来たるべき金融危機に備えて~通貨発行権~
以前から書いてきていることですが、世界の金融危機、金融恐慌が近い状況となっています。
なぜ、金融危機が近いのか?
その理由を説明する前に、お金と金融しくみについて解説しなければなりません。
今日は通貨発行権についてです。
【日本銀行は政府の金融機関ではない】
世の中にだいぶ認知されてきましたが、日本銀行は、政府の金融機関ではなく、民間銀行である、ということです。
しかし、大学の授業でこのことを教える教授は失職するようですし、中学や高校でも日本銀行が民間の銀行であるということには一切触れません。
とはいっても、日銀は民間の銀行で、株主の55%が政府で残りの45%が非公開ということになっています。この45%が世界を金融詐欺システムで利益をむさぼる金融財閥であると言われています。
つまり、日銀は、国民のために動く機関ではなく、日銀自身(株主=金融財閥)が儲かるように動く私企業なんです。
現在も、日銀と政府が一体となって経済政策をやっていますが、日銀が私企業であるならば、経済政策は国民のためにやっているわけではないということです。株主優先の利潤追求のために運営されている企業ということです。
これは、陰謀論などではありません。
【お金の仕組み】
では、日本銀行が私企業だとすると、株主のための経営をすることになるのですが、その経営とは何なのか?というのがずばり、通貨発行権とよばれるものです。
つまり、日銀が紙幣を自由に印刷してそれを市場で使うことができる証書、それがお金であり、自由に使える権利というのが通貨発行権なんです。
子供の頃、こんな疑問を持ったことはありませんか?
「お金を自由にいくらでも印刷できるなら、たくさん印刷すれば働かなくても良いのでは?」
と。
まさしく、その疑問の通り、お金を自由に印刷して発行しまくれば、発行する側は、働かなくても何でも手に入ってしまうようなものなんです。
あくまでも発行する側=通貨発行権を持つ側、です。
そして、印刷されたお金は、政府が発行する国債と交換されます。その国債は国の借金ですが、その借金を返さなければいけなくなるのは結局は国民の税金です。
お金を自由に発行する側は、発行しただけ自由に使うことができて、それを国民の借金にすることができるのです。
こんなすばらしいシステム、支配する側からしたら、最高の権利だと思いませんか?
かなり乱暴な説明なので、厳密に言うともっと補足しなければならないことはありますが、大まかに解説すると以上のようになります。
【厳密に言うと金利システム】
日本の民間銀行(メガバンクなど)は、個人や企業にお金を貸して、その貸したお金の金利で利益を得ています。
そして、民間銀行は、その得た利益で、日本銀行からお金を借りて、そのときの金利を日本銀行に支払います。その金利が日本銀行の利益になります。
つまり、日本の個人、企業、などの一般市民から吸い上げた金利で日本銀行は利益を出して儲けているわけです。
金利で国民からお金を吸い上げ、税金で国民からお金を吸い上げているこの2重の搾取構造が、金融詐欺システムであり、国民を貧乏にする仕組みなのです。
働いても働いても生活が楽にならないのは、この金融システムによって世界が成り立っているからです。
ちなみに、日本の中央銀行である日銀、アメリカの中央銀行であるFRB、どれも民間企業ですが、これら世界各国の中央銀行のさらに上に世界の中央銀行というものが存在します。
それが、スイスのバーゼルにある国際決済銀行(BIS)と呼ばれる銀行です。この世界銀行も民間銀行でスイスの国の機関ではありません。
この国際決済銀行を支配しているのも金融財閥です。つまり、世界中のお金を自由自在にコントロールができる、世界を支配できる金融機関です。ここまで支配できるともう世界最強ですね‥。
【金融詐欺システムにもほころびが‥】
しかし、この金融詐欺システムにも限界が出始めているのが、昨今の世界の経済情勢です。
どうしてかと言うと、そもそも、お金とは、1万円なら、1万円分の物や労働力と等価でなければいけないはずなのです。
例えば、世の中に1万円分の物と労働力しかない状態なら、紙幣も1万円1枚だけでなければ本来はいけないはずです。
しかし、世の中に1万円分の物と労働力しかない状態の中、お金を10万円分印刷したらどうなるでしょうか?
世の中には10万円の紙幣があって、その分の経済力があると思っていても、実体経済は1万円、つまり、9万円というひずみが生じることになります。
このひずみが大きくなると、金融危機が起こる、ということになります。かなり乱暴な表現ですが、簡単に言うとこんな感じです。
【金融関係の書籍】
このように通貨発行権は、無からお金を自由自在に作り出し、どんなものでも買えてしまう、魔法のような詐欺システムなのです。
▼以下の図を参照▼
▼参考書籍▼
ということで、通貨発行権についてかなり簡単にラフに説明しました。
次回は、アベノミクスの詐欺システムについて、世界金融危機が迫っていることを踏まえて解説したいと思います。
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