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ドラッカーなんて深めてみる

「経営者に贈る5つの質問」がよかったよー。

顧客の満足にどれだけ貢献するか
フィリップ・コトラー



◆顧客を定義する



仕事よりも、人間関係の方が難しいといわれる。
両方とも、人が関わっており、変化することもよくある。
仕事には自分の思い込みによるミスがある。人間関係になると、自分もだが、相手も同じということになる。


こんな実話がある。
あるカフェの店長さん。行動派で色んな人脈を持っている。最近流行りのfacebookを始めたばかりで、友人に声をかけfacebook上でコミュニケーションを取るようになった。
ある時、友人の友人に、半年前に出会った人の名前を見つけた。プロフィールをみると出会った場所と住所が同じだ。
友人の申請をし、返信があり、そこから交流が始まった。
そして、カフェに遊びに来るという。
ルンルンで待っていたら、お店に来た人は、同姓同名の別人だった。
顔を観るまで別人だと全く気付かなかったそうだ。


人のフィルターにかかれば、全てが不確定な情報となる。


しかし、深い満足げな顔をして感動している人の側にいれば、こちらも喜ばしいく思える。思いっきり腹を抱えて笑っている人の周りには、笑顔が花開く。


本当に喜ばせたい人は誰なのか。
その人に影響を与えやすい人は誰なのか。
満足や感動は伝わっていく。それが深ければ深いほど、心底からのものほど伝わっていく。
本当に喜ばせたい人は誰なのか。
その答えが、誰か一人でとどまってしまったら、それは思い込みなのだ。
その人の奥につながっている関係性までも観なければならない。
深さを持つのは先ずは自分からなのだ。



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顧客の満足にどれだけ貢献するか
フィリップ・コトラー



◆顧客がボスである



「ピーター・ドラッカーは四十年前にこう言った。「企業の目的は顧客の想像である。利益の源泉たるプロフィットセンター(事業部、利益生産の中心的権限と責任を持つ)は、顧客の中だけにある」。」
いくら良い商品を創ったとしても、顧客の頭の中、つまり認識されなければ、その商品はないも同然となる。
顧客の認識の中に、事業部を創ってしまおうというのだから、発想が面白い。
そして、それは現実のものとなっている。
例えばfacebook。ファンページが創られ、世界中の人たちと、お互いの趣向やイメージを共有しながら新たな価値を生み出している。


「しかし今日では、ドラッカーは、こういうに違いない。「最高の企業は、顧客を創造するだけでなく、ファンを創造する」。どれだけ利益を上げたかよりも、どれだけ大事な顧客をつかんだかのほうが重要である。」
コトラーの言っている顧客観は、単なるファンのレベルではないように思う。
深い満足、深い喜び、深い感動を生みだすには、現代に溢れている商品や技術では難しい。
今までの産業は、意識により強く、鮮烈で、刺激的な感動を創りだしてきた。
それももう、限界にきている。
高さ的な満足、高さ的な喜び、高さ的な感動には、マンネリしている為だ。


感動するのは心のはずだ。
したがって、先ずは心とは何か。人間とは何か。自分とは何かを定義づけしなければならない。そこから全てが変わっていく。


もう、そういう時代なのだろう。



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我々の顧客は誰か
 P・F・ドラッカー


◆顧客のニーズはいつもおなじではない



「「我々の顧客は誰か?」という問いに答えることによって、顧客にとっての価値を知り、組織にとっての成果を知り、行動の為の計画を立てることが出来るようになる。」


我々の顧客は誰か。この問いにいつも悩まされてしまう。
顧客とは人だ。人は心で動く。その心は諸行無常であり、変わり続けることが変わることはない。
しかし、誰もがその心に、奥深く決めた何かを持っている。
その重力の為にある時は悩み、その電磁力の為にある時は誰よりも輝く。
それらは分離出来ない、Only one。しかし、どちらかだけにフォーカスしてしまう。
なんと、不安定的に安定している動きなのだろうか。


動きのあるモノをとどめておくことはできない。
こちらが動かなくてはならない。

それが、難しい。



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