ドラッカーなんて深めてみる -14ページ目

ドラッカーなんて深めてみる

「経営者に贈る5つの質問」がよかったよー。

なぜ自己管理が必要なのか
◆建設的な不同意が必要



この章を読んで、会議が退屈なのは、何も考えていないことだったのねと、反省(--;)
意見のしようがないものをスル―してた。その旨を発言すべきだったのだ。
ちょっとがんばってみよう。(--;)


アリストテレスさんの言葉はとても印象的。
「本質において一致、行動において自由、全てにおいて信頼」
これは仲間に対するプライドや誇りが可能にするのだろうなと思う。
必ず一致するという確信があるから。


建設的な不同意は成長の道具なのだ。
建設的な不同意がでる会議は確かに深まる。そして、そもそもが確認ができ、自分たちがなぜ今ここにいるのかが明確になる。そうか、そうだったって。


反対制派と反対勢力を勘違いしたら大変なことになる。組織が崩壊する(笑)
そういえば、あえて反対制派をチーム化して会議をする経営者がいた。
それを聞いた時は素晴らしい人だと思ったが、改めて人の成長があって企業の成長があることを知っている人だったんだなと知る。
誰が正しいのではなくて、何が正しいのかを見る眼をもっと養いたいな。


「「5つの質問」に答えることが、組織と自らの成長につながる。世の中を見、顧客に耳を傾け、前向きの反対を歓迎することによって、大きなビジョンを持つことが出来る。」
大きなビジョン、それはグランドとつながっているビジョンだ。
地は天とつながり、人々に様々な恩恵を与えてくれる。単なる無限大の思い込みではなく、グランドビジョンには、人類の心が含まれている。


「なされるべきことと、自分たちの能力と意欲をどのように組み合わせるか。コミュニティをどのように形成するか。人の生活と人生にどのように貢献するか。」
生活や人生、そして心は変化し続けているものだ。だからこそ、その組み合わせは予想を超える動きをすることが度々起こる。しかし、そこには必ず共通のメカニズムがある。つまり、何によって一つ一つが成り立っているのかを観ればそこにメカニズムが脈々と鼓動している。
人はあまりにも存在に期待をする習慣が長すぎた。観るべきものは地の中にある。それは根っこに他ならない。
“何のために”だけでは根なし草になる。“何によって”を問うことが建設的な思考そのものになる。


「プログラムのいくつかは捨てるべきか。人と資金はほかのプログラムへ振り向けるべきか。」の次に、思考のいつくかは捨てるべきかを書き足したい。



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「経営者に贈る5つの質問」
著者:P・F・ドラッカー
発行所:ダイヤモンド社
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なぜ自己評価が必要なのか
◆明日成果を得るために、今日何をするのか



この章はとても深い。
全ての文が意味深な世界を想像させる。


行動は計画によって生まれるものであり、その計画は今この瞬間に決定するものであり、未来にその決定を延ばすものではない。
「明日成果を得るために、今日何をするのかである。」
なんと、まぁ耳の痛い言葉なんだと、思ってしまう。
強いリンゴを創るのならば、土を創ること。
朝食で炊きたての米を食べたいのであれば、夜のうちにタイマーをかけて準備しておくこと。
考えてみれば当たり前のことなんだがね。(--;)


計画はころころ変わるものではない。
強みは強化し、成果の出ないものはさっさと捨てること、そのプロセスを計画という。
使えないものに執着して、振り回されてはいないだろうか。
それは、機器であったり、情報であったり、才能であったり、他人であったりする。
しかし、捨てるというのは実はその存在そのものというよりも、自らの観点や観方なのだ。
自らの観点や観方が固定されていれば、新しい機器を導入しても、人事に変化をつけたとしても、結果は同じだ。
今の企業でいえば、今までの成功パターンに執着し、社内のコミュニケーションは停滞し、世代間での価値観のギャップは大きく、管理職含め社員という資源の開発・開拓には全く手をつけることが出来ていない。
誰もが人生の計画を持っていない。会社という存在が人生にとって何の意味も価値も持たなくなっている。これを危機だと思えなければ、生きる意味も価値も見失ってしまうことになる。


目標は明確に測ることが出来るものであり、データの蓄積やパターンの分析など振り返ることが出来る情報によって、評価をする。成果を果たすべき行動が、本当に成果を果たすことが出来るのか。
そして、状況に応じて、調整可能な柔らかさは必要。その調整も、計画のプロセスの内に入る。


つまりは、一貫性を持ちながら、それでいて柔軟な柔らかさを持っているプロセスが計画というわけだ。一貫性だけでは計画を遂行することが目的になってしまう。柔軟さだけでは、測定することが出来ない。そのバランスをどこで取ればいいのか、この章はそれを教えてくれる。



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「経営者に贈る5つの質問」
著者:P・F・ドラッカー
発行所:ダイヤモンド社
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なぜ自己評価が必要なのか
◆行動が伴わなければ意味はない


このパートは共感するところが多い。それだけ、自分が魅かれているということでもあり、身に憶えもある。


「「最も大切な5つの質問」とは、今行っていること、行っている理由、行うべきことを知るための経営ツールである。」
大切なのは、今を振り返れる質問を自らにすることが出来るのかどうかということじゃなかろうか。
実は未来も、過去も存在はしていない。存在していると思うのは錯覚である。事実は、未来を思う今の自分がいるだけであり、過去もまた過去を懐かしむ今の自分がいるだけなのだ。
つまり、今の自分がどんな自分なのかによって、どんな未来を思うのか、どんな過去を思うのかが変わってくる。


この5つの質問のすごいと思う点は、その今の自分の命をどこに向けて使うのかという問いから、行動までを質問によって導いているというところにある。
ハウツーや答えではなく、質問なのだ。


成果を上げるという観点がドラッカーにはとても多い。一つの指針かなと思えるほど特徴的な観点だと思う。
良く営業的話になるとニーズを追いかけたくなる。でも、それは罠なのだ。
ニーズは応えるものであって、追いかけるものではない。


うつ病がなぜ増えたのかという話がある。その答えは、うつ病という病名がより広く認識されたから。つまり、うつ病という病名が認識されていなければ、うつ病は増えない。
もうひとつ、乱世が英雄を創るのか、英雄が乱世を創るのか。この答えは、英雄が登場したからその時期が乱世となるというのが正解。


ニーズは、私たちはこれが出来ますという成果を顧客に提案するからそれに対してニーズが生まれる。成果は顧客にとっては価値そのものになる。顧客はその価値を得るために、お金を支払ってもいいと納得する。
追いかけるものは価値であり成果である。
しかし、この価値が顧客の思う価値ではなくて、自分の思う価値と思いこんでしまうとうまくいかないよと、ドラッカーは言ってる。


これは、自分自身にも経験がある。
自分にとっていいものは、皆にとっていいものと勝手に思い込んでしまうことがあった。たぶん、一度や二度じゃないだろうと思う。これの危険なところは、自分では気がつかないという点だ。
「あらゆる検討と決定において、顧客の見解を必ず折り込まなければならない。」
これが意外と難しい。


これに気付かせてくれる存在が顧客でもあるんだなと思う。
思い込みという夢の中で生きるのか、目を覚ますのか。一つの出会いが人生を変えるのも、同じことなのかもしれない。