ドラッカーなんて深めてみる -8ページ目

ドラッカーなんて深めてみる

「経営者に贈る5つの質問」がよかったよー。

我々の顧客は誰か
 P・F・ドラッカー


◆パートナーとしての顧客を認識する



「多様な人種と所得層に働きかけをするには、それぞれのニーズ、文化、状況を理解しなければなりません。そのためには、いろいろなパートナーが必要です。聖職者、再開発地の責任者、女の子たちの親御さんなど、地元のいろいろな人の協力が必要です」
日本人は環境からの影響を強く受ける。
周囲の人から同じことをたった2回聞いただけでも、流行っていると思い込んでしまう。
それ怪しいよ!と言われればあやしく映り。
面白かったよー!と言われれば、面白そうだと映る。


汚れた海には汚れたお魚が育つように、人もまた、環境からの影響は色濃く受けてしまう。自分の判断よりもそちらの判断を選んでしまうのだから、その影響力は計り知れない。


成長させたい人を無限大に成長させてあげられる海を創る事がパートナとの役割なのではないかと思う。
木村さんの軌跡のリンゴ を思い出す。野澤さんのハイポニカのトマト を思い出す。
どちらも、その根っこが安心して無限大伸びていけるように、海に最新の注意を払っている。

根っこの気持ちになって、その根っこがどこへ行きたいのか、それを察知できるくらいの感覚を研ぎ澄まし、緻密な調整をしながら、根っこと会話を交わす。
木村さんのパートナーは土だったのだ。野澤さんのパートナーは水だった。


先ずは、自らがミッションとビジョンを持ち、そのターゲットに最適なパートナーを見つけだす。そして、そのビジョンを成すためにパートナーとの関係性を密にする。
そんな価値観が一般的になれば、日本も自分の判断基準に自信を持ち、夢が溢れるように思う。就活や婚活のあり方も変わるのではないだろうか。


お金を投じても、りっぱな環境を整えても、創れない濃度を創ることが出来るのが、人間力と関係力なのではないだろうか。
その文化を創っていきたいと思う。



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「ハイポニカトマトの根っこ」


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「ハイポニカのトマト」




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我々の顧客は誰か
 P・F・ドラッカー


◆活動対象としての顧客に焦点を絞る



「組織としては、直接のコンタクトの有無にかかわらず、活動対象としての顧客を識別し、活動の優先順位を定めることが必要である。」
優先順位をつける前に、全体を把握することが必要となる。
優先順位をつけたならば、その後はタイムピリオドが必要だ。そして後は集中するのみとなる。
しかし、残念ながら人の脳は部分だけしか認識できないというクセを持っている。しかも、万物は諸行無常。つまり、動きを止めない。あらゆるものが、成長し、変化し、振動している。
変化している何かの、部分しか取れないのであれば、その認識した存在は、全体とはいえない。


全体をとるには、先ずは自らがこれから定めようとしている世界のほんの一部しか知ることが出来ていないことを知る必要がある。つまり無知を知ることが必要なのだ。
この、自分の認識を“観る質問”が大いに役に立つ。


コンタクトをとるには、自らがオープンになることが必要となる。クローズでは出会うべきものには出会えない。自らがのオープンによって、相手もオープンになる。
オープンすれば、つながりを創り、やっと交流が始まる。


自分が無知であることをオープンにすること。そこからの出会いが、全体へと導いてくれる。全体を知ったからと言ってクローズになってしまえば、たちまちそこは部分と化してしまう。それが分かった上で、優先順位をつけることがベストなのではないだろうかと思う。


対象とはつながるべき相手である。
つながるべきところでつながることが出来れば、おのずとことは進む。


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我々の顧客は誰か?
ピーター・F・ドラッカー


◆顧客とは何か?



「「我々に顧客はいない。顧客とはマーケティングの用語である。我々が持っているのは顧客ではない。助けるべき相手、受給者、会員、患者、学生である」
 ここで顧客という言葉の定義を行うつもりはない。たんにこうお聞きしたい。
 「あなたの組織は、誰を満足させた時に成果を上げたと言えるか?」」


単語とはあまりにもざっくりで、しかも、幾百万の解釈が生まれる。
自分以外の誰かが意味付けした単語を使いながら、その意味付けの深さや他の存在との関係性について、思慮することはまずない。
思いこみという土台の上にもプライドは成り立つ。疎通無くして満足させることが出来る相手は、自分のみとなることも珍しくはない。


意味があるからこそ価値は生まれる。価値を確認できることで、意味は確信を持つ。
だからこそ、その意味を考え抜き、自ら意味付けすることは、大きな価値を生む。
その意味付けに、自分だけ、自らの組織だけを考えていては、その先に待っているのは絶望しかない。
自分の認識の世界の中に、どれだけの人が生きているのか。


先ずは、そこから始めることが重要なのだと、この章の文章を読んで気付く。


自らの“想い”の対象とも言えるのではないだろうか。



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