スポーツやダンスを行なう上で柔軟性があることは
非常に有利であるだけでなく自らの運動表現やペア
としての音楽表現をイメージするのにとても大切です。
柔らかいボディは運動表現の力を高めるだけでなく
運動姿は健康と若さの象徴の様に思われます。
その為強靭な肉体だけでなく柔軟性のある身体の魅力は
誰にとっても憧れであり目的でも有るのです。
とは言え身体が柔らかいと言うメリットは一体何なのか
単なる外見だけでない重要な役割を知る事が必要です。
一般的に柔軟性のある方はスポーツに長けているだけでなく
身体が若いと言えます。
私達は年を重ねるにつれ全身の運動機能が衰え外見的にも
肉体的にも次第に終末に向かって一歩一歩進んでいると
言えるのですがこの事は生物の宿命でありいつまでも不老
と言うのは人類の儚い夢に過ぎません。
しかしながら少しでも長く健康に生きていたいと言うのが
誰もの望みでありその為にも自らの身体に鞭打ち運動能力を
高めたりスポーツに勤しんでいると言えます。
この柔軟性を持つ事の意味は見ての通り筋肉や腱の収縮弛緩が
スムーズであり思い通り身体が反射的に機能する事に因り
不自由なく日常が送れるのですがただ身体が柔らかければ
良いと言う訳では無く柔軟性が自分が望む運動表現に有効に
働く事が大切です。
柔らかさだけでは様々な運動を行う事も人や物との力強い
やり取りは出来ません。
筋肉自体が収縮する力を失って伸びた状態に成ってしまう
後期高齢者の様な身体では無く弾力のある柔軟性が必要です。
この事はあらゆる運動表現に於いて重要と言えるのですが
この柔軟性は視覚的には正しく捉える事が難かしく
柔軟性を求める運動が間違って筋肉を傷めたりバランスを
失ってしまう場合も有るのです。
例えば柔軟性を測る前屈運動に於いて腰から上半身が柔らかく
曲がりしっかりと手の平が床に触れる姿を見ると腰回りが
とても柔らかいと思いその部分に力を入れて強く前屈する方が
多く見られますが曲がって見える所に力を入れて身体を倒すと
部分的な小さな筋肉が強制的に伸ばされる事で筋肉の柔軟性や
収縮率が低く成り腰を痛める原因と成ります。
大きく開脚する事が出来る方を見るとその様に広げるには
股関節の柔軟性を増す為に大腿周囲に力を入れて脚を広げようと
頑張る方も多い様ですがこの事も危険な行為と言えます。
私達の身体は如何なる運動をしても全身が繋がって動く様に
出来ています。
大きく前屈する時も曲がって見える所が印象的ですがその部分に
力を入れて強制的な形を作るのは身体の堅い方にとっては
良い結果を得られないだけでなく怪我の原因に成ります。
前屈運動を練習する時はダンスを踊っている時と同じく肩甲骨が
上方に引き上げられ両ショルダーが上方に伸びて行く運動から
腰回りの筋肉に力がかかる様にする事が大切です。
踊る時も自らの運動機能を高めるトレーニングをする時も
求める形状が身体の筋肉を如何に繋いだ結果生まれるのかを
知っている事が重要です。
子供達はこの繋がりが自然に反射的に出来る事から
様々なスポーツを思い通り楽しむ事が出来るのです。
例え成長期が過ぎた大人であっても高齢と成っても
この身体の中の筋肉の繋がりは同じです。
思うが儘にスポーツや社交ダンスが楽しみたければ
この繋がりを正しく理解して演ずる事が最短の道であり
生涯の健康に繋がると言えるのです。