以下は、読売新聞からの引用です。
金沢大学(山崎光悦学長)は、2023年度までに学士課程の授業全体で、平均5割以上を英語で行う取り組みを進める方針を示した。
大学院ではほぼ全てを英語で行い、大学の国際化を加速させる考え。
同大は今年9月、日本の大学の国際競争力を高めるために文部科学省が重点的に支援する「スーパーグローバル大学」に選ばれた。外国語での授業の実施率を引き上げるのは、取り組みの一つという。
同大によると、現在は大学・大学院ともに英語での授業の実施率は5%以下といい、山崎学長は「まずは教員のレベルアップが求められる」と話した。対策として米・タフツ大と連携し、来年3月には同大講師が金沢大教員に英語を指導するプログラムが設けられる。
全学生に占める外国人留学生の割合を、現在の約5%から、10年後には約4倍の2200人に増やすことも目標とした。
国際インターンシップ(就業体験)のプログラムを充実させることも掲げ、山崎学長は「卒業生の多くが海外経験があるように取り組みを進めたい」と説明した。
以上、読売新聞より引用
こんばんは、川江です。
「授業の半数を英語で」という衝撃的なタイトルばかりに目が向きがちですが、「グローバルに活躍できる人材が多く求められる」という時代の要請に基づいた、全国的な高等、大学教育の流れの中で、有る意味、自然な成り行きとして出てきた金沢大学の戦略ですね。
「グローバルに活躍できる人材」とは、どのような人材か?
また、なぜ、そのような「グローバルに活躍できる人材が求められるのか?」
といった、根本の話題は、また、別の機会に譲ることといたします。
当面、保護者や受験生の方が気されるのは、こういう大学側の教育の在り方の変更に伴い、大学入試自体がどのように変わるのか、それによって、大学入試までに、どのような志を持って、どういう能力を培っておけばよいのかということでしょう。
もっと解りやすく言えば、大学合格を目指して、どういう気持ちで、どういう内容の受験勉強をすればよいのかということですね。
実は、第2次安倍内閣の私的諮問機関である教育再生実行会議が、
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kyouikusaisei/
その方向性というか、まあ、答えを出しています。
平成25年10月31日に出された第四次提言
「高等学校教育と大学教育との接続・大学入学者選抜の在り方について」
が、それです。お時間があるときに、是非全文をお読みください。
少しだけ、中身をみてみますと
「……(前略)……国は、大学教育を受けるために必要な能力の判定のための新たな試験(達成度テスト(発展レベル)(仮称)を導入し、各大学の判断で利用可能とする。……(中略)……複数回挑戦を可能とすることや、外国語、職業分野等の外部検定試験の活用を検討する。……(後略)……」
とあり、さらに
「……(前略)……国は、TOEFL 等の語学検定試験やジュニアマイスター顕彰精度、職業別分野の資格検定試験等も学力水準の達成度の判定と同等に扱われるよう大学の取組を促す。」とあります。
さて、
>「卒業生の多くが海外経験があるように取り組みを進めたい」
と、金沢大学の山崎学長が述べられております。大学で海外経験を実現するためには、入学時までに、ある一定レベルの英語力が求められることになります。
TOEFL ならば、一定の(有効期限内の)スコアが求められることになるでしょう。
今後、地元の金沢大学を目指すなら、相当な英語力が求められることになりそうですが、その前に、各大学には、独自のアドミッションポリシーがあります。
それはどういうものなのか?端折って言えば、「こういう学生に来てもらいたい」という基本姿勢です。
英語の勉強もしなければなりませんが、なによりも大事なことは、まず、受験生の皆さんが、どのような志をもって、大学に挑戦するのかということですね。
なお、余談ですが、「2023年度までに」とありますから、遠い将来の話ではなくて、これから段階的にそうなっていくということで、金沢大学だけでなく、将来大学には行きたいと思っている皆さんは、今から気持ちを新たにすることが大切です。
*どうなる大学入試 その2 に続く(かなぁ?)
ところで、大学入試の在り方が変われば、大学に接続する、高等教育機関(≒高校)の教育内容のあり方も変わらざるを得ないということになります。こちらの方もフォローしていきたいと思います。
*続くかどうかですが、再生会議の提言が出ておりますし、各大学、各学長や総長さんはやる気一杯ですが、世の中「抵抗勢力」みたいのがいますからね(苦笑)。
何せ、ちょっと前までは、ゆとり教育なんていう、時代が求めるものとは真逆なことをやっていた国ですからね。しかも、首謀者は責任を取っていない……
\(゜ロ\)ココハドコ? (/ロ゜)/アタシハダアレ?