今日は素晴らしい音楽表現やテクニックを生み出す手の平と
足の裏のお話をしましょう。
社交ダンスを踊る時もスポーツを行う時も更には日常生活
に於いて思うがままに自由な振る舞いが出来る為には
手の平と足の裏の感覚がとても重要です。
踊っている時は自分が演ずる為のフィガーやルーティンに
気持ちが集中しているかもしれませんが如何に踊るかと
言う考えが具体的な運動表現に成るには手の平や足の裏から
様々な情報を得る事が必要です。
もちろん身体を動かす為の支える捕まえると言った所作は
大切ですがそれ以上に人や物との接点として情報を得て
全身の筋肉をいかに動かすかを知らせる役割をしています。
手の平や足の裏の感覚が豊かであればお相手の方や
床からの運動を上手く全身に繋げ脳神経や脊椎神経の
働きをより有効にする事ができます。
犬や猫の四肢に有る肉球は脳や脊椎からの神経が非常に
多く集まっていてどんな地面の上でも自由に素早く動き
獲物を捕らえる時は鋭い爪で押さえつける前に柔らかい
肉球で獲物の状態を感じ取っています。
私達人類も同じように手の平や足の裏には数多くの
神経が集まっていて生きる為のセンサーの役割をしています。
社交ダンスを踊る時互いに手を取り合ってやり取りしますが
この時どれ程お相手の情報を得られるかが良いパフォーマンス
満足できる音楽表現が出来るかが決まると言っても良いです。
足の裏は踊る為のフットワークを習い表現としてテクニックを
組み立てて行きますが外見的な運動表現を創り出すと言うより
その時支えている床の状況を常に感じ取り如何に床をプレスし
更には床から身体に戻って来る大きなパワーを全身に伝え
思うような音楽表現を生み出して行きます。
しかしながら指を含めた手の平からの情報や足の裏の感覚を
皆さんはそれ程重要視していないのが現状です。
外見的な所作を習い動作として手足を動かしている事が多く
見たように真似て演ずれば楽しい社交ダンスが踊れると
信じている方も多いようですが手の平や足の裏からの情報が
的確に脊椎や脳に伝えられる事が出来ないと単に記憶の再現
の様な踊りをする事に成ってしまいます。
ボディコンタクトも同じような意味合いでお相手の運動表現を
感じ取る事に因って自らのパフォーマンスを繫がりの有る
美しい音楽表現に変える事が重要です。
コンタクト部分を固めない事は足の裏も手の平も同じです。
運動によって大きな力が加わる部分でも有りますが
常に心と繋がっている場所でもあります。
手の平や足の裏からお相手や床の状況を感じられると
ペアとして最適な運動表現を生み出すことが出来ます。