ナンバーサイン(#)とシャープ(♯)の違い | グラフィックデザイナーのための英語講座

グラフィックデザイナーのための英語講座

デザインの現場で使われる英語を
『グラフィックデザイン用語英和辞典』の編纂者が紹介します。


日本語では、「#」を俗に「シャープ」と読むことが多いですよね。

じつは、これは音楽のシャープ「music sharp sign(U+266F)」とは違って、「number sign(U+0023)」という記号です。

music sharp sign(♯)」は縦棒が垂直、「number sign(#)」は横棒が水平になっています。

広告やパッケージで、「#1 Dentist Recommended Brand(歯科医が1番に推奨するブランド)」のようなコピー(catchline)を見かけたことがある方も多いのではないでしょうか。
この場合、「#1」は「number one」と発音します。

また、ホテルのボイスメールでは、「To exit from message clean-up, press number sign.(メッセージの消去を中止する場合は、シャープを押してください。)」などというガイダンスが流れたりします。

「number sign」は、アメリカやカナダでは、「pound sign」とも呼ばれます。
libra(lb)を表す「」の筆記体が変化して「#」が生まれたため、もともとの意味は「number」ではなく、この「pound」でした。
「basis weight」の記事でも紹介していますので、興味のある方は参照してください。

 

「#」は、コンピューターの世界では「hash」と呼ばれることもあります。

Twitterの「ハッシュタグ」としてすっかり定着しました。

日本人もよく使う「No.」は、「numero sign」といいます。
 海外では「Nº」や「No」のような表記も見かけますね。