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~風が作る美味しさ~
生ハムは風が作る、美味しいもののひとつです。
以前のブログも書きましたけど、風が美味しさを作るってこと多いんですよね。
日本で言えば、干物であったり、干し大根、乾燥の海藻などなど、凍み豆腐などもそのひとつかも、、、、、、、。
単に乾燥するっていうことではなく、風にあてることで、美味しさや旨さを作り出していくものなのです。
生ハムはその代表格のひとつです。
生ハムは、イタリアでは、プロシュート。
スペインでは、ハモン・セラーノ。
フランスでは、ジャンポン。
中国では、金華ハム。
最近は、日本でも本格的な生ハムが作られるようになりました。
岐阜の山の中のボン・ダボン、水上ハモンセラーノ、八ヶ岳の生ハム、秋田や大分でも。。。
いろいろな方が、いろいろ作っています。
嬉しい限りです。
で、この生ハムの美味しさの大切な要素が、風なのです。
パルマの生ハムが何故世界的に美味しいかと言うと、やはりパルマの風が生ハム作りに適しているのです。
イタリア・フランス・スペイン各地で生ハムが作られていますが、
やはりそこの街や村の風が生ハムの美味しさと味わいを作っているのです。
これはパルマに行くとよくわかります。
海から山の谷に抜ける風を感じると、なるほどこの風がこの美味しさの原点なのだと実感できます。
パルマの近くの、サンダニャーレという村も、生ハムの美味しい村として有名になってきましたが、
やはり、それはそこに吹く風と風土が味わいを決めるのです。
フランスでは、バイヨンヌの生ハムがオススメです。
これは、スペインとフランスの国境地帯で、海と山があるバスク地方と呼ばれる小さな村です。
やはり、風が美味しさを作るのです。ただ、フランスの場合は、室内に吊り下げて作ることの方が多いようですね。ですから、多少しっとした仕上がりになっているように思います。
ただ、バスクの山側のピエール・オテイザさんの作る生ハムは絶品です。
これは、山にフランスの古代種の豚を放牧して育て、それを加工して作ります。
バスクの山に吹く風がピエール・オテイザさんの生ハムの味わいとなるのです。
私も実際に何度か訪れたことがあります。
山頂まで登ると、フランス・スペインの山脈が一望できます。
では、スペインはどうかというと、これはもう、イベリコ豚の格段の違い、高品質さといっていいでしよう。
どんぐりも食べさせて、どんぐりの香りと脂で、放牧して育てたイベリコ豚、イベリコ・ペジョータに敵うものはないと言っていいくらいです。豚自体が違うので、他の生ハムと比較すること自体がナンセンスな話しです。
中国の金華ハムは土の中に埋めるので、風とはちょっと違い、中国の風土と中国の菌が生み出す美味しさですね。
ちなみに、生ハムは、後ろ脚が一般的ですが、実は前脚の方が肉がしまっていて、高価だっていうことをご存知でしたか?最終的には、好みの問題ですが、、、、。
前脚の方が運動量が多いので、肉が締まって筋もしっかりしていて、美味しいようです。
イタリアやフランス、スペインのパルに行くと、店内に吊り下がっているのをお目にかかれますよね。
それそはそれで楽しいものです。
さて、写真は岐阜のポン・ダボンさんの生ハムです。
ここの生ハムは、注文すると、食べる食べ頃の時間が指定されて配送されます。
生ハムは生きていると考えているからだそうです。
これもこだわりというか、作り手の信念・考え方です。
実におもしろいです。
洋梨と組合わせて、オードブルにしてみました。
後は、オリーブオイルをかけ、塩麹、胡椒を振っただけ、セルフィイユを飾りました。
マンジャーレ!!! ボナ・ペティ!!! ブエン・プロベーチョ!!!