ダンスを上手に踊るためには、たくさん練習して
テクニックを多く身に付けることと思いがちですが、
動いたり覚えたりするため大切な条件があります。
一つは、見る事です。
見ると言っても、普段見ている様な見方ではなく、
演技をするために身体が思ったように動けるための
視点を見つけることです。
ダンスを習おうとして、先生の周りでグループで習う事が
ありますが、こうやって覚えたテクニックはこのままでは
殆ど身に付きません。
何故かと言うと、視点が先生の身体や足にあり、それを
真似して身体を動かしているからです。
つまり、踊る時に、先生の姿を想像して、頭の中の記憶を
引き出しているからです。
グループレッスンは誰かの真似をして客観的な足型と
踊る姿を覚える事により、自分の感覚が育たないのです。
大切な事は、どんな足型も自分の目では見えない事です。
見えた様な真似では踊れないのです。
プロが、コーチャーに新しいテクニックや動きを習うときも
最初は踊れない方々と同じく、頭で記憶します。
しかし、すぐに頭の中で、自分の踊っている姿に変換し
更にはパートナーと踊る時、視点をそのポジションの
位置において外に表現する自分を想像して練習します。
この時、表現する方向にしっかりと視点を定めないと
バランスが悪く、しかも、演技が継続しません。
どんなスポーツもその時どこを見ていたかで
殆ど運動が決まってしまいます。
社交ダンスは、外に演技するために、動体視力の内で
自分以外の表現対象に目を向けて演技します。
自分の足を動かしている事を想像して、パートナーや
演技する方向に視点が行っていないと
相手も音楽も感じなくなってしまいます。