・・・・・・・っということで、ぼくにとって旅行で一番大事なこと、それは「その旅行で何を感じたか」です。
観光、食事、イベントはぼくにとってそれほど大事なことではないのです。
もうこれは、以前に何度も書いたことですが。
【ロシアのくびき】
今回の中央アジア旅行でいたるところに感じたのは「ソ連の影響」です。
ソ連の崩壊に伴って、各国が独立を果たしてから30年と少ししか経っていないので、色濃く影響が残っているのは当然でしょう。
旧ソ連圏の東ヨーロッパも旅行しましたが、中央アジアのほうが影響力が強く残っていると感じます。
単なる印象ですが、ソ連の統治も悪くなかったと感じている割合が大きいように思えます。
西側はソ連(ロシア)は悪と断定しがちですが、良い面もあったことは当然でしょう。
逆に西側より優れていた面も多数あったことは常識で考えれば分かることです。
ソ連もソ連圏諸国を一生懸命良くしようとしたのです。
今回旅行してみて、良い人の割合がとても多いのです。
若い人ほど、そして女性のほうがそれが顕著です。
逆に高齢者は不愛想な対応が多いですね。
これはソ連時代の道徳教育が優れていた査証ではないでしょうか。
悪い面としては、サービスの概念が著しく低いことです。
前提として外国の旅行者を想定していないのです。
案内に英語の表記がほとんど見られません。
ロシア語だけが通じる社会しか考えていないのです。
外国人が何に困るかなど想定できないし、想定しようともしない。
今回の国境越えのバスでも、チケットを買う時点から苦労します。
何番から出発するのか、途中での休憩も何分後に出発するのか、何時に出発するのか全くアナウンスはありません。
そして実際に何人かの乗客を積み残しても、平気で出発するのです。
教員の彼には気の毒だったけど、事前情報はネットに残された経験談を丁寧に調べるべきでした。
けれど、その情報さえあてにできません。
何の通告もなしに、場所を変更してしまうのです。
半年前には最新情報だと書かれていても、怪しいと疑うべきなのです。
それへの対策は聞きまくること。
これに尽きます。
いろんな国を旅行しましたが、こんなに沢山聞いたことは初めてです。
このサービス精神のなさと、個人の底抜けの親切とのギャップに戸惑ってしまうのです。
ロシアのくびきとは「タタールのくびき」にかけています。
そのくびきからなかなか抜け出せないのは、「ロシア語」の影響力でしょう。
共通言語として、全員がロシア語を話すのです。
・・・つづく。