肩甲骨の働きを助けるあばら骨の柔軟性 | 社交ダンスはヒップホップよりやさしい

社交ダンスはヒップホップよりやさしい

学校教育におけるダンスと言えば,ヒップホップが主流となっていますが、社交ダンスは二人で助け合って踊ることにより誰でも覚え易く、技術とマナーが自然と身に付きます。
子供からご年配まで、踊ることにより相互理解が得られる、素晴らしい芸術的スポーツです。

社交ダンスを踊る上で肩甲骨の動きがとても大切な事は

何度も説明して来ましたがそれと共にあばら骨が柔らかく

動ける事がとても重要です。

あばら骨は上半身の肺や心臓と言った大切な臓器を守り

私達の生命活動に大きな役割を果たしていますが

社交ダンスやスポーツを行う時も上半身の意思の有る

運動表現を生み出す為にとても大切です。

 

あばら骨はただ臓器を鳥かごの様な形で保護している

だけではなく運動を行う上で大切な役割が有ります。

背中側の肩甲骨が様々な運動の起点と成る為には

あばら骨が柔軟性を持って助ける役割を果たします。

実際にあばら骨を動かしている意識は余りないかも

知れませんが大きく息を吸ったり吐いたりすると

その容積が変化するのを感じる事は出来ます。

 

この事はスポーツを行う時より多くの空気を取り込み

パフォーマンスを継続する為に大切な行為なのですが

肺の容積を変えるにあたってあばら骨が常に一定の形で

固定されている方が多く十分な空気が肺に取り込めず

運動機能を低下させている方がとても多いです。

特に高齢と成って来ると肺機能の衰えや横隔膜の老化

更には上半身の筋肉力の低下に伴い上手く呼吸が

出来ていない方が少なくありません。

 

一見上体が発達していて空気をしっかりと取り込める

体形をしている方であってもあばら骨が堅くなって

実際の肺活量が少ない方も多く見られます。

社交ダンスやスポーツをする人は見た目上体がシッカリと

鍛えられている様に見えますが胸を張った状態であばら骨が

固定されて肺呼吸を抑えている方も多いです。

みぞおち近くのあばら骨が固まっていて上体のローテーション

の運動が肩と腕だけに成っている踊り手も見られます。

 

左右の肩甲骨がナチュラルとリバースの回転を行う時

胸を強く張ったままでは呼吸が浅く成りパフォーマンスの

継続が難しくなります。

みぞおちの上部に左右の手の指を当てて上体を回してみて

ローテーションのたびにあばら骨も柔らかく動く事を

感じてみて下さい。

この部分が常に固くなっている時は呼吸が浅く運動量が

低下しがちです。

 

心臓マッサージする時もこの部分に手の平の手首側の部分で

強く圧迫して肺呼吸を促す事からも解ります。

大きく両腕を広げて踊ってはいますが胸を突き出しで

あばら骨の前方を固めて踊っているのではありません。

肩甲骨の動きに同調してあばら骨が自由に動く事で

肺呼吸がスムーズに行われるのです。

どんなに筋肉が有っても酸素と栄養素が全身に運ばれ続け

無ければ美しい音楽表現は継続できません。

心臓と肺臓の機能をより高め思い通りのパフォーマンスが

出来る事が社交ダンスを踊る上でとても重要です。