デザイン用語としての「trim」と「crop」は、意味が似ているところがあり、日本語では、両方とも「トリミングする」と訳されたりします。
英語でも、ほとんど区別していないのではないかと思えることもあるのですが、意図的な区別がされている場合もあります。
写真がよりよい構図になるように、あるいは、レイアウトに合った構図になるように“トリミング”するようなときには、しばしば「crop」が使われます。
Photoshopの「切り抜きツール」(上図)は「Crop Tool」、選択範囲を「切り抜き」する操作も「Crop」です。
InDesignで、グラフィックフレームを使用して“トリミング”するような操作も「crop」です。
“トリミング”を確認するときなどに使う「L型トリミングスケール」も、英語では「cropping Ls」、「cropping angles」と呼ばれています。
一方、トンボに合わせて四辺を切り落とすような作業や、製本時の「断裁」には、「trim」が使われます。
Photoshopの「トリミング」は、英語版でも「Trim」です(下図)。
日常生活では、庭の芝生や髪の毛を切りそろえるようなときにも「trim」が使われています。
余分な部分を少し切り落とすようなイメージですね。
文章の量を「少し削る」と言いたいときにも使えます。
アナログの写真では、暗室のプリント時に行うものを「crop」、プリントした印画紙を断裁するものを「trim」と呼び分けることもあります。
【追記】2013年4月27日
フォトグラファーの知人(日本人)から、「Photoshopの影響か、写真業界でも最近、クロッピングという言い方を聞くようになりました」という情報を頂きました。