今や人々の思いはメディアに登場して来るスタイリッシュで
若々しい身体を目指す事で有り国民総ダイエット総肉体美を
目指しているのではと思える程外見的スタイルに注目する
時代と成っています。
老いも若きも美しさや強さの基準をまるでモデルや韓流スター
の様に考えていて少しでもその姿に近づきたいと生活の中心が
理想の身体作りに向けられている方も多いです。
トレーニングやスポーツに励む人々の目指す理想の姿に
引き締まった6パックの腹筋や力強い体幹が有ります。
若さや強さの象徴の様に引き締まったボディと筋肉が
割れたお腹は憧れの的となり日常的にジムに通ったり
スポーツクラブで汗を流す方が多く成りました。
所でアスリートの特性とも言える美しい筋肉美は
ただ外見だけでなくスポーツやダンスを行う上で
どんな役割を果たしているかを知る事は大切です。
腹筋が割れているといかにもスポーツに長けている
と思われがちですが鍛えた腹筋が踊る上でどの様な
働きをしているかを知りましょう。
6パックに割れた腹筋はいかにも強そうに見えますが
その中心と成る役割はお腹の中の臓器を守り体温を
保つ事で循環系内臓系の役割を助ける事です。
もちろん頑丈な腹筋の板はスポーツに於いて全身の
筋肉運動を繋ぎ体幹の強靭さを増す事に有ります。
しかしながら内臓を保護する役割は強くとも体幹を
しっかりと保つ役割を果たしているとは言えません。
上半身と下半身を繋ぐ役割は背筋やその周囲筋が
腹筋の5倍ほどの強さが有り腹筋はボディの強度を
助ける事より運動時に体幹の周囲の形を保ち
運動バランスを保つために使われます。
下半身からの大きな力を上体に伝えたり上半身の
意志のある運動表現を伝える主役は背筋側に有り
腹筋は見た目ほどのスポーツに於ける役割は大きい
とは言えないのです。
苦しい腹筋運動もボディの前後の強さが異なる為
直ぐにお腹の緊張が無くなり継続が難しく成るのです。
社交ダンスを踊っている時の腹筋の役割は背中側の
大きな筋肉が下半身と繋がり合って運動表現を行う時
しっかりと内臓を腹腔内に収める事です。
肩甲骨が下半身の筋肉へ運動を繋げる時腹筋の板が
弱いと背中が丸まったりショルダーや肩に力が入り
リラックスした上半身の運動が出来ません。
踊っている最中はお腹を凹ませて踊るのではなく
背筋の運動を伴い真っすぐに保つ事が大切です。
少しでもお腹を凹ませて踊ろうとするのは短絡で
お腹の板が前後どちらに変形しても背中側の筋肉は
正しく使えず意思のある上体の運動表現を下肢に
伝える事が難しく成ります。
また体幹をしっかりとする事の意味は単に頑丈な
ボディを作るのではなくあばら骨を上方に引き上げ
ショルダーを支え背中側の筋肉を自由に動かす為です。
体幹が弱いとホールドを固めないと一定の形が保てず
更に呼吸量が十分に確保できない事から長い時間
安定したパフォーマンスが続けられません。
ホールドはしっかりとした体幹に支えられていて
首回りやショルダーの筋肉に力を入れて作るものでは
有りません。
一曲を通して力を入れていなければホールドが保てず
お相手にぶら下がったり変形したりする方は
体幹が弱い事が原因であることも考えられます。
身体を鍛える事も大切なのですが運動機能を増した
自分自身の身体がいかなる運動の為に有るのかを
知っていないと外見だけの見掛け倒しの踊りと
成ってしまいます。