだが、しばしば僕が気に留めていない代物を推す。帽子など全く購入意欲が沸いてないのに「キャップよりハットのほうが似合いますよ」と麻地のそれをいくつか持ってきた。「あんまりこういうの被らないから」と言うと「そうなんですか? 似合いそうなのに」とおだてる。「今日はあまり金も持ってないからいいよ」と拒んでも「全然いいんで、ちょっと被ってみてくださいよ」僕は押され気味である。情熱にほだされて鏡の前で試着すると「おお! かっこいい。こっちはどうですかね」と3つくらい被らされた。おちょくられているのか分からない。「ああ、こっちのほうが似合いますね」一人で納得している様子で親指を立てられた。あまりにやんやと言うので「何も出ねえぞ」と戒める。まるで舎弟のようだが、何だかんだで打ち解けた。実際くすぐられる品も多く、贔屓にしようと思う。

嘔吐を繰り返し、それに血が混じるようになったので、ブンレツグランマが再入院することになった。それもこれもよく噛んで食べないせいで、見ている時に注意をすれば直るのだが、咎められないとがっついていたようだ。昨日病院に移動して、今日も見舞いに行った。また気力を失いがちである。

つまらなかろうとテレビカードを買った。それにしてもこれはテレフォンカードよりも作りが簡易そうで、偽造はできないものだろうか。暇を持て余すが経済的に厳しい老人の入院患者などに安値で売れば、なかなかの商売になりそうだ。今日は時代劇はやっておらず、テレビをつけない。明日大河ドラマがあり「タッキーがかわいいから見るかも」と言っていた。

病室に医者が来た。若い男ですっきりとした顔立ちをしている。喉を傷つけていて今は食べても戻すだろうから、しばらくは絶食で点滴から栄養を摂取するとのことだった。彼が一通り説明を終えると、グランマはどうもあまり聞いていなかったようで「先生はイケメンですね」と言っていた。

男が絡めば目を輝かせる。どんな理由にせよ生き生きとしてくれれば、もうそれでいい。色ボケでも何でもいい。


6月3日
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救われた。オーガニックなエレクロニカとはまた珍しい。昼夜を問わず、または屋内外も問わずにおもむくまま踊れる音楽だ。売れ行きがかなり好調のようでタワレコでは品切れだった。それも珍しい。

レイ ハラカミのブログを発見した。トラックバックもコメントも受け付けている。TB砲を送ろうかとURLをコピーしたがやめた。いつかはコメントを残したいものだ。ブログトップの写真には、アルバムジャケットにもある錆びれたトタン板。また廃墟にでも行くか。

アーティスト: レイハラカミ
タイトル: Lust


6月2日
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1974年と75年生まれに川上、岡本、岩瀬、平松、平井、ドミンゴ、野口。この2世代が中日投手の屋台骨となっている。一昨日は岡本と平井が打ち込まれ、岩瀬が後を処理した。昨日はドミンゴが好投したが報われなかった。今日も川上が粘投するも追加点がなかなか奪えず、9回は1点差のまま岩瀬に繋ぐ。毎度冷や汗ものの勝利で、慣れてはいるが疲れる。岡本が出てくるとどうも嫌な予感がしてしまう。

交流戦も後半に入って2カード連続勝ち越し、やっと兆しが見えてきた。しかしレフトの守備固めが井上とはいかがなものか。終盤のカテナチオにほころびがあるように思えてならない。英智と大友の打撃復調が待たれる。大西の守備は井上より劣るのだろうか。

鴨 近所の緑道に、鴨が子供を連れて帰ってきた。どうも近辺では風物詩になっているようであり、通る人は足を止め、群がりを作る。ヨチヨチと泳ぐ小鴨を、後方から親鴨が見守る。率直にかわいいと思う。

犬が尻尾を振れば頭を撫でたくなるし、子猫がいればじゃれたくなる。水族館ではペンギンが好きで、立つレッサーパンダも見てみたい。しかしそれは動きや見た目での判断であり、表面的にしか見ていない。そんな浅はかさに自分でげんなりする。

それは人を見る時もそうで、いくらルックスにはこだわらないといっても全く無関係なはずはない。例えば、いや、それはやめておこう。自分の容姿を省みず、都合の良い解釈しかしないアイドルオタクやジャニーズマニアなどと比べても、皆が皆、五十歩百歩なのかなと、そう考えていたら眠くなってきた。

煉獄エロイカ 「エロス+虐殺」「戒厳令」と吉田喜重監督エロス3部作を成す本作は前衛的だった。それもそのはず、商業性を無視し芸術性を強く意識したATGが配給している。監督陣には吉田喜重の他に今村昌平、岡本喜八、寺山修司、大島渚と恐ろしい名前が並ぶ。

庄田力弥の妻・夏那子が一人の少女を拾ってきた。彼女は迷子であるという。彼女の存在が、力弥の隠された過去を暴く。戦後の革命ゲリラとしてアメリカ大使誘拐事件に参加した過去、それを掘り起こされて当時のメンバーと再会することになる現在、さらに時空を越えた未来が交錯する。同じシチュエーションを場所を替えて繰り返す。または同じシチュエーションで人間を代えて違う未来を描く。混沌とした未来は一つの言動で変わる。

人物を仰視で撮っている。あおられて彼らは、無機質に淡々と演者として役割をこなす。規律を重んじているような計画的な映像は、小津から継承されているものなのだろうか。


5月30日
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お香の太さがまばらだ。今日、筒から引き抜いた1本は先から5cmほどのところが異常に細くなっていた。構わず火で焙っていると、その細い箇所からポキリと折れて太ももに落ちた。意味不明な奇声をあげて払いのける。しかし局部に直撃しなくて本当に良かった。裸族である。そのデメリットを覚えた。服は防寒だけでなく防御の役割も果たす。


5月29日
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アメブロのサイバーエージェントもブログペットを始めたようで、さっそくその「メロメロパーク 」で登録してみた。簡単に登録できた。名前は「そう」と付ける。躁であり、爽であり、創であり、想であり、葬である。目を離すとすぐに寝ている。叩き起こす。

さらに「さすらいペット旅情編2 」も登録した。こちらは旅に出るという設定が興味を惹く。以前DJネームを考えた時 に挙がった「daddy GG」と名付ける。my clip を使用して設置したが、daddy GGがなぜか3つも表示されてしまう。どうしたものかと悩むが、その連なりの間抜けさは、それはそれとして面白いではないか。現在、ブレながら旅路を行く。

交流戦も2巡目に入り、中日がソフトバンク戦にて初めてカード勝ち越しに成功した。内容云々ではなく、2勝1敗としたことが何よりも大きい。楽天戦で3タテを喰らった落合監督のコメント「よくぞここまでボロボロに負かしてくれた。楽天さん、ありがとう」は嫌味ではない本音だろう。今日は土壇場で踏ん張れた。頼みの岩瀬は劇場型になってしまったが、それでも結果抑えるのだから岩瀬である。

どうにか残りの5カードも全て勝ち越してほしいと願うのはムシが良すぎるだろうか。打線が繋がらず、自慢の投手陣は去年の面影がない。4月にことがうまく運びすぎたツケがまわってきた感もある。これからと思いたい。ここからボンジュール。