我々の顧客は誰か
P・F・ドラッカー
◆活動対象としての顧客に焦点を絞る
「組織としては、直接のコンタクトの有無にかかわらず、活動対象としての顧客を識別し、活動の優先順位を定めることが必要である。」
優先順位をつける前に、全体を把握することが必要となる。
優先順位をつけたならば、その後はタイムピリオドが必要だ。そして後は集中するのみとなる。
しかし、残念ながら人の脳は部分だけしか認識できないというクセを持っている。しかも、万物は諸行無常。つまり、動きを止めない。あらゆるものが、成長し、変化し、振動している。
変化している何かの、部分しか取れないのであれば、その認識した存在は、全体とはいえない。
全体をとるには、先ずは自らがこれから定めようとしている世界のほんの一部しか知ることが出来ていないことを知る必要がある。つまり無知を知ることが必要なのだ。
この、自分の認識を“観る質問”が大いに役に立つ。
コンタクトをとるには、自らがオープンになることが必要となる。クローズでは出会うべきものには出会えない。自らがのオープンによって、相手もオープンになる。
オープンすれば、つながりを創り、やっと交流が始まる。
自分が無知であることをオープンにすること。そこからの出会いが、全体へと導いてくれる。全体を知ったからと言ってクローズになってしまえば、たちまちそこは部分と化してしまう。それが分かった上で、優先順位をつけることがベストなのではないだろうかと思う。
対象とはつながるべき相手である。
つながるべきところでつながることが出来れば、おのずとことは進む。
