CMYKの「K」とは?—俗説と本当の意味 | グラフィックデザイナーのための英語講座

グラフィックデザイナーのための英語講座

デザインの現場で使われる英語を
『グラフィックデザイン用語英和辞典』の編纂者が紹介します。

CMYはそれぞれCyan、Magenta、Yellowの頭文字ですが、Kはなんでしょうか?

Blackの頭文字BはRGBのBlueで使われているので、Blackは最後の文字であるKになった」という説があります。私はかなり長い間、それを信じていました。
何かの本で読んだような気もしますし、日本語版のWikipediaでも一時期、そのように記載されていたのです。

しかしこれは俗説で、KはKeyの頭文字であるというのが正しい由来です。

keyには「基本的な」「重要な」といった意味があります。
Illustratorでオブジェクトを整列させるときに、基準とするオブジェクトを「キーオブジェクト」と呼びますよね。

K版はkey plate(key printer)と呼ばれます。
plate(printer)は版のことなので、「基準となる版」という意味になります。

デザインと印刷の用語辞典『Graphically Speaking(Mark Beach著・Elk Ridge Publishing)』では、key plateは以下のように説明されています。

Plate that prints the most detail, thus whose image guides the register of images from other plates. In four-color process printing, the black plate is usually the key plate. Also called key printer.

——最も細部を表現している版、すなわち他の版の見当合わせの規準となる版。4色プロセス印刷においては、スミ版が通常「key plate」である。「key printer」ともいう。〈訳文:フィッシュテイル〉

ドイツ語、スペイン語、イタリア語などでも「CMYK」と言いますが、フランス語では「CMJN」と呼ばれています。JはJaune(Yellow)、NはNoir(Black)の略です。

 

シアンマゼンタ英語での発音が少し日本語とは違いますので、これも注意しましょう。
cyanは[sáiæn/sá(ɪ)ən]、「サイアン」のような感じ。
magentaは[mədʒéntə]、「マジェンタ」のような感じです。