顧客の満足にどれだけ貢献するか
フィリップ・コトラー
◆顧客がボスである
「ピーター・ドラッカーは四十年前にこう言った。「企業の目的は顧客の想像である。利益の源泉たるプロフィットセンター(事業部、利益生産の中心的権限と責任を持つ)は、顧客の中だけにある」。」
いくら良い商品を創ったとしても、顧客の頭の中、つまり認識されなければ、その商品はないも同然となる。
顧客の認識の中に、事業部を創ってしまおうというのだから、発想が面白い。
そして、それは現実のものとなっている。
例えばfacebook。ファンページが創られ、世界中の人たちと、お互いの趣向やイメージを共有しながら新たな価値を生み出している。
「しかし今日では、ドラッカーは、こういうに違いない。「最高の企業は、顧客を創造するだけでなく、ファンを創造する」。どれだけ利益を上げたかよりも、どれだけ大事な顧客をつかんだかのほうが重要である。」
コトラーの言っている顧客観は、単なるファンのレベルではないように思う。
深い満足、深い喜び、深い感動を生みだすには、現代に溢れている商品や技術では難しい。
今までの産業は、意識により強く、鮮烈で、刺激的な感動を創りだしてきた。
それももう、限界にきている。
高さ的な満足、高さ的な喜び、高さ的な感動には、マンネリしている為だ。
感動するのは心のはずだ。
したがって、先ずは心とは何か。人間とは何か。自分とは何かを定義づけしなければならない。そこから全てが変わっていく。
もう、そういう時代なのだろう。
