社交ダンスを踊っている最中は実際にお相手とやり取りする事で
頭の中が一杯かも知れませんが一つ一つフィガーやステップを
熟していても魅力的な音楽表現には繫がりません。
コンタクトしながら常に伝わってくるお相手に対して最も的確な
音楽表現を行う事はとても難しく音楽とお相手の動きを瞬時に
感じ取って音楽表現を創り上げる事は至難の業と言えます。
その為如何に継続的に魅力的な音楽表現を創り上げていくかが
踊り手の大切な能力の一つと言えます。
実際に触れ合っているお相手とのやり取りから音楽表現を創り
上げると言う事は二人だけのやり取りと成りがちでペアとしての
音楽表現と成らない事が多いです。
二人だけで楽しむのなら良いかも知れませんがペアとして美しい
音楽表現を見せるには魅力的な音楽表現が繋がりを持って演じ
られる事が大切です。
音楽は踊り手も聴いて来ますが当然見ている人達も耳を傾け
楽しんでいるのです。流れる音楽をイメージする様に演じられ
視線を離せられない魅力を提供する事が求められます。
その為には音楽をよく聴き少なくとも数小節先までの自分達の
演ずる姿を頭に描きながら踊る事です。
私達の身体は自分が想うように行動する性質が有り魅力的な
音楽表現を想像して踊ると思った様に演じようとするもので
最初は2小節程先まで慣れて来たら４小節８小節とイメージを
繋げていければより魅力的な音楽表現と成ります。
イメージが浮かぶ様に成ったら自分達が強調したい音楽表現
に向けてより豊かな表現に成る様にそれまでのフィガーを
工夫します。
流れて来る音楽をルーティンのバックグラウンドミュージック
として聴いているのではなく音楽を如何に感じどんな感情を
抱いているかを示す事が出来る様に成るとただ美しい踊りから
目が離せない感動的な踊りと成ります。
フィガーを覚えルーティンを熟す様に成ったら音楽のどの部分で
ルーティンのどの部分で感動的な演技を目指すかをお互いに
申し合わせる事も大切です。
社交ダンスはお相手に応じて様々な踊り方をする事が出来ますが
ペアとしてより豊かな音楽表現を目指すならばペアとしての
踊りと音楽を如何に繋げるかを考える事も必要です。