社交ダンスを踊っている時顔の表情を意識している踊り手は
多くいますが目の使い方を考える事も大切です。
私達は普段何かを見る時には何も考えず目的の物や人を
見ていますが社交ダンスやスポーツをする時には目を如何に
使うかがパフォーマンスに大きな影響を与えます。
大切な事は目標の方向へ両目をしっかりと向ける事です。
この見ている方向が自分が演ずる様々な音楽表現の基準と
成るだけでなくしっかりとしたバランスを作ります。
日常生活に於いては顔を動かさないで目だけで対象物を
追う事が多いですが社交ダンスやスポーツに於いては眼だけを
動かして演ずると演技の方向やプレーの方向が定まらず
運動表現が解り辛くなります。
スポーツに於ける対戦の場合は敵を欺いたりするために
運動の方向と視覚をずらしたりする事も多いのですが
音楽表現をする時には目の方向が演技の質を大きく変え
パートナーとのリード&フォローにも影響を与えます。
社交ダンスの場合はしっかりとした音楽表現を伝える為にも
パートナーとのやり取りを確実にする為にも顔の向きと
視点をしっかりと定める事が重要です。
また運動表現を行う時顔の向きと両目の視点が定まると
バランスをとる事が容易と成りパフォーマンスの質が上がり
より豊かな表現と成ります。
踊り手を見ていると視点が定まらずただ上方を見て笑顔を
作っているだけの記憶の再現をしている方が多く運動表現に
方向性が乏しく音楽表現が曖昧と成っています。
またラテンアメリカンダンスやタンゴを踊る時に使うネック
ターンはただ顔を止め素早く動かしているのではなく
視点を止め急激に変える事に因り回転に因るバランスを
失わない様にさらにはアクセントの有る表現をしています。
素早いネックの動きを真似て首に力を入れて演じている
踊り手を多く見かけますが頚椎の損傷を来す事も有り
薦められません。
タンゴにおける素早いネックターンは首から下のボディを
回転させている間視点を止めその後素早く新しい視点を
見つけているだけで決して首を早く動かしているのでは
有りません。
踊り手は視点を変える事で演じているので首を早く動かし
演じていない事を知って欲しいです。
基本的に両目はしっかりと顔の向きに合わせて視点を定めます。
眼球だけを動かすことも出来ますが目の周りの筋肉は
疲れやすい事も有って出来るだけ無駄な動きをしない事です。
感覚的にはスポーツや社交ダンスをする時は視点を変える時
眼の動きは固定して脊椎バランスをしっかりと感じながら
頭骨の動きと同調する様に演ずる事が大切です。
感覚器官の中で視覚や聴覚はパフォーマンスをするにあたり
とても重要です。
フィガーや運動表現は気に掛ける方は多いのですがそれらが
より正確に演じられるためには眼がどの方向に向いているか
何を視点として演じているかを踊り手が感じる事は重要です。
正確で豊かな音楽表現はしっかりと視点を定める事に因り
生まれるとも言えます。
普段無意識に目だけを動かして対象物を捉えている事が
多いかと思いますが社交ダンスを踊る時にはその機能を
シッカリと使える事がとても大切です。