・・・・・・・っということで、美輪明宏さんが亡くなりましたね。
あの人だけは、死とは無縁の存在のような気がしていたので驚きました。
91歳とのことですが、両親もそのくらいの年齢で亡くなっています。
人生百歳時代なんて言われますが、やはり90歳というのは一つの大きな壁なのでしょうね。
美輪さんといえば、NHKの「愛のモヤモヤ相談室」が大好きでした。録画までして見ていたほどです。
毎月1回の放送だったのですが、去年8月を最後に更新が止まっていました。その理由がようやく分かりました。
ぼくは美輪さんの歌も舞台もほとんど知りません。
ただ、この人生相談だけは欠かさず見ていました。
相談者が悩みを打ち明けると、美輪さんはほとんど考え込むこともなく答えます。
それも、核心を突く言葉がスッと出てくるのです。
「どうして、こんな答えがすぐに出てくるのだろう」
毎回そう思いながら見ていました。
調べてみると、美輪さんは音楽高等学校を中退しており、いわゆる高学歴ではありません。
しかし、その代わりに若い頃から実に濃い人生を歩んでいます。
長崎の遊郭近くで育ち、実家はカフェや料亭を営み、自らもゲイバーやバーで働き、銀座のキャバレーで歌っていたそうです。
そこで出会った人の数も、聞いてきた人生の数も、おそらく普通の人とは比べものにならなかったでしょう。
しかも、あれだけの頭脳と観察力です。
だから人生相談で、あれほど的確な言葉が返ってきたのでしょう。
少し乱暴な比較かもしれませんが、マツコ・デラックスの話が面白いのも、同じように豊富な人生経験があるからではないかと思っています。
果たして、生きていくために本当に必要な知恵は、大学だけで学べるのでしょうか。
世間という学校が人を育てる力を、私たちは少し軽く見ているのかもしれません。
美輪明宏さんは、そのことを身をもって教えてくれた人だったような気がします。
ご冥福をお祈りいたします。
