猛暑の日々が続くと外に出て運動する気持ちになり辛く
社交ダンスの様に部屋の中の運動であっても暑さがこたえます。
でも練習は欠かしたくないもので多くの踊り手達は足しげく
練習場に通っている事かと思われます。
激しい運動は控え気味と成るこの季節自宅の室内で社交ダンスの
練習が出来れば良いのですが踊るフロアーが有る方は珍しく
多くの方はストレッチや室内で行える簡単な運動器具で
頑張っている場合が多いのではないでしょうか。
しかしながら自分で考えた室内トレーニングで社交ダンスの
運動表現と成る事は難しくほとんどの場合身体のパーツを鍛え
筋肉を増量するに留まってしまいます。
そこで室内で出来てしかも一畳ほどのスペースが有れば
社交ダンスの運動機能を創りしかも痩身が期待できる運動が
有りますからご紹介します。
これはラテンアメリカンダンスを踊る時のボディワークの
基本とも言える運動で有り身体の動かし方はスタンダード
ダンスにも繫がり更には他のスポーツとも関連しています。
ラテンアメリカンダンスには基本的にノーフットライズで
左右に重心を動かす時ヒップムーブメントを創り移動だけ
でなく音楽リズムを創り出すcucarachaという運動表現が
あります。
立ったままで左右のヒップを交互にローテーションする事で
床を強くプレスします。この時重心がボールからヒールに
移っていく時ヒップが大きく左右に動きます。
体重を乗せる時膝を伸ばしたまま行うとヒップムーブメントが
強調され音楽リズムと相成ってラテンダンスの独特の動きが
表現されます。特にノーフットライズでこの運動が多く
行われるルンバやチャチャチャは見ている人にラテン音楽の
楽しさとセクシーさを感じさせます。
立ったままで肩幅に足を開き左右のヒップが8の字に動く様に
重心を回転させて行います。
ラテンの運動として利用されますがこの時注意する事は
このヒップの動きは腰が単独で動くのではなく肩甲骨の動きが
下肢に伝わり演じられる事に因って自然な美しい演技と成る
のであって腰を意識的に目立つように動かすのではありません。
この動きを創る時に大切な事は肩甲骨の動きとショルダーが
動く事に因って下肢の動きを創り出す事です。
つまりスタンダードのボディの使い方と何だ変わらず
上体からの意思の伴った運動によって作られる事が大切です。
自宅で練習する時もヒップを意識して振ったり回したりする
のではなく上体の動きの繫がりとして演ずる事が重要です。
スタンディングの状態で行う時は先ず左右どちらかの肩甲骨が
上方に動き始めその下の臀部が上方に引かれます。
それに伴い反対の臀部も背中の筋肉を通して肩甲骨に引っ張られ
最大に肩甲骨が上った所から一緒に上方に使われたショルダーが
自然に床に降りて来ます。
この時重心が立脚の踵の上にしっかりと降りる事でプレスが
行われます。と同時に反対サイドの肩甲骨が上昇する事で
同じ様な運動を繰り返します。
つまり肩甲骨で左右の臀部が引き上げられその後重力を
感じながら肩甲骨が踵の上に降りていく事で上肢と下肢の
繋がったリズミックな音楽表現と成るのです。
この肩甲骨を上げる動作は野球のバッティングの構方や
ゴルフの構え方と同じ運動です。
肩甲骨からの運動を音楽と合わせると自然な運動表現と成り
踊ったりスポーツをしたりする時の上肢と下肢を繋げる運動を
身に付ける事が出来るのです。
なお肩甲骨周りの筋肉は身体の中で最も多くの痩身に作用する
褐色細胞が存在しこの周囲筋を使う事で上体の脂肪燃焼が
良く成り美しい背中を創る事が出来るのです。
一日一曲でも良いですから自宅で音楽に合わせて背中で音楽を
生み出す様に動く事が出来れば実際の踊りは長足の進歩が期待
出来ます。
しかし実際に踊っている時にはほとんどの踊り手は背中が動かず
ヒップを不自然に強調したり下肢の筋肉のみで踊っている場合が
殆どであり自分自身の素晴らしい運動機能を使えていないのが
現状と言えます。