多くの方が自分の身体は自分が管理していて自分自身が
自由に動かしていると思っていますが実は自分の身体は
その多くを自分の心と身体が動かしています。
意思を持って動かしている部分はほんのわずかな部分で有り
その多くが無意識の内に思い通り動けるように働いていて
それを意識出来ていないだけなのです。
特に外見的に見える部分の動きは身体の中の運動機能や
心の動きで動かした結果で有ってその部分が単独で動いたり
本人が動かしているのではないのです。
所が私達は外見から多くの事を判断しがちであり社交ダンスも
印象的に見えた部分やテクニックとして習った部分動作を
自分の運動表現として考えがちです。
更には社交ダンスは華やかな衣装を身に纏ったり音楽表現が
より美しく綺麗に見える様印象的に踊っている事が多く
観た人の感覚はどうしても外見的な表現を踊りとして
理解してしまう事が多いです。
その為見たように演ずる事で身体が上手く演じられなく
力づくで動かそうとして音楽表現もリード＆フォローも
意図しない演技と成ってしまいます。
またお相手の事を考え自分の身体と運動表現を繋ぐことで
ペアとして美しい音楽表現を創り出そうとするのですが
それでも上手く踊れない方は多い様です。
個人的な問題が有ったりペアとしての繋がりを持てない
踊り以前の理由がある場合も有るかもしれませんが
お相手と運動機能を繋いで楽しく踊る為に大切な事が
有ります。
それは自分自身の身体を本当に心から愛しているか
と言う事です。普段当たり前に生活している事から
全く意識しないでいるかも知れませんが踊っている時
自分の身体の各パーツや全身の姿形に深い愛情を持って
踊っているでしょうか。
自分の身体だから当たり前に動くからそんな事は
考える必要は無いと思われるかもしれませんが
自分の身体は無理やり動かしたり誰かの真似をさせて
躍らせているといつの間にかに筋肉が思うように
動かなくなってしまいます。
自分がこの世にいる事の幸せそして自らの思うように
感じる様に動いてくれる身体を愛おしく感じる事で
初めて気持ち良く動いてくれて思い通りの演技を
してくれるのです。
この事は自分の身体をその様に動かすと言うのではなく
自分の身体が楽しく自由に動く事でその運動がお相手に
快く伝わるのです。
するとお相手の心と身体も自然に楽しく反応するのです。
実は自分の身体は自分が動かすと言うよりお相手の
運動表現に反射的に動く事でペアとしての音楽表現を
生み出しているのです。
その為お相手が無理やり動かされていたり意思に反して
演じさせられていると当然のごとくお相手の不快な
感情は心の動きと成り筋肉を硬直させたり音楽性を
欠いた踊りと成ってしまうのです。
簡単に言えばお相手が心から楽しく踊れなければ
自分自身の描く音楽表現は生まれないのです。
中々思う通りに身体が動かなかったり何度同じ
フィガーやルーティンを練習しても上手く行かないと
自身の身体に不満を持ったりしている場合が多く
上手に踊っている人を見ると自信を失ったり
自らの身体を卑下してしまう場合も有るようです。
しかしながらどんな踊りをしようと自分の踊りは
自らの発信した運動表現なのです。
自分にとってもお相手にとっても身体が喜ぶ踊り
でなければいつまで経っても満足できる事はありません。
踊りが思い通り踊れなくてもどうにかしてお相手を
楽しませようとする気持ちが大切です。
例え技術が未熟で有っても自身の身体を否定したり
見下してはなりません。心と身体は貴方の気持ち次第で
如何様にも変化をするからです。
経験が浅く身体が思うように動かなくとも常に自らが
楽しく踊っているイメージを持ち身体が喜んで踊れる様
練習をする事が大切です。
根性で自分の身体を無理やり躍らせたりする事は
将来的にはマイナスの結果しか生みません。
先ずはこの人と踊っているといつも楽しいとお相手に
思わせる様な踊りを心に抱き続ける事が大切です。